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え?悪役ですか。そうですか。  作者: 佐藤奈津
宮本色葉(ミヤモトイロハ)→鶯宮色葉(ウグイスミヤイロハ)
6/22

4.5 小さな数学教室-1限目-

今回は色葉の前世、宮本色葉の時の話ですが、他の話に比べて

the数学!です。くどいくらい数学です。しかし、この話にはリクくんが初めてちゃんと登場しますorz。数学アレルギーだぁあああ!!という方は数式は流し読み推奨。

この話のなかで、え、そこおかしくね?というところがあったらご指摘ください。ガクブル


※挿絵を見る設定にしてください。挿絵(数式の)をいれているので……


※更新用Twitterをはじめました。@natsu_8_6です。


※鶯宮家のみなさんの名前を募集しています。詳しくは3月21日の活動報告をご覧ください。よろしかったら、案をください。


※感想でのご指摘があったのですが、リクくんのニコニコとかはしゃべってはいないんですが、字数の関係上()に入れられませんでした。スミマセン。皆様の心の目で()をいれてやってください(笑)


---------宮本色葉(わたし)には、かけがえのない大切な人がいる。その人の名前は“リク”。




[√:ルート

分数で表すことのできない無理数な子。(逆に表せるものを有理数という。)「万物は数である」という言葉を残しているピタゴラスは分数で表すことのできない無理数の存在を発見したが、隠し続けたという。]






これは、まだわたしが宮本色葉であった時のこと。そして、わたしがリクと数学で繋がれる前の話。




「リクっ!何してるの?…………、ってまた数学!?好きだねぇ……?」

「うん、僕すごく好きだよ。色葉は……」

「嫌い!訳わかんない!」

「うーん、それは残念だなぁ。」


わたしと話しながらも、リクの手は数式を書くのをやめない。リクの文字はとても綺麗だ。


「ねえ、色葉。どうして、数学がキライなの?」

リクはとても不思議そうにわたしに尋ねた。


「え!だって、よくわかんないよ!あんな計算ばっかして何が楽しいの……?」



すると、リクは黙って考え込んでしまった。

あ、やべ、怒っちゃた……?


「ねえ、色葉、これ解ける?」

考え込んでいたリクが手元のノートに書いた数式をわたしに見せてきた。


挿絵(By みてみん)


「ナニコレ……。え!1=2!?そんなことありえるの!?」

「クスクス、反応が素直だねぇ。実はその式変形、おかしなところがあるんだ。見つけてごらん。」

「む、むり!!」

「ほらほら考えて!!ニコニコ」

「えええええ。わたし、数学キラ…」

「い ろ は ?」

「はい、考えます!!」


リク、ちょいキレてるぅうう( ;∀;)





[Σ:シグマ

数列などでよく出てくる子。元々は和という意味のsummationの頭文字sが由来。なんでΣかというと、ギリシャ文字で英字のsに対応するのがΣだったから。Σは実は大文字。小文字はこんなん σ ]




「できた?」

「プシューーーです。ムr……じゃなくて、分かりません、リク先生!」


リクはムリという言葉がキライみたいで、わたしが使うと少し機嫌が悪くなる。


「素直だね、素直すぎるよ(笑)」

リクはそう言うと、胸ポケットにさしていたシャーペンを取り出すと


挿絵(By みてみん)


←ここがダメ! と書き足した。


「え、何がダメなの?」

「色葉、1行目を見てごらん。なんて書いてある?」

「えっと

a=b

って書いてある。」

「そうだね、じゃあ、a=bで右辺のbを左辺に移項してご覧。」

「ご、ごめん、リク、“いこう”って何……?」


わたしがそう言うと、リクは目をパチパチとして驚いているようだった。そして、

「ククククククク、い、色葉(笑)」

「ひ、ひどい!!わ、笑うなんて!!わたし一生懸命だよ!」

「ご、ごめん。移項が分からないのにすごく真剣に考えていて、バカみたいに素直というか、まっすぐというか……。ククク。」

「も、もーーーいい!!どうせ、わたしは馬鹿ですよ!!!ウェーーーン!!」






[∫:インテグラル

積分さんでしょっちゅう出てくる子。実は、Σと同じく和という意味のsummationの頭文字sが由来。∫はsを縦にニョキーーーーンとのばしてできている。]





「ごめんね。」

「う、しょうがないな。リク、この宮本色葉様は女神のように優しいからね、許してあげよう!!」

「クスクス、ありがとうございます、女神様?」


あの後、リクはひたすらわたしに平謝りをしていた。さすがに可愛そうになってきたので、許したのだが、逆にバカにされている気が……。キ、キノセイダヨネ……?



