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30話-5
男は体勢と共に拳銃を構え直す
しかし、俺達は退かなかった
そういえば、昔見た漫画にあった
接近戦での拳銃は勇気の力で拳に出来る
確かに接近しても銃は脅威だ
しかし、
本来は飛び道具だ
その真価は距離があってこそ現れるのだ
…男は引き金を引いた
しかし、それより前に俺達は懐に入り攻撃を喰らわせる
実質は2対1
俺達にも勝機は充分ある
男は完全に振り回されていた
だから、俺はこの好機に奴の拳銃をレーザーナイフで貫いた
「…!?」
『これで…!』
拳銃は使いモノにはならなくなった
だが、男はその瞬間笑った
拳銃を捨てると
男はポケットからレーザーナイフを取り出した
そして、そのままナイフを俺に…
(しまっ…)
-ザシュッ!-




