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番外編:古代遺跡探索感想戦(メタ話注意です)(2)

メタ&台詞のみの内輪ノリなので、苦手な方はスルーでお願いいたします

「アラクネ戦のMVP、行きましょうか。

 モブのお二人はお休みですが」


「俺らもあん時飛び降りてれば……」

「…ちょっと無情…」


「はいい、ではまずこちらのフリップをご覧ください!


 =アラクネ戦ダメージ寄与率(敬称略)=

 ゲルトルート(炎:蒼蓮の舞):50%*

 ウィラ(大剣):20%

 ミハイル(片手剣→片手斧):10%

 エドアルド(魔具):10%

 ウィルヘルミナ(光:?):10%**


* 子蜘蛛含まず。

** ダメージ量そのものは100%を超えるが、オーバーキルとなったため。


 アラクネ戦では、物理&魔具3人が40%まで削って弱らせ、ゲルトルート様が50%を上級魔法で一気に削り、瀕死のところをミナがトドメを刺したという流れでした。


 魔法強い! やっぱりファンタジーの華は派手な魔法ですね。


 とはいえ、開幕『蒼蓮の舞』を打っても、アラクネに逃げ回られてなかなかダメージが入らなかったと思われるのです。

 しっかり結果を出せたのは、巧みに連携しながらちくちくと脚を鈍らせた物理&魔具組の貢献ですね。


 では、札を挙げてください!


 ……エドアルド様は安定のウィラ様ですが、残る全員がエドアルド様!?


 ミハイル様も盾役を分担してチームの継戦能力を伸ばし、片手剣を折られながらも、すかさず片手斧に持ち替えてアラクネの脚をスッパリされるなどのご活躍をされておりますが、


 初太刀でアラクネの右前脚を斬り飛ばし、アラクネの戦闘力を大幅に削いだウィラ様でもなく、


 渾身の『蒼蓮の舞』で、放たれればどちゃくそ面倒くさいことになっていた子蜘蛛を全滅させた上にがっつり本体も削ったゲルトルート様でもなく、


 4人が戦闘不能の大惨事となった状況で10分近く1人でアラクネを引っ張ったあげく、最後の最後で根性キメたミナでもなく、


 >>圧倒的にエドアルド様<<


 というのは、ちょっとびっくりなのです!

 では、エドアルド様から行ってみましょうか」


「ええええ……誰が欠けても無理だったなと思うけど、ここは普通、ウィラでしょ!?

 開幕でアラクネの機動力落とせたから、余裕を持って魔法組を温存できたし。

 指示もずっと的確だったよね」


「なるほど。妥当なご説明ですね。

 ではエドアルド様に入れた4人はいかがでしょう」


「たぶん理由は同じだと思うんだ」

「そうよね……」

「うむ」

「じゃあ一斉にー!」


「「「「初手『防御石』がなかったら、全員糸に巻かれて速攻麻痺って喰い殺されてた!」」」」


「ああああああ!そういえばそうですね!!

 あれはアラクネさんサイドから見れば、まだ姿も見せていない状況で相手を先制し、一方的に無力化する攻撃。

 あれさえ通れば、あとは舐めプで余裕というところを、見事防いだエドアルド様の功績は大きいです!!

 思い返せば結構ヤバい敵だったのですね……


 ではMVPの授与を、ギネヴィア殿下、お願いいたします」


「え!? 賞品!?

 そうね……エドアルドでしたら、今回の遺跡の件の調査報告書、皇族以外見ちゃダメよ版が上がってきたら、まるっとお見せしましょうか。

 そもそも公爵家は準皇族扱いですし。

 持ち出し禁止、メモも禁止ですけれど」


「ありがとうございます!!

 というか、そんな版がやっぱりあるんですね……」


「この件!!

 見ちゃダメよ版の存在そのものも含めて、家族友人知人恋人一切合切含めて口外禁止!口外禁止!でお願いいたします!

 ギネヴィア様、普段は慎重でいらっしゃるのに、唐突に雑になるのは勘弁してくださいなのです……」


「忘れよう。いますぐ忘れよう」


「…それがモブの長生きの秘訣…」




「はあああああああああい!というわけで気持ちを切り替えてラスト!!

 今後に向けて、皆さんの抱負をお伺いしたいと思いますのです!!

 ウィラ様からお願いします!」


「ゴブリンのような人型の魔獣でも平気で斬るし、人間も必要であれば斬るつもりの私が、父上に高い高いされて、おもらししてびーびー泣いていたエドアルドを婿に迎えるのは、エドアルドが可哀想だとずっと思っていたんだが……

 それでも良いらしいので、今後は花嫁修業も頑張りたいと思う」


「奇跡のコメント!!」

「ウィラが……『でもでもだって』を人の形にしてポニーテールをつけたようなウィラが、やっと結婚に前向きに!!」

「あああああ!!ようやく長年の野望がかなったけど、美しい思い出に書き換えてた黒歴史をさらっと晒されたエドアルド様、ショックで魂が口から出ちゃってる!!」


「ではゲルトルート様!」


「今回痛感したのは体力不足ですわ……

 失神せずに『蒼蓮の舞』できっちりアラクネ焼き殺していれば、すぐに脱出できたんですもの。

 わたくしは卒業後、すぐ結婚する予定ですけれど、万一ということがあるかもしれませんから、今後も魔法の精度と威力、持続時間の向上、その土台となる体力向上に努めて参りたいと存じます」


