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結界少女は世界を巡る  作者: アムネシア
結界少女の森での日々
4/8

結界少女の能力実験

遅れてすみません!

「そうと決まれば、まずはこの能力で何が出来るかを検証しないと…。」


神さまは結界内の機能は多少いじれるようにしたと言っていた。だからまずはこの能力の限界を調べておいた方がいいかな。そうしたら魔物と遭遇した時の生存率が上がる。

まずは、この結界の範囲かな。どこまで大きく出来るんだろう。


さっきのように結界を張ってみると、半径1メートルくらいの結界ができた。そしてここからが本番だ。

そもそも結界をいじるってどうすればいいのかなぁ。念じてみたらいけるのかな?


「むむむ……結界よ、大きくなあれ!」


ちょっと恥ずかしいけど、手を前に突き出しながら声に出して念じてみる。すると、結界が半径2メートルくらいまで大きくなった。

成功だ。やった……!


あ、でもこれにデメリットとかないかな…。強度が落ちるとか。


地球では普通元あったものの量が増えたりはしない。手のひらサイズのねんどを薄く伸ばしたら大きく見えるけど、実際は量は変わってない。厚さが減っただけだ。それと同じように、結界も大きくなる代わりに強度が薄くなっていないかと考えたのだ。


「うーん、叩いてみても私の力じゃ変わってるのかわかんないし…。あ、これも魔力に依存するのかな。」

神さま曰く私は魔力量がすっごく多いらしいから、結界の範囲や強度が魔力に依存するなら魔力がなくて範囲や強度が落ちることは無いはずだよね。


でも心配だから一応結界の力の仕組みがしっかりわかるまではなるべく範囲は広げないようにしとこうかな。


じゃあ、次。結界の形。さっきから結界を作ると必ずドーム状になるけど、他の形とかは無理なのかな?

例えばまん丸とか。あ、でもそれは転がって行っちゃうか。そうじゃなくても過ごしやすい形とかには出来ないのかな。まぁ、結界と聞いて思い浮かぶのは普通のドーム状のやつだけど。ま、とりあいずやってみるか。


「うーんと、じゃあ四角の形になーれ!えいっ!」


さっきと同じように手を前に突き出して声に出す。すると、半円だった結界の形が、ガラス細工のように四角に変わっていく。


「うわぁ、なんかすごーい!」


うにょうにょと形を変えて四角になっていく結界は、何だか見ていて面白かった。


あ、じゃあ主な形はさっきと同じようなドーム状にして、地面を囲えるようにして、中で過ごせるようにしてかまくらみたいな部屋にできないかな。色は白にして。

そう言葉にしてみると、さっきのように結界が形を変える。

本で読んだかまくら、中が過ごしやすそうでちょっと憧れだったんだよね。まさか異世界に来てこの願いが叶うとは…!


「いい感じに出来てる…!」


色に関しては試してなかったから心配だったけど大丈夫そうだ。

あ、そうこうしてるうちに完成だー!


結界の形が、ドーム状だけど地面も結界に覆われていて、色も白濁している。なんだかちょっとした部屋みたいだ。


「これなら、森の奥でも安心して寝れるのでは……!」


素晴らしいじゃないか、結界。先頭でもバッチリ役立って家の代わりにもなる。最高なのでは?


「あ、でもこれだと森の様子が見えないな……。

それはちょっと困るな。じゃあ結界の一部を透明にして窓の代わりにできないかな。ちょっとやってみよう。


「ここら辺でいいかな。よし、透明になーれ!」


やってみたら普通に出来た。やったね。

とりあえず、この結界の大きさや色は自由に変えることができると判明した。これだけで無事に脱出できる確率は格段に上がる。


よし、結界の能力のことはある程度分かったし、次は攻撃手段を確保しないと。

逃げ回って守ってばかりじゃいつかは魔物に襲われて死んでしまう。ちゃんと倒すための手段も持たないとね。


やっぱり異世界の攻撃手段といえば魔法だよね!手から炎を出したり氷を出したりするあれ!あーいうの見るとやってみたくなるよね。

でも、魔法ってどうやって使うんだろう。私の読んだ本の内容であったのは……


①魔法使いの才能がある人は念じると魔法が使える

②魔法使いの才能がある人は杖を持つことで魔法が使える

③才能がある人、または誰でも呪文を唱えることで魔法が使える

④魔法には属性があって、呪文を唱えることで適性がある属性の魔法が使える


みたいな感じだったな。

①は頑張ればできる可能性があるかもしれないけど、②と③と④は今ここだと絶対できないよね……。才能があるないに関わらず、必要なものである杖がないし呪文もわからないんだったら使いようがない。


よーし、じゃあ私に才能があることを信じて、①を実践してみよう!

「えーっと、むむむ〜、手から炎よ出てこーい!」


シーン……。



「て、手から氷よ、出てこーい!」


シーン……。


今の私に魔法は早かったみたいです。

じゃあ魔法以外の攻撃手段を考えないといけないな。


今出来るのだと……箒アタック?こう、箒の後ろの部分でガツっと。…ちょっといいかも。箒を乗りこなして攻撃するの。

でもそれには時間がかかりそうだから今は断念。


はぁ。結局今の私にまともな攻撃手段はないのかなぁ。

と言うかそもそも神さまはなんでもっと安全な所に転送させてくれなかったの!?安全な森とはいえ今みたいに間違って奥に行っちゃう可能性とか考えなかったのかな。


うーん、とりあいずしばらくの間は攻撃手段なしで森を生き抜くしかないってことかなぁ。

心配しかないよ……。

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