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23話-1
…蒼真は夜になるまでの間に一つの結論を出した
そして、その結論を確かめるため
夜に再び…"霧生"姉妹の住むマンションへやって来た
チャイムを押す
しばらくして美羽が出た
『お話に来ました…美羽さん』
「…お話…ですか
…上がって下さい」
そう言われると蒼真は靴を脱いで部屋に上がった奥のリビングにあがると紅茶を出された
「お話…って何ですか…?」
『それより…そろそろ辞めにしないか?"心"
よそよそしい喋り方を』
「わ、私は美羽…」
-パサッ…-
蒼真は持っていた資料を机の上に軽く叩きつけた
『…俺は今、情報屋をやってるんだ
上手く情報操作出来てるとは思うが、本名が解ってて、偽名と住所があれば一日で割り出せる』
「……っ
……久しぶりね、蒼真君」
『……その気取った喋り方もやめたほうがいい
似合わないぞ』
「…そうみたいだね
……何年ぶりかな…」
『10年、てところだ』
「…そんなに経つのかぁ…
…まさか、貴方が生きてるとは思わなかった」