「ゲルトルート様の『蒼蓮の舞』、まだ伸びしろがあるんですね……」

「体力向上なら、私と朝練しよう!」

「いやいやいや、もう危ない目には合わせない!」


「次はミナ!」


「んー……今回の反省って、色々ありすぎてなんなんですけど……

 へたれ?て思ってた人が凄かったり、精霊様?て思ってた人がエロクソガキだったりしたので、もう少し男の人を見る眼を養いたいと思います!!」


「ある意味、一番大事な反省だな」

「ところでいちいち僕にアタリが厳しいのはなんなんだ」

「エロクソガキだからじゃないかしら」


「殿下のまさかのお言葉にふてくされてないで、エドアルド様お願いします!」


「ソロでの魔獣狩りにはそこそこ慣れてたんですが、グループで動くならそれに見合った装備をもっと考えないといけなかったなというのが反省です。

 特に、麻痺の解毒剤が一本しかなかったのはね……

 それぞれが主要解毒剤を持っていれば、終盤からの撤収が全然楽だったかなと」


「確かに。麻痺毒持ちが多い、蜘蛛系の魔獣が出るのはわかっていたわけだしな」

「ところで人数分あったとして、ゲルトルート様が失神されていてミハイル様が自力で飲めない場合、誰が飲ませるのかちょっと気になるのです」

「エドアルド様が面倒くさいことになるから、ウィラはないでしょ? ミナかしら?」

「え。それは乙女としてNGです!」

「なら、エドアルドか?」

「お婿にいけなくなるのでNGです!!」

「薬があっても、俺には飲ませてくれないのか……」

「わ、わたくしが失神しなければ大丈夫ですから!」


「ミハイル様、『それってルーが俺におくすり飲ませてくれるってこと?』と、ふしゅーってなってるところすみませんがお願いします!」


「……騎士個人としての剣技や立ち回り、どう状況を判断して指揮するか、自分が至っていないなと思うところが多々あったので、そこはウィラ殿を見習って精進していくとして……

 ゲルトルートと同道して探索することがあれば、気付薬のアンプルを多めに持っていきたい」


「まさかの失神待ち!」

「私の中のミハイル様株が大暴落ですよ!ストップ安です!ひどい!」

「…口移しでおくすりは男子の夢だから…」

「だから失神なんてもうしませんから!!」


「そしてセルゲイ様!」


「まだまだ剣技を磨かないとってのもありますが、外に出ろって言われた時に、うっかりウラジミールと『どうしよ?』ってお見合いしちゃったのが一番の反省点です。

 命令通りにぱっと動くのが、騎士としての大前提かなと。

 今回は救援が間に合いましたが、もっとシビアな状況もあると思うので……

 あの時、行けってダメ押ししてくれたウィラ様、ありがとうございました!」


「行ってくれて助かった。こちらこそありがとう」

「いやー……あの状況じゃ一瞬迷うのは仕方ないですよ」

「騎士として一番大事なことだな。俺も肝に銘じよう」


「ラスト、ウラジミール様!」


「…言うべきことを言われたので…

 …彼女が欲しいです…」


「最後の最後でぶっこんできたね……」

「合コンランチしましょう!合コンランチ!騎士様好きの女子、結構いますから!」

「ウィラがお嫁さんになる覚悟を決めたから、担降りがかなり発生しそうだし、チャンスかもしれなくてよ?」




「はーい!というわけで、MVPも決まり、反省点も共有できました!

 今回は全員帰れて、たいした後遺症もなく良かった良かったですが、次はそうとは限りません!!

 危ないところに行く時は、今回の教訓を生かし、『ここから帰還できたら結婚するんだ』などの死亡フラグを回避するよう、気をつけてくださいなのです!!


 特に学院には婚約者がいる方が多いですからね。

 ちょっとした油断で死亡フラグ発生待ったなしです。

 それでは次回をお楽しみにー!!!」

次回から本編に戻ります!

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☆★異世界恋愛ミステリ「公爵令嬢カタリナ」シリーズ★☆

※この作品の数百年後の世界を舞台にしています
― 新着の感想 ―
[一言] ツンデレはツンツン→デレる、ですよね。エロ精霊さんは普段からデレてるんで…デレフシュ…デレトロ…デレドロ? > はあああああああああい! ヨハンナさんが黙想するかと思ったなんて感想、メタ話…
[良い点] メタ話をする彼らの会話が脳内再生されて最高に楽しかったです。 ヨハンナとダンジョンは対義語感が凄いですが、逆に見てみたい気もしますね。ギネヴィア様の皇家専用魔法もいつか本編で登場するのでし…
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