第12話『クレープと盗撮される少女』
「クレープうまあーーー!!」
「みーーー!」
これよ!私が求めてたのは!!
みーさんと一緒にクレープをほおばる。
みーさんはクレープすら食べたことがなかったらしいので、美人に食べてほしいっていう一審の思いで注文した。
甘いカスタードクリームをベースにバナナやイチゴが入ったクレープ!
薄い記事も甘くておいしいし、生きてるぅ~~!って思いが体中を見たし幸福になるのを感じる!
これが青春系女子のたしなみってやつ!
「みーさん!ほっぺにクリームついてるよ~!」
「み!」
ペロッと舌を器用に使ってクリームをかすめ取る。
すごく幸せそうな顔だ。
美人がこういう可愛い顔をしているのがすごくかわいい。
ほっぺがとろけそうなのだろうか?枕を持っていない片腕でほっぺを支える。
「クリ~~ムふわふわでおいしいみ~~!!
とろけちゃうみ~~!!」
「私もぉ~~!」
うますぎ~~!
「みーフルーツってあんまり食べたことないけどシャキシャキしてるものなんだね~!
あと、意外にフルーツって甘いものなんだってわかっただけでも素敵な気分だみ~!」
「そーだねぇ~!」
2人して、一緒に堪能してるとみーさんがカバンをまさぐる。
「え~~っと……。
あったみー!ヒトメちゃん!写真とろ!」
みーさんが薄型の可愛いデジタルカメラのレンズをこっちに向ける。
私はクレープを食べつつ、みーさんは舌をペロッとだして決めポーズをとる。
「はい!チーズ!」
パシャリと音を立て写真が取られる。
みーさんに写真を見せてもらい思うことは一つ。
……うん!我ながら可愛い!みーさんすっごい綺麗!
「いいね!映えるみ!ヒトメちゃんもみーもかわいいでしょ?」
「はい!可愛く撮ってもらってありがとです!」
サイムに自慢しよ。
再会したらの時のために自慢できるものはいくつもあったほうがいいし!
◇◇◇
クレープはあっという間に食べ終わってしまった。
それから2人で散歩をしつつ、街中をそれとなく散策していこうってことになった。
「みーくんはこの先の格安カプセルホテルに泊まってるの。
義兄が『ビジネスホテルなんて高いだけだ。』なんて言うから、そういうところに泊まってるの。」
「へー……私は近くのラーメン屋で居候している友達の家に転がり込んでいます。」
正直いつまで泊まれるかわからないけど……。
「ラーメン屋さんかー……。
みーくんはずっとはいれそうにない……。
におい的に……。」
あーさっき言ってた潔癖症ってやつか……。
「1食分くらいの時間ならいいけど1日はちょっとにおいがうつっちゃってしまうから難しいみ……。
ラーメン自体には普通に興味はあるけど……。」
「なかなか難儀なんですね……。」
「……ちょっとね。好き嫌い以前に体質の問題だから。」
世の中にはいろんな人がいるもんだなぁ……。
私が言えたことじゃない気がするけど。
――あれ?そういえばさっきほっぺたにクリームついていたけど、あれはいいのか?
…………ま、細かいことは気にしないでおこう。
「ちなみにみーさんの本名は?」
「みーの本名は『実』ってかいて『みー』って読むみ。
あと苗字はね……。」
みーさんがスマホをメモ帳代わりに苗字を書く。
「こう書いてこう読むみ。
ちょっとややこしい苗字なんだみ。」
あー……確かに間違えるかも……。
書いてくれなきゃ少しだけややこしいかも。
「ちなみに、この近所の学校に通ってるんですか?」
「いや、みーは普通に各地を旅行する『旅行者』み。
写真を取ったり、おいしいものを食べたりしてるみ。」
へ~、いろんなところに行って観光ガイドとかの本を出したりしているアレかな?
遠い場所に行くのは少し怖いけど、色んな美味しいものを食べるのは少し憧れる。
みーさんって意外にすごい人なのかも?
