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5月4日 その①

 

 ***


 とある空間。


 そこにいたのは、栄達が参加しているデスゲームの一個前の生き残り───要するに、第4回デスゲームの生き残りである松阪マリン・神戸トウトバンダー・飛騨サンタマリアが揃っていた。


太郎が殺された。(まさか...太郎が)想定外の事態だ。(殺されるなんて...)負けるとは思って(そんなに強いやつ)いなかった(なのか?)

「うーん...私もパッと見程度だし、そこまでかはわからないけど...これまでのミニテストはほとんど1位らしいよ?」

 神戸トウトバンダーの質問に、松阪マリンが答える。


 松阪マリンは、4月1日にデスゲームのチュートリアル的な役割で殺される振りをしていた人物であった。

 だから、彼女は立派なマスコット先生の仲間であるのだ。


 故に、この学校の生徒は毎年「36名」となっている。出席番号は「37番」まであるのだけれど。


森宮皇斗か...(確かソイツの名は)どんな奴なんだ...(森宮皇斗と言ったな。)俄然興味が湧いてきた(太郎を倒す程の実力者)な。会ってみるか(か...気になるな)

「現在、デスゲームに参加している方たちに接触するのはあまりよろしくないよ、と私はトウトバンダーに向けて言葉を放つ。それは、マスコット先生に忠告されたものだし、ゲームを楽しむため、均衡と保つためにも守らねければならない最低限のルールであった。」


「へいへーい。御三方は元気にしてるかーい?」

「あ、靫蔓(うつぼかずら)先輩!」

靫蔓先輩か(何か御用ですか?)

靫蔓(うつぼかずら)先輩、こんにちは、お久しぶりです、と私は口に出す。部屋に入ってきたのは、長身が目立つ鬼龍院(きりゅういん)靫蔓(うつぼかずら)であった。彼は、いつもと同じく人生が楽しくなさげな表情をしながら私達のいる空間に訪問してきた。」


「3人共お久しぶり。それと、人のことを人生が楽しくなさげな表情だなんて言わないほうがいいぜ?先輩いびり犯罪!先輩いびり犯罪!撲滅せよ!」

「───ッ!」


 靫蔓(うつぼかずら)が、失礼なことを言った飛騨サンタマリアに制裁を加えようと拳を振るうも、それは避けられる。


「気に触ってしまったのなら申し訳ございません。私の悪い点です、と謝罪する。だが、暴力を振るわなくたっていいではないかと心の中では靫蔓(うつぼかずら)先輩に軽蔑の目を送る。だが、それは心の中だけであり、靫蔓(うつぼかずら)先輩を見る目はいつだって笑顔だ。」

「はぁ...もうため息しかでねぇ...」


「それで、先輩!どうしたんですか?」

先輩が来るのは珍しい(何か用事でも?)ので、何か有事で(もしかして、森宮皇斗)しょうか?(に関係がある?)

「いや、俺は森宮皇斗には関係ねぇ。死んじゃったのは残念だけどよ」


「それじゃ、何のようですか?」

「第4ゲームに、俺らの陣営として参加してくれないか?」

「「「───」」」


「一同は黙り込んでしまう。もちろん、私も安易なことは言えないので口を開くことはなかった。この空間には、靫蔓(うつぼかずら)先輩の言葉を噛みしめるだけの時間が広がっていた。」

「サンタマリア、貴方が喋ることでその沈黙が崩されてんだぜ?」


 飛騨サンタマリアの発言に、靫蔓(うつぼかずら)がツッコミを入れる。


「私は別に手伝いをしてもいいよ?」

俺も最近は暇だ。(是非とも参加させて)参加することにしよう(ください!)

「私も参加してもいいでしょう、と承諾する。私自身、第4ゲームには興味があった。それに、久々のデスゲームだ血湧き肉躍るゲームになるのが楽しみであった。さて、どんなゲームなのだろうか。」


「どんなゲームか、まだ正確には決めてないんだけどよ。2vs1を全部で5回行おうと思ってるんだよな。5回行うから3回勝てば勝ち───みたいな感じだな」

私達が1で相手が(少し待ってくれ。)2か。後輩にそれ(こちらはまだ4人)くらいハンデを(だけですよ?)つけてもいいだろう(残りの1人は?)

「残りの1人は、今現在デスゲームに参加している奴に声をかけることにする。酷く面白いのができあがると思わないか?」

「5人目をデスゲーム参加者から選ぶねぇ...目星はいるの?」

「もちろんだ!俺のことをなんだと思ってる?」


「うーん、少しおちゃらけた先輩?」

「んな、失礼な!」

「はは、冗談冗談!それで、私達のメンバーはここの4人と残りの1人でいいの?」

「あぁ、そういうことになるな」


俺はそれで構わん(それでいいと思うぞ)

「私もそれでいいと思います、とデスゲームに参加する意思を確定させる。もう、過去に何度も行ったデスゲームだ。恐怖というものはなかった。いや、最初からデスゲームに恐怖などなかっただろう。」


「───んじゃ、決定だな。俺はもう一仕事してくるわ」

「わかりました!お疲れ様でーす!」


 靫蔓(うつぼかずら)は、その空間から出ていった。移動方法は、お馴染みの瞬間移動のような何かであった。


「デスゲームか。楽しみですね、と私は率直な感想を口に出す。」

どんなゲームだろうか(あぁ、そうだな)

「まぁ、どんなゲームにしても楽しもうよ!まぁ、デスゲームって言うばかりだし手を抜くようなことはしないけどね!」


 ───こうして、第4ゲームに栄の敵として鬼龍院(きりゅういん)靫蔓(うつぼかずら)・松阪マリン・神戸トウトバンダー・飛騨サンタマリアの4人と、現在デスゲームに参加している内の1人が立ちはだかることが確定した。


 現在デスゲームに参加している内の1人は、靫蔓(うつぼかずら)が選出した一人あるために、必ずしも生徒会かどうかは限らない。さて、靫蔓(うつぼかずら)は誰を選ぶのだろうか。




 ───靫蔓(うつぼかずら)は、デスゲームを2vs1で合計5回行うことを伝えに行く。


 栄は、デスゲームを共に乗り越える仲間を9人選ぶこととなるが、誰を選択するのだろうか。




 ───第4ゲーム、開催の日は近い。

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雨城蝶尾様が作ってくださいました。
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