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2話-3
『シドウカズハ、僕はアンタと話す事は…』
「…霧生ミコについてなんだけどね」
『ッ!!』
「…お話、しよっか」
『…だから、別に話す事なんか…』
「人ってさ、どんなに平静を装っても核心を突かれたら、たいてい動揺するんだ
…君、さっき…」
『…わかったよ
でも、何を話すんだよ?』
「"あの"霧生神子についてどう思うか…教えて欲しい」
("あの"…だと…?)
『えっと…いいけど…そんな事聞いてどうするんだ?』
「…ボクとしては観測対象の心理状態を把握したくてね(ボソッ)」
『え?何、言ってんだ?』
「……君は知らなくてもいいさ」
『……そうかい』
「話してくれないかい?」
『別に…何とも…
ただ、昔の知り合いに似てるな…って…』
「…昔の知り合い…ねぇ…」
『…それだけだよ』
「……まぁ、とりあえずはそういう事でいいよ」
『…てか、いまさらだけど何でそんな事、喋らないといけないんだ?』
「……フフ」
『…?』
「…君には関係無い事だよ
じゃあ、また、ね」
そう言うと司堂一葉は立ち去って行った
『……何なんだよ…』