第二章 少女たちの心模様
第1章から随分と日にち経ってしまいました…大変申し訳ありません。
それでは、第2章の開幕です。
空を見ながらコーヒーを飲んでいたら…
「この後、どっかに遊びに行かねぇ?」
と隆介が話を切り出し…
「みんなで遊べるのがいいな」と琴音が言った。
だが、俺は話が盛り上がる前に
「お金がないから断る」
しかし、月島が「私が出してあげる」
これは月島の良いところでもあり悪いところである。
琴音は「折角だから遊びにいこうよ〜」と行く気満々だ。
「みんなそういっているだから行こうぜ」と隆介は言うが…
「月島に負担かけるのは可哀想だ。お前達だけで行ってきてくれ」
俺は拒否の姿勢は崩さない。
俺が行ったとしても、お遊びがつまらなくなってしまうだろう。
しかし…
「4人なので2人組みペアだ。で、どうする?」
結局来てしまった…。
あれからボーリングに行くことになり
それでも、俺は断り続けてたら
月島は泣き出すうえに琴音は嘆きだすので、断りにくくなってしまった。
この時、女の子が流す涙はどれだけの攻撃力があるのだろう…。
俺が「分かった。行くことにする」と言ったら、急に泣き止んで笑みがほころんだ。
俺と一緒に遊んで、どこが楽しいのか。
ジャンケンでペア決めすることになり、結果は…
和也&琴音ペア
隆介&月島ペア
俺とペアとなった琴音は、ルンルン気分で喜んでいる感じ。
一方、隆介とペアになった凛は顔には出していないが…
雰囲気が『ゾクッ』とするようなものが出している…感じがする。
ゲームが開始するが、一投目の俺は見事なガーター…
琴音の場合、女の子なのでガーター防止の壁があったおかげでガーターは避けられた。
隆介は、最初に5本倒したけど、2投目でガーターへ…。
月島は燃えているのか…闘争心丸出し。
普段はゆったりとした雰囲気をかもしだしているのに
この時は、闘争心丸出しでボーリングをしていた。
いつもは見せない月島の豹変に俺は驚嘆した。
ゲーム結果は、隆介&月島ペアが勝利。
俺は、最初にガーターに出したのが悪かったのか…
調子が全く上がらなくて、琴音の足を引っ張ってしまった。
琴音には「申し訳ない」と謝った。
「いいですよ〜。誰にだって調子が悪い時ありますよ」と琴音はフォローしてくれたが
とても情けない気持ちになり、俺は今すぐにこの場から立ち去りたくなった。
「……それじゃ、俺帰る」と言い
「「えっ!?」」と月島と琴音から聞こえた気がしたが、気にせず帰った。
「先輩帰っちゃいましたね。やっぱり足を引っ張ったのがショックだったのかな」
「和也くんは、責任を人一倍感じやすいから…」
………
場が静まり返った。
「なあ…凛ちゃんに琴音ちゃん…」と隆介が2人に訊ねた。
「2人とも、和也のことが好きなんだろ?」と唐突に聞いた。
「凛ちゃんは昔からそうだったし…琴音ちゃんは、和也に対しての態度を見てたら分かったから」
隆介の発言は止まらない。
「いつまで2人ともイジイジしているんだ?」
「そんなこと分かっているわよ…私は小さい頃まで明るかった和也くんに戻って欲しい…その頃の和也くんが好き。今の性格の和也くんも好き。」
に対して琴音は…
「あたしも先輩が好き。一緒に過ごして元気づけていたいの。あたしが先輩の天使になりたい。」
「2人が和也に対しての気持ちは分かった。だけど、和也は鈍感だから積極的にアプローチをしなきゃいけないぜ。2人とも。」
「「そんなこと分かっているわ(よ)!!」」
「はいはい。それじゃ、おいらは帰るよ」
「あたし月島先輩に負けないから!!」
「私も琴音ちゃんに負けない!!ぜっっったい和也くんの心を射止めてみせるわ!!」
今日、この日から凛と琴音の勝負が始まる…。