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気付いた想い
次の日、私は同期のななみに相談していた。
ななみは、とても可愛くてモテモテなの。
向井店長への気持ちも、知っている。
「私、青田さんがいなくなっちゃうかも…って聞いた時、すっごく悲しかったの。向井店長もいたのに、青田さんの事しか考えられなかった…。」
『それって、好きなんじゃないの?』
私が、青田さんを好き…?
「えっ、そうなのかなぁ…。青田さんは、大切な人だけど…。」
『最近のじゅりは、すごく幸せそうだよ。』
「…。」
目を瞑って、青田さんの事を考えてみる。
いつも傍にいてくれた、優しい人。
向井店長の事を好きだと知っているのに、好きだと言ってくれた。
あの事故の時、本当に悲しくて…。
きっと、私は知らず知らずの内に好きになったんだと思う…。
「ななみ、私…。」
『じゅり、どうしたの…?』
私は、青田さんにこの想いを伝えなくちゃいけない。
「青田さんに、“好きです”って伝えてくる!!」
『頑張れ!!結果、教えてね。』
「うん。ななみ、ありがとう。」
ななみと別れた私は、青田さんへ連絡をする事にした。




