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28話-2
「…そう
…………ミコは…
あのミコはクローンよ」
『クローン!?』
「ミコは…オリジナルの霧生神子は自殺したって言ったでしょう?」
『ああ…』
「…ミコは…全てのナノマシンを受け付けない体質
って言う特殊な体質故に
研究材料になりかけていた
だから…ああ見えて感覚が鋭かったミコは気付いたの…
自分の行く末を」
『だから…自殺なんて事を?!』
「……完全に私の力不足だった…
だから…あの子は自分から命を絶ったんだろうし…
…それ以前に私に力があればあの子を研究材料なんてさせなかった」
『……』
「…言い訳かも知れないけど…
私自身の…命も危うかった…
私にも体内に猛毒が仕込まれてたから…
それで…脅されて…」
『…仕方なく妹を差し出したってのか?』
「…都合の良い言い訳だと思う…自分でも」
『…それで…クローンって?』
「…死んだミコの細胞と…脳の一部を使って…
"奴ら"と私で生み出した…
もう一人の霧生神子…なの…あの子は…」




