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28話-3
『だから、クローンか…』
「"奴ら"はミコの体質を逆手に取って、
ナノマシンに対する適性を高めるための研究をした
その結果、ミコはナノマシンに対する適応が異常な程出来るようになった
あの子の肉体の回復のスピードが異常に早いのはそれが原因…
ただ、調整が難しくて
元々体が強くなかったのと合わさり、体調を崩しやすくなった」
『それだけ…なのか?
あの子に施した…改造は』
心は首を横に振った
「あの子の体には貴方みたいに様々な機械が埋め込まれてる
例えば、あの子自身に危険が迫った時に
あの子の意志の外で
あの子に害なす者を廃除しようとする自己防衛システムとか…
ただ…このシステムを彼女に施した時…
このシステムは完全じゃなかった
…暴走する危険性をはらんでいた
あの子は今…このシステムによって暴走しているの」
『成る程な…だが、それくらいなら…何とかなるんじゃないのか?
シンジには武術の心得がある
それくらいなら…』
「…残念だけど
それだけじゃない…
ミコには…あの子には…
…絆ちゃんと同じ…あの鋼鉄の翼を作り出す力がある…」
 