「よし、色葉が許してくれたところで、続き行くよ(`・ω・´)」

「イエス、サー……(´・ω・`)」

テンションの差は顔文字が代弁してくれているよ……。



“移項”

リクはまたキレイな文字でノートにそう書いた。


「移項というのは、=で左右に分けられている項を右から左、左から右へ移動させること って言ったらいいかな。」

「プシューーー」

「あ、もっと簡単に言うと、というかかくね。」

リクがとある数式をノートに書いた。

「2a=a+6

というaについての問題があるとする。

この時、aっていう文字がどんな数になるか考えたいんだけど、2aとaが=によって左右に分かれているね。うーーん、今別居中なんだろうね!ニコ」

「リク、例えがよくわかりませ……」

「ここまでいいなら次行くね!ニコ」

「あ、はい。」


「それでね、

○○=△△

ってかいてあったら、○○のほうを左辺、△△のほうを右辺と呼ぶ。」

「それは知ってる!!(ここなら分かるぜ!!)=の左側が左辺、=の右側が右辺でしょう!!ドヤッ」

「その通り!(本当、色葉って素直というか、単純というか……クスクス)」


あれ、なんかリクにバカにされている気が……?


「でね、2a=a+6という式において、右辺のaがいなくなってくれたらイイ感じじゃない?」

「うん!あ、分かった!こうだな!

2a=6

a=3」


「うん、やると思った(笑)」

「え!!違うの!?」

「クスクス、あのね

今の色葉の変形だと右辺にいたaさんが別居を通り越して国外逃亡しちゃったの。」

「あ、うん。(例え、シュールだな……)」

「2aさんとaさんの別居を解決したいなら、国外逃亡したらアウトでしょう?」

「確かに!(ん、なんかシュールな例に対応してきた……?)」

「じゃあ、こうしたらどうかな?

2a=a+6

2a-a=a+6-a

2a-a=6

a=6

こうすれば、無事別居問題は解決!国外逃亡もないね!ニコニコ」

「な、なるほど!右辺と左辺からそれぞれaを引くのね!」

「そそ。」

「ん?これのどれが移項なの?」

「いいことに気が付いたね!ニコ

うーん、移項したならば……

2a=a+6

2a-a=6

a=6

って僕ならかくかなぁ……。」

「プシューーー」

何が起きたぁああああああ!!??


「色葉、色葉、ちゃんと説明するから。落ち着いて(笑)」

「はい……(´・ω・`)」


「さっき色葉が言っていた左辺と右辺からaを引くっていうのなんだけど、まず、左辺と右辺を2つまとめて両辺と言います。だから、さっきの色葉の言っていたことは“両辺からaを引く”と言っても同じことを言っています。いい?」

「へー。」


「で、

2a=a+6

(2a-a=a+6-a)

2a-a=6

a=6

って()をつけたところがなかったとしたら?」

「なにっ!!移項ってやつと同じ式変形ってやつが出てくる!!」

「そそ、よく気づけました。イイ子イイ子(笑)

移項っていうのはね、最初にやった“aを両辺から引いて”ていう作業を省略したもの。大雑把にいうとそういうこと。見て、

2a=a+6

2a-a=6

この変形、まるで右辺のaの符号を+から-みたいに逆さまにして左辺に移動しているでしょう?」

「おーあいしー(Oh I see)」

「クスクス。移項こんな感じでOK?」

「OKだと思う……。」


※この後、色葉ちゃんはリクくんと移項の練習をたくさんしました。





[∽:相似記号

この子の由来は英単語similar 。頭文字のsを横に倒した記号。]





「じゃ、本題に入ります」

「はい、先生(涙)」

ううう、リクは鬼畜……。ううううううう。でも、初めて移項と仲良くなれたかも……?


