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22話-4
「…なら、俺からのプレゼントだ」
『え…?』
そう言うと兄貴はポケットから黒い何かのグリップみたいなモノを出した
『これは…?』
「高熱粒子圧縮式単刀」
『へ?』
「早い話が…」
そういうと兄貴は何やらスイッチを入れた
すると、真っ黄色い光を帯びたナイフが飛び出た
「…レーザーナイフだ」
『これって…』
「昨日みたいな事があった時大変だろ?」
そう言うと兄貴はレーザーナイフを戻した
『まぁ…』
「だから……昨日みたいな時以外使わないって約束つきで貸す」
『あ…兄貴…』
「必要ないならそれでも構わないが…どうする?」
『…約束するよ
だから…有り難く使わせて貰う』
「…本当は……」
兄貴は少し間を置いた
「使わないほうがいいんだ…こんなモノは」
『う…うん…』
「だが、俺はお前を信じる
だから預けるから…そこらへん解ってくれよ?」
『わ、解ってる!』
「そうか…
……とりあえず詳しい使い方はここに書いておいた
…後で読め」
そう言うと兄貴は立ち上がり玄関に迎おうとした
『もう行くのか?
……仕事?』
兄貴はいったん足を止め口に手を添えて考えるそぶりをした
そして、言った
「いや、私事だ」
 




