第三話 とりま、制裁。
はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ…
何故に…何故に…
109で拳銃が来るんだよぉ!!!!!!
『な?言ったであろう?血の気が多いと、な♪』
「多すぎですよ…皆視えてたら警察沙汰ですよ…」
正直クソめんどくさい。
なんで登校中にこんな思念大きいやつ見つけちゃうんだよ!!!!
『生るほどのぉ…これが『しゅじんこうほせい』というやつなのじゃな?』
「ま〜たいつの間にそんな言葉を…」
一体いつになったらこのじーさんの知識欲を満たせるんだろうか…
正直、頭の中探られんのは結構嫌なんですよ?
パァンッッッ!
…おっと。こりゃまずいな。
確実に、やったな。現行犯。
さて、そうとなっちゃもうイケイケドンドンでヤるだけなんだが…
私は今、渋谷スクランブル交差点のど真ん中。周りには人が行き交い、実に走りにくい。駆けつけるには、人を押しのけそこのけお馬が通るスタイルで行かなきゃいけない。。
《《あれ》》がいる場所は…109の地下…かな?そうなると、人をかき分けかき分けつつ、下に降りるっていういかにも時間のかかることをしなければならない。
その間に、被害が拡大する恐れがある。
『ほれほれ、はよう変わらんかい。ひとっ飛びじゃろ?』
…いや、変わったら目立つでしょうがよ。やだよ。
『めんどくさいやつじゃのう…人がやられておるというのに…』「あんたに言われたかないよ。」『お主もかなりイカれてきておるな…』「黙ってていただけます?」
…全く…馬鹿なこと話してないでさっさと行かなきゃなのに…
ズォン…!!!!
『…どうやら…格が上がってしもたようじゃの…』
…こりゃほんとにやばい。ロケランはちょっと洒落にならん。
外ならまだしも…いや、まだしもってことはないが…室内ブッパはやめていただきたいとこである。
なんだか、その方角からこころなしか人が群がり始めているような気がする。騒ぎが広まっているみたいだ。
全く…変なとこで野次馬根性出して…自分も危ないってことわかんないのかなぁ…?
『目立つ、目立たない以前の問題になってしもたな…して、どうする?』
じーさんも、ちょっとマジモードだ。仕方ない。もうちょい前から気づいておけばよかった私の落ち度もあるし。
…ちょっと待て?気づかなかった?
『ほれい!呆けておる場合か!?』
おっと。今の最優先事項は、さっさとお掃除を済ませることだった。
さて…問題の行き方だが…しゃあない。
「強行突破で」
『承知じゃ』
―――アセプト―――
突如、私の足元から黒い霧が現れる。
その霧は私を包みこみ、だんだんと私を纏う装備に変わっていく。
所々、色が変わりながらも形作られていく。
その服は…巫女服…なんだろう…多分。本職が巫女の人だったら絶対認めないと思うから。
下に来ている掛衿や襦袢、草履や足袋なんかは普通の巫女服と変わりはないのだが…
純白であるはずの、上に着る白衣。鮮やかな緋色であるはずの緋袴。
それらがすべて、漆黒の色を冠しているのだ。その袖には、蓮の花柄が。
後帯で作るリボンも、赤ではなく、白。おかげで色のコントラストの主張が激しい。
所々、赤い紐や、ちょっとしたかわいい柄がちらほら。チャームポイントってやつ…なのか?
私の黒い髪は、一つにまとめられてポニーテールに。
その髪の付け根につけられている小さな花型のリボンだけ何故か蒼。
腰に差さっているのは、紅い柄をした、刀身が1mを超えるくらいくらい長い日本刀(日本刀というべきなのだろうか…この長さ…)。
うん。今日もいい感じに纏えたね。
私の…スタイリッシュな…ボーイッシュな…体にとても良く似合っている。
一回鏡で見たことがあるが、マジで、誰?って思うくらい、可愛く仕上がっていた。
そこんじょそこらのコスプレイヤーに劣らない仕上がりである。
『うむ。それだけは儂も認めざるを得ぬ。』
ふふん。いっつも毒舌なじーさんもうめき声を上げている。それほど私がかわいいってことだな!
『まぁ、それほど魅力的ならば、人の目も自然に集まるというものじゃなぁ?』
あ。
カシャッ。
「やべ」
退散!!人の流れが断ち切られてるから一気に行くっ!!!!!
