決心したけど…
私は、向井店長を諦めようと思っていた。
だけど、頭に浮かぶのは向井店長の事ばかり。
どうしたら、この想いは忘れられるのかな…と考えていたら、誰かに話しかけられた。
『じゅりちゃん、今大丈夫?』
「えっ、はい。」
最近の私、ボーっとしすぎだなぁ…。
気を付けないと…と思いながら、話しかけられた人を見た。
振り向いた時、私は身動きが出来なかった。
だって、その人は松井さんだったのだから…。
『えっと、店長から引き継ぎを頼むように言われたの。』
「はい、分かりました。」
松井さんから引き継ぎ内容を教えてもらいながら、こう思っていた。
やっぱり可愛くて、優しい人だなぁ…。
『じゃ、私は帰るね。』
「あっ、お疲れ様でした。」
『星倉さんっ!!』
えっ、今度は誰…?
「はい。」
心配そうに私を見ていた青田さん。
青田さん、今の見ていたんだ…。
何か、気付いたのかな…。
「はい。大…丈夫ですよ。」
『今日、仕事が終わったら…どこか行きませんか?』
急にどうしたのかな…。
「あっ、大丈夫です。行きます。」
『じゃ、また後で。』
「はい。」
青田さんが、外で会おうなんて言うの初めてだから…何かあったのかな…。
そんな事を考えていたら、いつの間にか帰る時間になっていた。




