第壱話 中学校の卒業式
俺の名前は美墨心、中学三年生。
・・・と言えるのはきっと今日だろう。
今日で俺はこの中学校を卒業する。
〈はぁ、今日は卒業式か、俺が受験した高校には、誰もいない。でも、『青春』という武器があるし、切り替えて卒業しよう。〉
俺の中学校と受験した高校は桜島にあり、制服は男子が学ラン、女子はセーラー服であり、受験した高校はキャメル色のブレザーである。まぁ、なんだかんだで卒業証書授与終了は終了した。卒業証書授与の終了後、卒業生代表答辞の時、卒業生代表である俺は舞台に上がって学ランの右ポケットから木箱を出した。木箱を机に置き校長先生に見せた後、箱を開けてすぐに学ランの右ポケットに入れた。
箱の中身は赤いダイヤモンド一個。俺が持っている赤いダイヤモンドは中三の夏休みに浜辺で拾い、家で封印してから約六ヶ月後に封印を解いて先生に許可を貰い、卒業式の当日に他の生徒に内緒で宝石を持ってきているのである。
卒業生代表答辞の終了後、舞台から降りた。
「まるで式の話終わり迎えた今長すぎるダークファンタジー切り出した十年。」
俺は思わず声を出した。俺が合唱の席に行こうとした時、背後は急に赤く光った。後ろを観ると宝石は赤い大玉となり、ブラックホールと変化しながら、バスケットボールのゴール、エアコン、スポットライト、パイプ椅子にみんなや保護者、在校生が吸い込まれてしまった。
俺が扉まで逃げようとしたけど、結局、赤い大玉に吸い込まれてしまった。
宝石の消滅後には、体育館はボロボロで暗黒状態になった。
消滅してから何時間後、俺は意識不明状態だった。おずんした俺はすぐそこにあるカーテンを開けた。『おずんした』は、『目を覚ました』の鹿児島弁。窓の世界は夕日だった。「なんだ、夢か」と45度右に向いた先には、鏡があった。鏡を見た俺は「え?嘘やん、俺、ないごち、この格好でいるの?俺は確か、国桜高校だよね、もしかして、ここは桜島なのか。」
その姿は、キャメル色のブレザーにネクタイはれんじ色でチェック柄のズボンだった。
「まぁいい、空気でも吸おう。」
それを水に流そうとして俺は窓を開けた。呼吸している間に流れ星がいくつか空に流れていた。流れ星を見て俺は「俺は高校の青春を愛していることができますように。」と願った瞬間、流れ星が奇妙な動きをした。「ん?ないごち、あの動きはないごち!」とその時の瞬間、流れ星が俺の右肩に来た。
流れ星は漆黒の長方形の板になった。
俺は「ないごち?」と右手で持った瞬間、板が黒く光った。黒い光から黄色いパンダが出できた。
「美墨心さん、僕の名前はメッ大です。僕と一緒に円柱を目指しましょう。」
「マジで喋った。」
「美墨さん、落ち着いてください、僕の指示に従って、円柱に行きましょう。しかし、ルールがあります。見るのは僕の顔とまっすぐな目線を見てください。では行きましょう。」
「分かりました。」
俺は部屋を出た。みんながずっと気になっていた『ないごち』という言葉は、『何?、なんだ?』の鹿児島弁。
なんだかんだで円柱の前に着いた時、メッ大が言った。「なんか変な気配がします、これはミッ大ではありません、東ナイです。逃げましょう、さもないと、死んでしまいます。」
「分かりました。逃げましょう。」と逃げた。
逃げている間に知らない男がポツンといた。
「自分の青春には、不可能なことはなんてない。」
「じゃあ死ねよ、メッ大」
「ないごち、その名を知っているんだ、死ねはお前のほうじゃボケ。」
「はっ?お前何言ってんの、気持ち悪いな、この強欲のキドをばかにしてんの?じゃあ死ねよ殺す。」
キドはすぐにキレて右ストレートで襲って来た瞬間、俺と同じ服装をしており、眼鏡をかけていた男が来た。
「ミッ大、ここだよね、新しい円柱。」
眼鏡の男は右ストレートにも気づかずに男を見てしまい、左頬を男のとこまで、殴り飛ばされてしまった。
「大丈夫、息している。おいゴラァキド、ええ加減せえよ、なぁ、この子が留年したらどないすんねん。」
「息していますよ、ありがとう。」
「立てる、キドは憤怒な気持ちで君を留年させようとした。」
「大丈夫だよ、俺とお前の高校は自由でテストも無く、留年も自主退学もなんにもない。」
「ふたりとも、オーラを保ってください。」
メッ大とミッ大は黒い板になった。
「もしかして、この携帯で。」
「そうですよ、トランプカードのジョーカーをこの下に右スラッシュしてください。」
「分かった。」
俺たちはカードを右スラッシュした。
「ソーラーエクスプレス!」
俺たちが急に叫んだ瞬間、光に包みこれ始めた。
「日食戦士ソーラーブラック!日食戦士ソーラーホワイト!ふたりは日食戦士ブライトムーン!世界の学生達は青春を愛しています!」
俺たちが叫んだ直後にキドはジャンプして、俺らに拳を向けた。
「やかましいんじゃ、ボケ!強欲拳!」
俺たちは高くジャンプし、拳を避けた。
「マジですごく飛んだわ!」
「これが日食の力です。」
「上からキドの右拳が見えます、避けてください。」「強欲拳!」
ブラックは拳をまた避けた。キドはホワイトを殴ろうとした。しかしホワイトは拳を見てジャンプした。
「死ねー!」
左足でキドの首を蹴ろうとした。しかしキドはホワイトの左足を見て掴み投げた。投げられたホワイトは受けをとった。
「ブラックさん、大丈夫です。」
ブラックはキドを空手をするようにぶん殴った。キドはぶっ飛んだ。
ぶっ飛んだキドはキレた。
「糞、忌々しい、糞野郎め、近くの人間を小人にしてやる!」
キドは右ポケットから赤い小石を四十代の男性清掃員に向かって投げた。
「あぁーー!」
清掃員は箒の小人となった。
「ああーー!」
俺たちは叫んだ。箒の小人は箒をホームランするように、横に振った。ふたりは攻撃を交わした。小人はまた箒をホームランするように横に振った。ふたりはまた攻撃を後ろジャンプして交わした。
「ふたりで手を繋いでください。」
「分かりました。」
「黒菊!白菊!」
俺たちが手を繋いで空に向かって叫んだ。すると、満月が銀色になり、俺たちを照らした。
「日食の菊が邪悪な命を、残酷に撃ち殺す、日食ハルジオン!」
銀色の光線がふたりの手から出てきて、箒の小人は光線を受け、清掃員に戻った。しかし、戻った清掃員は遺体となり、キドは姿を消した。
「ねぇ、自己紹介しよう、まず僕から、僕の名前は遊佐大輔、新宿出身。」
俺が入学した国桜高校の自己紹介は、自分の名前、入学した年、高校に来た理由。
「俺の名前は美墨心、自分の青春をつくるため、二〇〇三年、桜島の国桜高校に進学しました。」
「君、何言ってんの?今は二〇一三年四月十一日木曜日でここは東京。僕たちの目の前にある円柱は十年前に出来た六本木ヒルズ、今日は丘園のスポーツ高専の始業式。」
「え?もしかして俺、十年後の東京に来てしまったの?」
こうして俺の青春はダークファンタジー化したのだった。