「いっせーのーでっ!!!!!!!!!」
ズドゴォンッ!!!
コンクリートが割れる音がする。仕方ない!正当防衛(?)ってやつだ!
って、声聞かれちゃってる…多分動画撮ってる人もいるだろうなぁ…
だ、大丈夫!機械越しで聴く声は生の声とぜんぜん違う声になるって聞いたことある!
って、もう109の地下だ。何なら現場の近くだったりする。
(隠密)
周りを見てから、急いで自分の気配を薄くする。これ以上姿を見られたくない。
そのまま現場へ急行。といっても、床を壊さないように。私の隠密はでかい音を出さない限り、触れない限り、誰かに見つかることはそうない。
「人殺しがぁ…」
何か、罵声聞こえるんだけど…
「見えた」
むせ返るような血の匂い。
底にいたのは十数人とそれに囲まれた一人と一匹。
一番、一匹の近くにいるのは…物凄く可愛い子。スタイルも抜群。ボンキュッボン。うらやm…コホン。きっと、さっきいた女優さんではないだろうか。
どうやら、その隣の首チョンパされた死体に呆けて…あ、覚醒してるわ。目線がしっかりしてる…
…って…見えてね?あれ。明らかに見えてね?明らかに怖がってるよね?
『ほ〜う…珍しいこともあるもんじゃのぅ…』
うん。確かに珍しい。ま、でも、見えてたって別にどうってことない。私が見えてなければ。
で、取り囲む十数人。さっきの罵声の主も、声を聞くにコイツ等だろう。うわ。アウトスタグラム(outstagram、略してアウスタ。皆知ってるコミュニティーサイトだ。私もやってたりする。)乗せる感じの奴らだ。炎上して喜んじゃうタイプの人だ。クズでしかないな。うん。論外。アイツ等はいないものだと思おう。巻き込まれても知らん。
んで。さいごの一匹。
『今度は爬虫類か…』
背中にロケランと。
(思念解析)
《どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして…
どうしてあの子は可愛いの?どうして私は可愛くないの?どうしてあの子はちやほやされるの?どうして私は忌み嫌われるの?どうしてあの子は痛くないの?どうして私は痛いの?どうしてあの子は動けるの?どうして私は動けないの?
どうして…
あの子は幸せなの??????????????????????????????
どうして…
私は苦しいの????????????????????????????????
巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
壊して…やる…》
…
『…これは…東京大空襲の者か…』
…強い思念。久しぶりだ。ちょっと…ほんの少しだけ…怖かった…かな。
うん、まだ大丈夫…
(思念解析終…)
《せめて…》
「…?」
『ぬ…?これは…彼奴ではない…?』
《せめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめ…》
『ぬおっ!!?』
(終了ッ!!!!!)
ブツンッ!
…………
「ぷはぁっ!!」
ハァッ…ハァッ…ハァッ…
『こりゃまた…とんでもないのが…来たのぉ…ふいー…』
「同感…」
ちょっとあれは、本気でヤバい。あの子は…いつなってもおかしくない。
目の届くところにおいておかないと…
とはいっても、全ては早くあの子をやらなきゃ始まらない。
「とにかく…さっさと祓うか。」
地を蹴って…接近。またたく間に目標…あの爬虫類の目の前に支店が切り替わる。
…瞬間、物理でぶん殴る!!!
《うぎょがァァァァァァっぁァァァあっァっっぁぁ!!!!!!!》
うおっふ…気味の悪い声が聞こえるよ…
いやー…しかし…自分も人外になったなぁ…こんな巨体を素手でぶっ飛ばせるなんて…
お?あの子がポケーっとしてるな。また放心してるのか…ま、ここでうずくまっていられるのもちょっと邪魔だから、とっとと逃げていただきたい。
「そんなにあるんだったらもっと生きれば?」
とりあえず、そんな声を掛けておいた。
「チョッパヤでにげな?」
決め台詞もはいといた。
どうもです。COOLKIDです。
唐突ですけど、ゲームってやったりしてますか?
僕はめっちゃしてます。三度の飯よりゲームが好き(ガチ)です。
ゲームやりすぎて、一日飲まず食わずだったことが少々。
次の日に体調崩すっていうルーティーンしてました。
皆さんどうですかね?