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第一章5話『転換』
『牙』の根元からしばらく歩き、林を抜けると、少し拓けた道に出た。
自然にできた道にしては、不自然なほど整いすぎている。
ということは、この先に竜を信仰するという村があるというのは間違いないだろう。
「今さらだけど、私たちが急に村を訪れたら警戒されないかしら」
セズが露ほども心配していなかった可能性を挙げた。
「確かに、魔王を倒してその帰路の途中に立ち寄ったと伝えたところで、疑われるだけだろうな」
ネイクの指摘がさらに不安を加速させる。
「私たちは直接守護竜に会ったことはあるけれど、その証明もできないものね」
ミルの一言が決め手となり、勇者たちは完全に足を止めてしまった。
どうする、という無言の会話がしばらく続き、互いに顔を見合わせるばかりだった。
「村を迂回して、すぐに竜谷を出たほうがいいかしら」
セズの全員の意思を代表した言葉に頷き、再び林に入ろうとした途端。
「あんたら、どっから来たんだ?」
時既に遅く、見回りらしき若い男に見つかったしまった。
はて、これは一体どうしたものだろうか。




