28話-5
『何でそんな事を!』
「"奴ら"の…命令…だっから…」
『…くッ…!またか…!』
「…私…黙って見てるのが…辛かった
けど…私も…奴らと同じ……だと思う…」
『…最後に聞かせてくれ
…どうやって今の生活になったのか、と
ミコを何故学校に通わせたか、を…』
「…私…時間かかったけど…解毒剤…作ったの
それまで…唯一、解毒出来たのは絆ちゃんのナノマシンぐらいだけだったし…
そのデータは完全に抹消されていた…
だから…作るのに時間かかったけど…なんとか…作れた
後は…解毒した後
奴らの隙をついて逃げ出した…
その時のために隠しておいたお父さんの遺産…使って…
後は…データの改ざんして…貴方の言うように雑だったけど…
名前も偽名使ったの…
私は…てっきり貴方は死んだものと思ってたから…貴方の名字を借りて…」
『ミコは?』
「…ミコは改造人間特有の電磁波さえなんとかすれば…大丈夫だと思った…干渉波が無ければ、
ただの同姓同名…他人の空似で済むから…
それに…ミコには霧生神子の名で…人から呼んで欲しかったから…」
『…そう…か』
蒼真は銃を構えた
「………うん」
『…わかった』
そう言うと蒼真は引き金を引いた
第28話 罪と罰




