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26話-2
絆が振りかぶった
視界がスローモーションに感じる
(…そうか…これが…
俺の…最期……)
その時だった
-私を殺して!-
(-----絆っ!)
『うあああッ!』
-ダンッ-
「っあ!」
俺は咄嗟に銃で絆の左手を撃っていた
わずかに絆は怯み、
隙が出来た
その隙をつき何とか絆の右腕を蹴り飛ばした
絆の右腕が首から離れ
俺は床に叩きつけられた
絆はバランスを崩した
俺はとっさに距離を置きながら、
立ち上がり
銃を構えた
『……はぁ…はぁ
…ゲホッ
ゲホッゲホッゲホッゲホッゲボッ…』
俺はむせながら視線を絆から離さなかった
絆は体勢は崩したものの
その口元には笑みさえ浮かべていた
『……絆…』
俺は息を整えた
『……約束通り……
…君を殺す!!』
…自分でもわかっていた
本当は理由が欲しかっただけだ
生きるために…絆を殺す理由を…
俺は再びBLIND-SYSTEMを使い…
妹に…
絆に…挑んだ