挿絵(By みてみん)


リクがもう1度数式を見せる。


「よし、もう1回挑戦!!色葉、1行目の

a=b

のbを左辺に移項すると……?」

「a-b=0 !!」

「ご名答!!」

「やったぁあああああ!!」


「こらこら、色葉。まだ道のりは長いよ。まだ、一歩目。」

「な、なんですと!?」

「(よし、放っておいて、)色葉、僕が←をかいたところでは、両辺を(a-b)でわろうとしているけど、これはイイの?」

「えっと。(わざわざ聞いてくるってことは……)ダメ!!」

「なんで?ニコニコ」

「えっ。」

「ニコニコ」

「ごめんなさい。わかりません。」

「よろしい。数学を教わったりするときは素直に分からないところは分からないって認めるんだよ?そうやって嘘をついていると、その後に、その小さな嘘で足元の床が崩れて行ってしまうからね。」

「うん。」


「a-b=0なんだけど…。このヒントで分かる?」

「うーーーーーーーーん。」

「ニコニコ」

「……………、あっ!0でわっちゃダメ!」

「ご名答です、女神様!」





[!:階乗

びっくりって読まないで!この子の名前は階乗。この子を使った楽しい問題が出回りましたよね。40-32÷2=4! さて、この計算はあっているでしょうか? っていう問題。]





「色葉、0でわっちゃだめな理由は?」

「う、わかんない……」

「クスッ。理由はね?」


挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)



「え!a÷0ってできない計算なの!?」

「そう、答えが出ないか1つに定まらないから、a÷0は定義されない、つまり、計算できないんだ。」

「へーー。ありがとうございます、リク先生!!」






[θ:シータ

数学などで角度を表す時の記号。某映画のヒロインの名前のことではない。]




「ね、リク。問題の答は分かったんだけど、どうしてリクが数学が好きなのかわかんないよ。」


リクはわたしの質問に少し困ったような笑い方をして言った。

「うー、説明しにくいなぁ……。なんというか…、うーん。あのさ色葉はさ、異文化交流のときどうする?」

「はい?」

「クスクス。僕はね、数学は……というよりも理科も社会も国語も、みーんな人と人を繋げてくれる“糸”みたいなものだと思っているんだ。」

「それで?」

「しかもね、その糸たちは今生きている人間同士を結ぶだけじゃない。過去の人とも僕らを結んでくれる。もしかしたら、未来の人ともね…。じゃあ、どうして僕は数学が1番好きなのか?それはなんとも言いにくいんだけど、“美しさ”のようなものに魅せられているんだ。」

「“美しさ”?」

「うん。勿論、僕はまだその“美しさ”に魅せられることはあっても、触れることはできていない。なんというか、僕は、“美しさ”、いいや“数学の女神様”に会いたいんだと思う。」

「よくわかんないよ。」

「クスクス。色葉、僕はね最初から数学が好きだった訳じゃないんだよ。僕はね、ある日とてもキレイな数式、というか感動する数式に出会ったんだ。最初はその数式ばかりに魅せられていたんだけど、僕が感動した数式を理解するためには他の数式が分からなくてはならないことに気が付いたんだ。そこから少しずつ少しずつ自分の好きな数学の輪を広げていったんだ。」

「ふーん。」

「フフフ。色葉、いつか君も心を揺さぶるような数式に出会うかもね?」



これはわたしから数学という糸がのび始めた話。


佐藤が数学好きな理由は、移項の話をしていたため少なくなってしまった最後のリクくんの語りに含まれています。

佐藤は数学好きじゃなかったんですが、ある日とある式に感動しまして、こうなりました。佐藤は日本史が好きだったためか数学史を調べてみたら、当時の数学者たちの生き様に感動したり、びっくりしたり、お前人間卒業してるんじゃねえの!?と思ったりと、とても楽しくなってしまいました(笑)

結局、なぜ数学が好きか?と言ったらその美しさ、数学の女神さまに魅せられたからとしか言いようがありません。といってもやっぱり大学数学やんないと女神さまには会えないかなぁと思っています。

ですが、わたしの持論としてだからと言って他の勉強(科目)の方が下かと聞かれればそうではないと思います。それぞれに、美しさがあるんだろうなぁと思っています。わたしもいつか数学以外の女神さまにも魅せられたいのですが、とりあえず、数学の女神様にに少しでも近づくことを目標に数学をやっていこうと思っています。

まあ、気持ちの悪いようなことを言っていますが、結局わたしが数学好きなのはやってて楽しいからです( *´艸`)


説明ですが、分かり辛かったらスミマセン。あ、あれでも、最善を尽くしたんです!!(笑)

あと、パソコン以外では何枚か挿絵が切れて見えていると思います。画像をタッチしてもらえば大丈夫だと思います。


※÷0のところに出てきた∴は数学の記号で『ゆえに』『よって』みたいに読んで、順接?の役割をします。


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