これまでのあらすじと登場人物紹介
おまたせしました。番外編「村の結婚式」です!
番外編と言いつつ、放りっぱなしの伏線回収しようとしたら、めちゃくちゃ長くなってしまい……
本当に恐縮ですが、よろしくお願いいたします!
1日1話更新の予定です。
※実は2025/3/23時点で脱稿できておりません。ストックはそれなりにありますが、途中で止まってしまったらすみません><
=これまでのあらすじ=
<第1部>
ただの村娘のはずなのに光魔法を発動させてしまい、領主の養女となってヘルメネア帝国の全寮制貴族学院に編入したミナ(ウィルヘルミナ)・ベルフォード男爵令嬢。
麗しのギネヴィア殿下のお茶会に招かれたら、「まさかのピンク髪ツインテ!」と大絶賛?
最近大陸で流行している、「下剋上ヒロイン」物と呼ばれる、貴族の学校に入った平民の少女がイケメン貴公子と恋に落ちる恋愛小説のヒロインに、ウィルヘルミナがそっくりだというのです。
おまけにお茶会に出席していた「悪役令嬢連合協議会」を名乗る3人の美しい令嬢達に「自分達の婚約者を恋に落とし、あちらから婚約解消を申し出るようにしてほしい」と依頼されてしまい。
「無理無理無理無理こんなの絶対無理!!!!」と言いつつ、ミナは頑張ったり、特に頑張らなかったりしたのですが……
無事、三人のお姉様はそれぞれの婚約者と元サヤ。
ミナは「ギネヴィア殿下の軍師」ことヨハンナと親友になり、学院の隣の魔導研究所のてっぺんに住み着いている瓶底眼鏡の謎の青年、アルベルト様と良い仲になったのでした。
<第2部>
2年生になったミナ。
新入生のリアル俺様皇子ことファビアン殿下(ギネヴィアの腹違いの弟)と3人のピンク髪の女子生徒達と知り合います。
行きがかりで、ファビアン殿下主催のピクニックに拉致られるも、魔獣が湧いてちょっとした騒動に。
おまけに、ピンク髪の一人は、神殿に「聖女候補」として囲い込まれているのですが、なにやら色々と策謀が蠢いているよう。
さらに、遠足で帝都の大神殿に行ったら、元皇族のノルド枢機卿に謎のうざ絡みされたあげく、どさくさに紛れて初代皇帝エルスタルの秘密が描き込まれた謎の絵をゲットしてしまい、あわあわする羽目に。
とかやっていると、学院の傍の遺跡で魔獣襲来発生!
ギネヴィア以下、生徒達が死力を尽くして戦うことになってしまいます。
そして、魔力を使い果たしたアルベルトは研究所の地下で斃れ……
閉じ込められたアルベルトをミナは必死で救出しようとしますが、果たして間に合うのでしょうか……
<第3部>
尊い犠牲を出しつつも、ヨハンナの采配もあってどうにかこうにか魔獣襲来を跳ね返し、ついでに上空ラスボス面してた通称「枢機卿鳥」も倒したギネヴィア達。
アルベルトと魔力がつながってしまったミナは、皇宮で暮らすことになりました。
どえらい勲章も頂戴することになり、なんとアルベルトと結婚できることに!
壮麗な宮殿で開かれた大舞踏会で、ついに二人はハピエンにたどりつくのです……!
=この番外編にも出てくる主な人々=
※英仏独露風の名前が混在しているのは、多数の国に分かれていた西大陸を統一した帝国だからという設定です
■ミナ(ウィルヘルミナ)&アルベルト[18歳/21歳]
本作のメインカップル。
ミナ:田舎のブドウ農家生まれながら、希少な光属性持ちと判明して男爵家の養女となり、貴族学院に入学した少女。
少女小説によくある下剋上ヒロインの設定とかぶっているが、本人まったく自覚ない。
入学時には礼儀作法もあやふやだったが、めきめきと成長中。
めちゃめちゃ頑張り屋だが、アルベルトにいきなりプロポーズされた時は、妃殿下なんて無理だとブチ切れてしまったことも。
アルベルト:先代皇帝の第23皇子(母親は先代バルフォア公爵の長女ガラテア)。多すぎる魔力が溢れて勝手に周囲を魅了してしまうため、子どもの頃から隔離され、10歳から魔導研究所の所長を務めている。火風水土の四属性魔法が使えるため、皇位継承権アリ(実は光・闇属性も持つ全属性持ち)。
めったに人と顔も合わせない引きこもりながら、母方の祖父などの援助により、魔導考古学の研究を行い、十代半ばで論文の発表もしている。
魔力枯渇のどさくさに紛れて魅了体質はなんとかなり、社会復帰を目指してリハビリ中。
本名はアルヴィン皇子だが、本人はミナに名乗った「アルベルト」が自分の名だと思っているため、ミナは人前では「アルヴィン殿下」と呼びつつ、二人の時は「アルベルト様」と呼んでいる。
