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24話-2
むしろ、デメリットのほうが大きかった
俺の…俺達の体には猛毒が仕込まれている
俺達が反旗を翻した時のための処置だ
研究員に危害を加えようものなら、その猛毒を体内に巡らす
研究員が持っているスイッチを押しただけでその猛毒は体内を巡る
俺だって命は惜しい
いくら実力があろうと
その実力を発揮する前に毒殺されたら意味が無い
「ねぇ、お兄ちゃん、あの−−−…」
-ドサッ-
『絆!?』
俺は突然倒れた絆の元に駆け寄った
酷い熱で目が虚ろ
呼びかけに反応しない
俺じゃ手におえない
俺は研究員共に頼まざるを得なかった
5分後、研究員数人と心が来て
よくわからない注射を絆にうった
すると、絆の熱はすぐに引き
眠りについた
「後は私が看ます」
「わかった、後を頼む
…明日も"使う"んだからな」
その言葉に俺は激しい憎悪を感じた
だが、
どうする事も出来ない俺は…
ただただ
拳を強く震えながら握るしか出来なかった