いや、美人である時点で意外でもないか!
将来こういう人にいろんなところに行く人に、メイクしてもらいたい。
まだ中学生だから肌荒れが少し怖いけどね。
「あ、16時までデートスポットの下見とかしていいですか?
店に入らなくていいんで、外装とか道順とか……。」
「おっけー!みー!」
さっきの本に載っていたところとかめちゃ気になるんだよね。
これで目的だった女子力をあげるのもクリアでしょ!
やっふー!
こうして私とみーさんは楽しく雑談でもしながらお散歩したのだった。
◇◇◇
物陰から除く誰かの視点
◇◇◇
「へへ……みーつけちゃったッスよ~~……。」
アタイは街中をうろつくある少女へ向けてシャッターを切る。
一眼レフのデジタルカメラにはしっかりと少女が映っている。
遠くても顔までばっちりと取れている。
学校をさぼった甲斐があるってもんッス!
こんなスクープ見逃せない。
昨日は逃がしたっスけど、図書館であんな騒ぎ。
バレないほうがおかしいッス!
猛獣相手に素手で仕留める少女……。
絶対、購読者数上がるッス!
お隣はお友達っスかね?
ずいぶんと美人さんッスね。
あっちは服のモデルとかで激写したいッス。
そう思いもう一度、物陰からカメラを向けシャッターを切ろうとすると『紙飛行機』がカメラの前を横切る。
「チッ……こんな時に指令ッス。」
いつも思うんッスけど、スマホのチャットとかメールじゃダメなんスかね......。
紙飛行機を、その場でキャッチする。
畳まれている部分を広げて中の指令所を読む。
『マロンへ。
昨日のお前のトンチキな発言がもし真実だった場合。
これは大ごとだ。
ぜひとも我ら新聞部が独占したい話題でもある。
しかし写真を数枚撮ったところでインチキと疑われかねない。
そこでだ。
お前から仕掛けることはできないか?』
「ほーーーー……。」
確かに悪名高い我ら新聞部。
偽装と疑われてもこの内容は仕方がない。
だって現実味がなさすぎるッス。
購読者を右肩上がりにするためにはリアリティは必要ッスね。
『お前の能力ならうってつけのはずだ。
この前のアイツを解き放ってけしかける時が来た。
こっちはこっちでやるべきことがある例の件だ。
だからこの一件はお前に任せる。
緊急事態の時は助ける。
明日、対象に取り入りつつ、うまいこと仕組め。
――新聞部部長ヤヤより。』
今日の内容を見ても確かにアイツはうってつけなんスけど……。
部長……これ、大丈夫なんスかねぇ……。
ライオンとかをぶちのめす怪力の女の子ッスよ……?
アタイ、部長とパイセンのこと信じているッスけど、なかなかに投げやりな指令を出してくれるッスね……。
――だけどこのマロンが、こんな最強の手柄をげっちゅする機会を逃すわけねぇッス!
オーダー承ったッスよ!部長!
スマホで返事を打ったのち、彼女を見失わないよう路地裏に隠れて呼吸を整える。
メガネをクイっと指で持ち上げる。
最近暑くなってきたおかげで、長時間使用できるから気合が入るッス!
息を思いっきり吸い込んで、両腕を地面にたたきつける様に振り下ろしながら息を吐く!
「【09Idアビリティ・フライト】!!」
肩甲骨がもぞもぞっとしたのを確認する。
アタイの背中には今、半透明で巨大な翼が生えているのがわかる。
「さぁ~~ってと、天気は晴れ。
いっちょ行きますか。どこまでも遠くへと飛んでやるッス!」
路地裏からアタイは大きく羽ばたき、今日も空を駆ける。
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この物語の『更新』は現状『毎週金、土、日』に各曜日1部ずつとなります。
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本日のヒトメさんによる被害/買い物
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バナナカスタードクレープ:ふわふわでフルーティ!完食 (ヨイショされたみーくんのおごり)




