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Sky Love  作者: 深瀬 月乃
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大切な人

倉橋さんに指示された作業が終わり、有馬店長から渡された書類を見ながら作業していた。


その時、どこからかパートさん達の話し声が聞こえてきた。


『もう、山田さんたら~。』


あの声は、松井さんと新しいパートさんの山田さんだったんだ…と思いながら、声がした方へ顔を向けた。


『だけど、本当なの?水木店の店長と…って話。』


水木店は、私が前にいた店舗だよ。

それに、店長って向井店長の事…?


『本当です。向井店長と付き合ってるんです。』


『そうなんだ~。』


松井さん、向井店長と付き合ってるんだ…。

私も、ちらほらと噂は聞いていたけど。

向井店長は、彼女いないって言ってたのに…。

そんな事を考えていたら、泣きそうになってしまった。

だから私は、売り場に出て他の作業をする事にした。


やっと帰る時間になって、いつもの帰る道を歩きながら…私は泣いた。

家に帰るまで、我慢出来なかった…。


「向井店長…。」


向井店長には、大切な人がいたんだ。

その人が、松井さんだったなんて…知りたくなかった。


私が出来る事は、松井さんとの幸せを祈る事だけ。

お幸せに…。

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