(エリオット×ミチル)「キャッキャウフフの攻防」
温泉プール!
それは最近カエルラ=プルーマで大流行の魔法アトラクションである!!
「ワオー! まさか異世界で温泉プールが堪能できるとか、夢みたい!」
ミチルは久しぶりに海パンを履いてレジャー気分でウッキウキ。
プールに勢いよくダイブしてはしゃいでいた。
「なんでわざわざパンツ履いて温泉入らないとなんねえんだよ……」
ミチルとは対照的に、エリオットはブツブツ文句を言いながらプールに足だけ浸けていた。
「だってこれは大衆向けのプールだからでしょ。衛生面考えなよ」
ミチルの正論も、王子様のエリオットにはただの屁理屈にしか聞こえない。
「大衆なんかいねえし、てか他のヤツらにミチルのハダカなんか見せねえし」
もちろんエリオットの王族パワーで温泉プールを貸切にしたのは言うまでもない。
「……せっかく貸切なんだから、エリオットも泳ぐとかすればいいじゃん?」
実はエリオットは泳げないのだが、ミチルはそれを知らない。
つまり、エリオットがプールについて気が乗らない理由がそこにある。
「てかさ、誰もいないなら、ここはでっけえ温泉と変わんねえだろ? ミチル、全部脱げよ!」
目が爛々と輝いて言うエリオットに、ミチルはドン引きした。
「ええ! ヤだよぉ、それに誰もいないからってプールではダメ! ルール違反なの!」
「ハアァ!? 絶好のチャンスなのにぃ!?」
「なんのチャンスなんだ、エロガキがぁ!」
エリオットの視線は、ミチルの下の方に行っている。
彼がミチルのナニを見たがっているかは、推して知るべし。
「ミチルだってプールっつーなら泳げば!? ほんとの風呂みたいに肩まで浸かりやがって!」
「あ、つい……なんとなく」
温水の、ちょっと独特な匂いで温泉気分になったミチルは、ついのんびりしていた。
テヘヘと笑っていると、エリオットは憤慨とともに大暴言を吐く。
「〇〇コが見れねえなら、〇〇ビくらい見せろよぉ!」
足でジタバタ、バシャバッシャーン!
いじめっ子プリンスのフラストレーションが、水飛沫を飛び散らかす。
「きええええっ! 何言ってんだ、スケベ王子がぁ!」
ミチルもセクハラ発言に興奮して、両手で水飛沫を飛ばす。
バチャバッチャーン!
「上等だ、立てェ、ミチルゥ! オマエをビッショビショにしてやるよぉ!」
エリオットはさらに手を大きく振って、ミチルに飛沫をかけまくった。
「立たないよ、見えちゃうからぁ!」
ミチルも飛沫をエリオットに投げつけながら、応戦した。
「ここはプールなんだろ!? 見えてもいいじゃねえか!」
「今のエリオットに見せてたまるかー!」
果たしてエリオットはミチルのピンクなアレを見れたのか?
バチャバチャでビショビショの攻防は陽が落ちるまで続いた……