132/188
25話-1
翌日……俺は仲間と一緒にいつも通り訓練を受けていた
銃の扱いかたや刃物を使った近接戦闘
肉弾戦…
これはあくまで…
あくまで訓練だから…
もう慣れた
(…けど
もし"訓練じゃなくなっても"
俺はそのうち慣れるのか?)
俺の持った拳銃から
何度も爆音…銃声が聞こえる
そして、次の瞬間、
的にいくつもの穴が開いた
(…これが…人でも俺は撃つのか?)
撃つか撃たないかじゃない
撃つしかない
そうしないと…
俺は死ぬから…
(けど…それは…相手を殺すと言う事…
俺は自分の命のために…他人を殺すのか…)
…誰かが死ぬのは悲しい事だ
そんな事、俺だってわかる
仲間が…無茶な実験で何人も死んだ
その度に俺は…俺達は泣いた
(俺が殺す"誰か"だって…
親しい人間がいるはずだ
そうやって俺は悲しみを増やしていくのか…?)
俺の気持ちは沈んでいた
訓練になるといつもこんな事を考えてしまう
…戦場で迷いのある者は死ぬ
このままじゃ、多分
俺は真っ先に死ぬだろう
(……絆…会いたい…)




