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花冷え  作者: 春井 絃里
麗春
1/1

拝啓


お手紙をしたためるのは初めてなので、読みにくいかもしれませんが大目に見てください。


あなたに出会って、私の心は随分と温かくなりました。

それまでが決して冷え切っていたということではありません。

ただ、何となく、日々に対して彩や温度が持てなかったのです。


あなたと出会い、少しずつ交わす言葉や時間が増えてきて、私の心の色彩は何色も増え、一喜一憂のたびに新しい温度と出会いました。


沢山の感情も知ることができました。

私の人生において、こんなに素敵で喜ばしいことはありません。

だって、こんなに豊かな心になれると思っていなかったから。


最高のギフトをありがとう。

直接お伝えするのは恥ずかしいので手紙にしたのだけれど、これでも充分恥ずかしいね。とにかく、ずっとずっとありがとう。


花冷えの折、体調にはくれぐれもご留意ください。


敬具


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