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20話-4
『ぐぅッ……痛ぅ…』
まともに喰らった
叩きつけられた肩が痺れてる
「まさか、あのタイミングで来るとはな…」
僕はよろめきながら立ち上がった
『…アンタ…一体何者だよ…?』
「…さてな」
男は胸元から拳銃を取り出していた
…多分、本物だ
僕は自分の負けを感じとった
(だが…ミコはこれで逃がせたはず…)
「抵抗はするべきじゃない
大人しくしていればこの引き金を引く事は無い
…来て貰おうか」
僕は観念して、従おうとした
その時だった
-バンッ-
銃声が響いた
(…!??!!??)
僕は撃たれていない
だとしたら…誰が?
そんなの決まっている
僕は撃たれていない
もし、この弾が当たっているとしたら…
この場に居るもう一人しかいない
「くっ…!?
何だと…!!」
男は肩を撃ち抜かれていた
男は振り向きざまに構えたが
発砲する前に男に斬撃がはしった
だが、男の目の前には誰も居ない
男がその全てを理解するのには長い時間がかかった




