第四章 心の波紋(前編)
お待たせしました。
最後の話から2ヶ月経ちましたけど次話投稿です。
と言っても前編です(汗
それでは、前編のお話を…どうぞ…。
俺が導き出す答えの先に何があるのだろうか?
…
……
考えていたら頭がおかしくなってきた。
いつかは真剣に考えなくてはいけない事だが…考えるのをよそう。
俺は、あの出来事から心に決めた事がある。
「誰も悲しませたくない」
だから、今出した答えが最良と考えられない。
時間をかけて、少しずつ判断していくことにしよう。
………
……
…
「ピッピピ! ピッピピ!ピッピピ!」
新たな1日を始めさせる電子音が脳内に響く。
「カチッ」
「…眠い」
一体いつまで起きていたのだろうか?
いや、何回寝て起きるのを繰り返したのだろうか?
2度寝は気持ちいいが…何度もやると眠気が増す気がする。
今日は、土曜日だ。
次の日が休みだから昨日言われたことを考えていたのだろう。
とりあえず、起きなければならない。
1階の居間に行き、冷蔵庫から牛乳を取り出しコップに注ぎ…
前もって買っておいたパンと一緒に食べる。
「冷蔵庫の中ほとんど無かったな…」
冷蔵庫の中は食材と呼べる食材が無かった。
「仕方ない…午後から買いに行くか…」
昼は食べなくてもいいが…さすがに朝と夜は食べないとな。
「午後になるまで報道ニュース番組とか見るか…。」
ボーっとテレビを見ながら時間を過ごしてゆく。
あっという間に昼になり、テレビからはお昼を知らせる映像が流れた。
「さて…そろそろ買いに行くか…」
昼ごはんは要らないから夕飯分と数日分の食料だけだな。
「ピンポ〜ン」
来訪者を知らせるチャイムが響いた。
「一体誰が来たんだ?」
俺は玄関に行き、ドア越しからスコープで人物を見た。
「月島!? なぜ? いや近所だから何かの連絡か?」
そう考えている間に―
「和也くん?私です。月島凛です。」
俺は、とりあえずドアを開いた。
「こんにちは。和也くん。」
「…ああ。こんにちは。で、何か用?」
「えっ?!いや…その…」
予想をしていなかった言葉に戸惑っているのか?
それに、手には野菜やらがビニール袋から飛び出していたのが見えた。
「手に持っている物は何だ?」
「あっ!?これ!?実はご飯を作りに来たんだ。」
昔…いや数年前に月島が俺の家に来てご飯を作ろうとした事があった。
その時は、甘えさせてもらい作ってもらったが…
それから毎日来るようになってしまい、これ以上は月島に迷惑をかけられないと判断し
俺は月島を家に入れるのを止め、ご飯を作りに来るのを拒んだ。
しばらくの間、月島は諦めずに来ていたが、いつかは忘れたが来なくなった。
家に来るのはそれ以来か…。
「…以前にも言ったが、それは拒んだはずだ。」
「うん…。でも、心配になったから…。」
「他人の心配するより自分のほうが優先じゃないだろうか?」
「それは、そうだけど…。」
「理解しているはず。もう、俺は昔の俺ではないことを…。」
「………」
「それじゃ…。」
俺はドアを引き、俺の視界から月島は見えなくなった。
月島は何も言わずに帰ったと思う…だが…。
それから2時間ぐらい経ち、そろそろ食料を買いに行かなければなくなった。
「さて、そろそろ行くか…。」
身支度は、既に終わっているから財布と鍵を持ち家を出るだけ。
ドアノブに手をかけ、ドアを開こうとしたら
「ッ!?開かない?」
玄関のドアは押す扉だから引くことで開いたり、スライドする扉ではない。
ましてやシャッターみたいな扉でもない。
どういう状況か分からなくなった。
状況確認の為、靴を持って1階の縁側から出ることにした。
俺の目の前には信じられない状況が起きていた。
ドアを開くのを邪魔したのは、月島だった…。
「………。」
俺は驚くというより厭きれたのだった。
ドアに寄りかかり蹲って寝ていた。
「とにかく起こさなければ…」
体を揺すってみたらすぐに起き―
「はっ!?私…寝ていた?」
全く、人の玄関先で寝るなんてどういう考えしているやら…
と言いたかったが、そこまで言ったら泣くかもしれないから伏せておこう。
「ああ。寝ていた。」
顔には泣いた跡みたいなものがあり、目も潤んでいた感じもした。
「一体、どういうつもりだ。俺は帰れと言ったはずだ」
蹲り寝ていた理由を問詰めるように事を無意識に言っていた。
「………。」
月島は何も言わなかった。
日も暮れ始めたのか、気温が低くなり冷えてきた。
もし、このまま玄関先に蹲り、夜もずっといたら風邪をひいてしまうかもしれない。
今の月島ならやりかねない事だな…。
「はぁ〜…とりあえず家の中に入れ。」
この俺が妥協するなんて…どうしたんだ?
一方の月島は素直に家へ入っていった。
「ホットミルクとコーヒーどっちがいい?」
「ミルクで…」
俺は、月島をリビングの椅子に座らせて
冷えた体を暖める為にミルクをレンジで温めていた。
ちなみに俺はコーヒーを作っていた。しかもレンジで…。
「ほら、ミルクだ」
「ありがとう。」
俺は月島がミルクを飲んで落ち着かせてから
話を聞くのが最良だと判断した。問題はそれからだ。
俺は月島が飲み終わるまで、コーヒーの波紋の中に映りだされる自分を見ていた。
どうでしたでしょうか?
いきなりですが…
この先の話を書いといた紙が紛失したので
設計図が真っ白状態になっていますorz
でも、幸いに暫定プランがケータイに残っていたので
それを基にして新しく書いていきます。
それでは、後編で会いましょう。