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4月9日 その⑥

昨日は投稿を休んで申し訳ないです。

忙しくて、夜中に執筆しようとしましたが心の中の智恵ちゃんが「今日は休もう」と言ってきたので休みました。智恵ちゃんは天使。

 

 2人目───森宮皇斗の情報開示が始まる。初っ端から、ぶっ飛んだ情報。


 それが、「8分ほどなら息を止められる」と言うものだった。


「「「8分?!」」」

 思わず、俺を含めた皆は驚きの声をあげる。森宮皇斗は当たり前かのように眉一つ動かさない。


「何を驚く?別に、不思議ではないだろう?」

「───いやいやいや、人間の業じゃないだろ!」


「人間の世界最高記録は2015年にアレイクス・セグラ氏が24分3秒も息を止めていた。もっとも、結果を計測する前に純酸素を吸っていたらしいけどな」

「───だからって、8分だぞ?」


「できんことはない。しっかり、空気を吸わせてくれるのならばな。余なら当然のことだが...お前らにはできぬのか?」

 にわかには信じがたい、1つ目の情報。他の情報を見て判断するしかないだろう。


「マスコット先生よ、余の次の情報を」

「わかりました。それでは、情報②───」


 場が騒然とするも、津田信夫の時のようにはならなかった。津田信夫の情報③の時のように1つはどうでもいい情報が紛れているのだろうか。などと、そう思っていると───


「───過去にもデスゲームに参加したことがある」


「───ッ!」

「過去にも?!」


 俺以外の全員は、「過去にも」という部分に反応する。だが、俺は4月7日にマスコット先生との対談で過去に4回デスゲームを開催されていることを知っていた。

 そして、過去に参加した生徒の、子供が参加していることさえも。


「今回のデスゲームが2回目ってこと?!」

 俺の隣で驚きの声をあげるのは、智恵だった。


「いや、2回だけとは限らない。()()()()とだけしか言ってないから3度かもしれないし4度かもしれない。もしかしたら...100回目───などという可能性も...」

 康太が、客席からそんな考察を行う。


「過去に参加したのは、本当なのか?」

「───過去何度もデスゲームに参加しているように見えるのならば、そうなのではないか?」

 森宮皇斗はyesともnoとも答えなかった。皆の判断に任せるような感じだった。


 どうして、何度もデスゲームに参加する必要があるのか。彼が生徒会でGMから命令されているから?

 だが、何度ものデスゲームに参加する意味がわからない。それに、年齢だって変わるはずだ。


 ───もしかして、デスゲームの行われている場所は、毎回違っているのか?


 そのような考察を、俺はする。


「デスゲームが過去に行われていたってことなの?」

「今回が初めてってわけじゃなかったピョンね!」


「マスコット、どういうことだ?過去にも行われていたということか?」

 森愛香がマスコット先生に問う。


「そこのところは、池本栄君に聞いてください。彼は、()()()()()()

 全員の、懐疑の視線が俺に送られてくる。マスコット先生の言い方じゃ、まるで俺が昔のデスゲームに参加していたみたいじゃないか。


「ま、マスコット先生に聞いたんだ!過去にもデスゲームは4度行われていて、今回ので5回目らしい!」

「───どうして、そのような事を知っている?」

 森宮皇斗に問われる。


「生徒会だからか?それとも生徒会とは別の、マスコット先生か、GMと親しい立場───主催者側だったりするのか?」

「なっ、なんでそうなるんだよ!」


「池本栄、お前は怪しい部分が多すぎる。自分でもそう思わないのか?」

「───それは...」

「こうも都合よくお前の周りで問題が起こるか?普通に考えて。貴様の周りで問題ばかり起こるのが貴様の天賦の才か?」


 森宮皇斗にそう言い放たれる。今は、森宮皇斗の情報が開示されているのに俺が疑われているのはどうしてだろうか。


「マスコット先生から聞いた。森愛香なら、知っているはずだ」

「妾の名前を気安く呼ぶな。だが、知っているのは事実だ。デスゲームは今回で5回目であり、今回のデスゲームに前回の生き残りの()()がいることを聞いていた。そして、こいつは阿呆だから、その生き残りは誰か?ではなく、生き残りは俺か?と質問して違うと真っ二つにされていた」

 森愛香が、全てを説明してくれた。


「信じがたいな...」

「ほう、では妾と池本の2人が手を組んでいるとでも言いたいのか?」

 康太の感想が、森愛香によって真っ二つにされる。


「いや、手を組むだなんて考えづらいね。君達2人の性格が演技じゃなければ」

「面白い。妾が演技をしているとでも言いたいのか!」


 康太と森愛香が睨み合う。2人の険悪なムードが教室に広がり、今にも愚痴の言い合いが始まると思ったら───


「いや、やはり演技じゃないかもな」

 そう撤回したのは康太であった。


「きっと、君達2人は裏で手を組んでいる可能性は薄いし演技の可能性もないだろう。君の傲慢さも栄君の優しさも嘘じゃないと思うよ」

「ほう、貴様に傲慢と言われると苛立ちしか無いが...まぁいい」


「議論は終わりましたか?それでは、情報③の開示でもしましょうか?」

「あぁ、そうしてくれ」

「楽しみだピョン!」


「では、情報③───」


 やはり、入ってくるのは真偽のわからぬ情報。だが、思わず警戒してしまう。そんな情報であった。


「───生徒会に所属している」


 森宮皇斗の情報

 ①8分ほどなら息を止められる

 ②過去にもデスゲームに参加したことがある

 ③生徒会に所属している

 ④???

 ⑤???

『スクールダウト』

情報の公開される順番 津田信夫・森宮皇斗・宇佐見蒼・森愛香・池本栄・村田智恵

現在 森宮皇斗 情報③の開示

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雨城蝶尾様が作ってくださいました。
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― 新着の感想 ―
[良い点] ガチで8分耐えれるのか(゜Д゜ノ)ノスゲー!!! それにしても皇斗の情報は絶妙なポイントついてきますね。 皇斗なら「有り得る」という情報ばかり。 これだとどれが嘘か分からないですね!
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