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31話-2
…命は簡単に失ってはいけないモノだと言う
なのに
何故、こうも簡単に
奪い、奪われ
失われていく…?
これが…命の在り方なのか…?
『く…クソッ…!』
俺は誰に向けた訳でもない言葉を吐き捨てて
美咲に背を向けた
だが、少し止まって振り返った
が、何を言えばいいのかわからなかったから
『……ごめん』
と、言って屋上に向かった
屋上の扉を開くと
目の前に閃光が走った
その閃光が消え
俺が見た風景は
"僕"が知っていた
屋上のソレではなかった
奴らがミコに向かって引き金を引くが
かなりの大人数であるにも関わらず
全くと言ってミコに敵わない
俺はその異様な景色に目眩さえ起こしていた
『……ミ…コ…!!』
ミコはこちらを見ると
もう飽きたとでも言わんばかりの表情を作り
高く飛んだ
そして、そこから鋼鉄の翼から
レーザーやらビームやらが飛び出し
奴らを完全に破壊した
すでに校舎は
その形を失いつつあった