■ギネヴィア&ヨハンナ[19歳/18歳]
最後の最後で「ガールズラブ」タグに火を噴かせた二人。
ギネヴィア:ヘルメネア帝国第8皇女(母親は、アルベルトの母ガラテアの妹である第三皇妃ディアドラ)。小柄で黒髪翠眼。
母の実家・バルフォア公爵家と父方の皇家の関係がくっそこじれている中で育った苦労人。
姉が先代皇帝、妹がその息子の当代皇帝に嫁ぐというこじれたことをしたため、アルベルトは、父系では叔父、母系では従兄妹となるが、「叔父様」と呼んでいる。
フオルマ王国の王太子と不本意な婚約をしていたが、ヨハンナと色々工作しているうちに、王太子が自国の子爵令嬢(ピンク髪)と「二人きりの結婚式☆」をぶちかましてくれて晴れて自由の身となった。
魔法は水と土の二属性のみだが、魔力に優れた皇族しか打てない極大魔法も打てる鬼つよ皇女。魔獣襲来討伐後、魔導騎士団入りを発表し、「戦う皇女」としてゴリゴリ働く予定。
ヨハンナ:帝国最大手の出版業者ゲンスフライシュ商会の娘。小柄で栗毛丸眼鏡。
めちゃくちゃな博覧強記で、学院の筆記試験はすべてパーフェクト、大神殿で見つけてしまった帝国草創期の暗号文書も一晩で解いた天才。貴腐人でもある。
10歳の頃、ギネヴィアと帝国図書館で知り合い、意気投合してギネヴィアの腹心となる。
本来は柱の陰に隠れがちなコミュ障だが、姫様のためなら曲者のブレンターノ公爵とも平気で渡り合うギネヴィア強火担。
学院防衛戦でも軍師ぶりを発揮し、「デイム」の称号を授けられてギネヴィアの侍女に内定した。
<皇家の人々>
■先代皇帝(故人)
孫のギネヴィアから、エロクソジジイ呼ばわりされてる色々アレな強権型皇帝。
婚約が決まっていたアルベルトの母・ガラテアを無理やり妃として召し上げ、ガラテアの実家バルフォア公爵家&婚約を結んでいたセルト大公家とめちゃくちゃ揉めた。
やらかして捕縛されたノルド枢機卿を、わざわざ煽りに行って殺されてしまった模様。
■ノルド枢機卿(故人)
先代皇帝の弟。皇位継承権持ちだったが、皇家を放逐されて神殿入り。
積年の恨みつらみが大爆発して、色々やらかしたあげく先代皇帝を殺害。
人面鳥と合体?して、魔導研究所と学院を襲い、ギネヴィア達に返り討ちに遭った。
■現皇帝(十五代目)
アルベルトの兄、ギネヴィアの父。
もともと騎士志望だったのに、他の皇位継承者が脱落して、皇帝をやらされる羽目になった人。
それなりに有能だが、家長である先代皇帝に逆らい切れず、バルフォア公爵家出身である第三皇妃ディアドラ・その娘である皇女ギネヴィアとは疎遠になっていた。
魔力をもたない「メリッサ夫人」を長年寵愛し、ファビアンを産ませている。
■ディアドラ第三皇妃
アルベルトの叔母、ギネヴィアの母。
隔離された幼いアルベルトをひそかに援助し、ギネヴィアとも交流させていた。
おっとりしたお嬢様タイプで、先代皇帝と父のいざこざが激化した頃は、色々と病みがちだったらしい。
魔導研究所から解放されたアルベルトを自身の小宮殿の隣に住まわせ、ミナを行儀見習いとして、自分の小宮殿に引き取っている。
■ウルリヒ皇太子
現皇帝の息子。アルベルトにとっては年上の甥。二十代後半の既婚子持ち。
わりと積極的にミナ&アルベルトの結婚を認めてくれた気さくなお兄さんだが、彼には彼の思惑がある模様。
妻は、バルフォア公爵家と長年仲が悪いギーデンス公爵家出身だが、イキリがちな実家に困っている。
■ファビアン皇子[17歳]
母が平民ながら、三属性持ちの皇子。
俺様タイプが苦手なヨハンナを失神させてしまうレベルの俺様だったが、ピンク髪三人娘の一人・ヒルデガルトと恋に落ちるも、修羅場のさなか、彼女は自分の叔母か妹だと判明。
現在は帝国を離れ、ローデオン公国に留学している。
■導師ティアン
アルベルトの兄。黒髪小柄小太りの三十代だが、ナチュラルに「僕」喋り。
魔力のコントロールに優れ、皇族の魔法の指導や、魔力障害の治療を行う人。
公務は一切せず、情報もほとんど公開されていない謎の皇子。
第三部の前半で、ミナとアルベルトの治療をした。
<三人のお姉様&婚約者>
■ゲルトルート&ミハイル[20歳/20歳]
ゲルトルート(ジンメル侯爵令嬢):お胸がゆっさゆさな顔立ちキツめの美人。お胸から見てくる男子は焼き尽くしたい系令嬢
ミハイル(騎士団長[アントノフ侯爵]の長男):脳筋。ゲルトルートラブなのに、うっかりお胸を見たら怒られる……ともだもだしていた。
ミナに叱り飛ばされて関係修復できたものの、結婚式が先代皇帝の喪で延期となってしまった巡り合わせの悪い人。
