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幕間 塔の研究室

「というわけで大変なことになっちゃったんですよー…」


 お茶会が終わったあと、研究所に戻った。

 研究室の真ん中に設置された、ものすっごく複雑に色々な管とか線がつながった機械のはしっこの取っ手を握ったまま、私はギネヴィア様のお茶会での出来事を、アルベルト様にぶちまける。


 機械の中心には、私が両手を広げればぎりぎり抱えられそうな大きさの、分厚いガラスで出来た球があり、中でバチバチと火花が散っている。

 取っ手から私の魔力を吸い出して、魔力の流量から魔力量を推定するそうだ。

 学院の測定機は壊し、研究所のも2つ壊したので、最後に壊したのをアルベルト様が改造してくれたらしいんだけど……


「『真実の愛』は男にも需要があるっていうのは面白いね。

 ……というかそれ、俺が聞いてもいい話なのかな?」


「あ、そこは了解とりました。

 誰かに相談したいって言ったら、ギネヴィア様が、研究員の方ならいいですよって」


「あー…、こっちはそういう話、ほぼ関係ないしねぇ……」


 クリップボードを抱えて、機械のあちこちについた計器の数字をメモしながらアルベルト様は頷く。


 アルベルト様だって貴族なんだろうけど、魔導研究所にこもりっぱなしだし、噂を流すような人じゃないからいいんだろう。


 そもそも、アルベルト様って、他の人と絡むのが苦手っぽいし。


 学院の先生方に匙を投げられて魔導研究所に連れてこられた時は、他の研究員に混ざって名乗りもせずに薄汚れた白衣のポケットに手を突っ込んだまま、すみっこから私のことをじっと見てた。

 黙ったまま寄ってきて、ほんとじろじろ人のことを見てきたから、ちょっとキレてそちらの方はどういう方なんですかって訊いたら、なんか騒ぎになって、結局アルベルト様が私を担当するってなったんだけど。


 2回目からはこの研究室に直接来てるけど、他の研究員の人はここまで上がってこないみたいだ。

 というか、隅に置かれた衝立の影にベッドがあったりするから、家にちゃんと帰っているのか心配。

 ここにはシャワーもあるからって、無限に研究してそう……


「それにしても、ミナがイケメン貴公子とやらを恋に落とさなくちゃならないとはね。

 勝算はあるの?」


「あるわけないじゃないですか!」


 思わず頬を膨らませた。

 アルベルト様が面白がって、私の頬をペンのお尻でつつく。

 ペンのお尻を押し戻すように、頬をむきゅーと膨らませてやった。


「で、誰から行くんだい?」


「お姉さま方がクジを引いて、一番を引いたゲルトルート様の婚約者からって。

 ミハイル……ええと、なんとか様っていう方で、お父さんが騎士団長で、ご本人も騎士を目指して鍛錬してるとかなんとか」


 とか言ってるうちに、ガラス玉の中のバチバチが激しくなってくる。


「ひゃううううッ!!」


 雷みたいな大きな音がして思わず眼をつぶり、取っ手から手を離してしまった。


「……これだけ容量を上げてもまだ無理か……」


 こわごわ眼を開けてみると、機械のあちこちからぷすぷすと煙が上がっていて、アルベルト様が腕組みして機械を睨んでた。

 せっかく組んでもらった回路が焼ききれたっぽい。


「ま。魔導球が割れなくなっただけマシか……」



 領主様、私の魔法修行の道はやっぱり険しいみたいです……


初日からブクマいただき、本当にありがとうございます。

今日は軽めですが、明日からゲルトルート(巨乳)様編に入ります。

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☆★異世界恋愛ミステリ「公爵令嬢カタリナ」シリーズ★☆

※この作品の数百年後の世界を舞台にしています
― 新着の感想 ―
[良い点] プロローグで腰までの三つ編みという記述はありましたが、性別が出てこなかったのでもしやと思っていました。アルベルト様、男性だったのですね!初対面でミナのことを見つめていたのは単なる興味だった…
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