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She≒He≒She  作者: 結城コウ
13/188

2話-5

…屋上


「…ねぇ、さっきから黙ってどうしたの?」


『あ…いや…』


(…僕が知るキリュウミコはあの一人だけ…

目の前のこの娘は…あの子に確かに似ているし、僕の事を知っている…

…でも、

あの時、確かに彼女は亡くなった…

実際に確かめた訳じゃないが、あの子の姉が言っていた…

…わざわざそんな嘘を姉がついたとか?

そんな事してなんになる…

なら…この娘はいったい…)


「…まだ、思い出せないの?」


『えっと……』


「小学生の時、病院で会ったでしょ?

屋上で!」


『!!』


「それで…それからも何度も会って遊んだし…」


『あ…ああ…思い出し…たよ…』


「本当に?」


『いや…ただ…信じられなかっ…たんだよ…

そんな偶然あるのかって…』


「なぁんだ、そっか」


『ちゃんと覚えてるよ、ミコ…』


「…シンジ君!」


-ガバッ-


『!!

うわっ…ちょっ…いきなり抱き着くな!』


「あ、ゴメン

ちょっといつもの癖って言うか…」


『そ、そう……か…』






(………本当に









…そんな偶然あるのか?)










第2話 疑心

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