■エミーリア&オーギュスト[20歳/19歳]
エミーリア(デュルクハイム伯爵令嬢):顔がめちゃくちゃいい社交モンスター。重度のおじさま好きで小僧と結婚するとかやだやだと口走っていたが、神絵師クラリッサによる、老紳士になったオーギュストの予想図を見せられて、わりとあっさり転んだ。
オーギュスト(コンテ伯爵令息):同じく顔がめちゃくちゃいい社交モンスター。女子に広く浅くモテるのを好むキラキラ貴公子だが、普通にエミーリアが好き。
世慣れないアルベルトに、舞踏会での立ち回り方など色々指南する。
■ウィラ&エドアルド[20歳/17歳]
ウィラ(パレーティオ辺境伯の一人娘):脳筋令嬢。強くて男装も超似合うけど乙女なスーパーお姉様。
エドアルド(ブレンターノ公爵の次男):学院入学当初は「精霊様」とあだ名がついたほど、中性的な美少年。
それ故、ウィラに辺境伯を継ぐのは無理だと思われていたが、第一部で色々あって、なんとかなった。
子供の頃から辺境伯家への婿入りが決まっているのに、なんでかウィラに個人として公開プロポーズする、初対面の人にいかに自分の婚約者が素晴らしい女性か語り倒すのが通常運転など「ウィラ様が好き過ぎる系貴公子」として生暖かく見守られている。
<ピンク髪ツインテ三人娘>
※第2部で登場した、学院での素敵な出会いと恋にあこがれて入学してきたピンク髪の新入生達
■エレン[17歳]
古都エルデのパン屋の娘。訛りキャラ。
重軽傷者が多数出た事故に出くわした時に治癒魔法を発動させ、神殿に「聖女候補」として囲い込まれる。
三人娘では一番元気系だったが、学院の魔獣襲来で友人を助けきれずに病んでしまい、リハビリ中…のはず。
■アデル[17歳]
代々法務系の宮廷官僚であるフィリップス子爵家の次女。
長年中間子搾取をくらっていたが、学院の魔獣襲来で数式魔法「泥の龍」をギネヴィアに打たせて注目を集める。
その流れで、母と姉&妹がなんか自爆し、跡取り娘となってしまった。
第三部で、以前から慕っていたマクシミリアンとハピエンした。
■ヒルデガルト[17歳]
ロックナー伯爵家の養女。
ファビアンの謎ピクニックの際、瘴気を歌で祓うことができると言い出して不思議ちゃん扱いされかかるが、歌ってみたらほんとに瘴気がなくなって、皆をたまげさせた。
ファビアンと恋に落ちるも、魔獣襲来の折、ギネヴィアが発動させた皇家専用魔法への反応で皇女だと判明。
その後、重度の魔力障害を起こして「湖の宮」で療養中。
<その他の人々>
■ブレンターノ公爵
エドアルドの父。超絶美形。詩人で学者で腹黒政治家。
アルベルトの母・ガラテアの幼馴染で、アルベルトやミナをなにかと気にかける。
■セルト大公
アルベルトの母・ガラテアと婚約していたが、先代皇帝に奪われてしまった人。
ようやく世に出てきたアルベルトと姪のミカエラを結婚させたいと、叙勲式の舞踏会にミカエラを連れて現れるも、アルベルトに超塩対応をくらい、逆上しかける。
■アントーニア[19歳]
ミナと同年のギーデンス公爵令嬢。金髪縦ロールの派手派手美人。
カールを巡ってエレンと揉めるなど悪役令嬢しぐさもかましたが、謎の麻痺に苦しむ婚約者ヘルマンをエレンが治療しことから、幸せダダ漏れ令嬢に無事光堕ちした。
魔獣襲来では、セルゲイと組んで枢機卿鳥に最初の大ダメージを与え、勲章をゲット。
■カール[19歳]
宰相プレシー侯爵の三男。ファビアンの幼馴染で、オカン属性の侍従候補。
アントーニアの婚約者ヘルマンの弟で、アントーニアに振り回されがち。
■セルゲイ[20歳]/ウラジミール[19歳]
共にミハイルの幼馴染で、魔獣襲来の際、大活躍した。
セルゲイは矢、ウラジミールは槍が得意。
ウラジミールは、ミナの地元のお祭りクッキーを異様に好み、なにかとねだってくる。
■ベルフォード男爵夫妻[50代なかば]
ミナの地元・ヴェント村を治める「領主様」「奥様」。
光魔法を発動させたミナを養女として引き取り、学院に入学させた。
共に誠実な人柄。既に結婚した息子が2人いる。
特に男爵は社交が苦手で、アルベルトと社交めんどくさいトークで盛り上がりがち。
ミナのせいで、皇家やキラキラ大貴族と接しなければならなくなり、怯えながらも頑張っている。
■ミナの父母/トマ(弟)
ヴェント村のぶどう農家の夫婦。
弟はまだちっこい。
詳細は次話以降──
明日より、朝に1日1話ずつ公開していく予定です。
よろしくお願いいたします!




