表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
街中ダンジョン  作者: フィノ
382/849

302話 プロパガンダ 挿絵あり

 紙とペン、後はスマホだけ手元において机を囲む。那由多がGM、この場合はウルトラヴァイオレット(UV)か。秘密結社は16種類あるしミュータント能力なんて言うのもある。そして、フレーバー技能もそこそこ判定に関わってくるが、息子がどの程度卓を締めてやるかは分からない。


「技能は説明が長くなるし父さんと千尋は3つ・・・、加奈子のチームは5つ取って紙に書いていい。判定は今回は10面ダイスオンリーでクリティカルは10、ファンブルは1。秘密結社は俺の前でサイコロ振って出た目が所属する秘密結社になる。まぁ、10面ダイスだから16ある秘密結社の数と合わないからその時は振り直しな。能力値も全員5スタートでそこに各人3ポイント渡すから好きな能力に振り分けていい。それと、ミュータント能力はシークレットダイス。こっちで振ってスクショで判定を見せるけど5以下で失敗な。」


「おぉ~、ハウスルールでそれなら会話メインになるし太っ腹だな。ダイス無しで秘密結社とミュータント能力も取らせてくれてもいいし、もっと優しく先に他の人の秘密結社教えてくれてもいいんだぞ?」


「それは流石にそこまでバラすと優しすぎるだろ。私と司さんも好きな物を取っていいのか?」


「いいぞ。別に攻略してもいいし、殺し合ってもいいし会話メインでやるならいいだろ?クローン5体は変えないけど判定は多少甘くするよ。」


「リアル言いくるめは?」


「それしたら場外乱闘だ。多少は融通するけどしすぎたら問答無用でクローンを減らすぞ?父さんは積極的に技能を使うように。」


 ぐぬぬ・・・、悪さをする気はないがリアル交渉力はTRPGだと武器になる。相手をどう納得させるか?言葉を選び必要な状況を作り他の目を丁寧に潰して結果を得る。まぁ、やるのは技能の範囲を交渉したり、技能値が高い方に代替えできないか話すくらい。ただ、お遊びハウスルールだからあんまり無茶は出来ないな。


 ガチガチのキャラメイクやりだすとそれだけでかなり時間食うし、場外乱闘なしにしても技能3つならそこの判定は締めるけど、他はかなり自由で話し合って結果が出せればいいのだろう。


「初めてですけど結城君がメインでします?」


「いや、サポートに回るからやってみなよ。那由多初心者権で優しくな。」


「判定は甘くする。流石に父さんと千尋いると司令聞く前にロストする。」


「どんだけ背中撃たれるんですか・・・。」


 わいわいと技能を取ってキャラメイク完了。かなり簡略化されたのではたから見るとパラノイア的な何かをやるだけに見える。まぁ、体力やらを考慮しなくていいのは時間短縮にいいし、レッド(一般市民)と言う事で能力値もどんぐりの背比べ。秘密結社やミュータント能力は他の人に教えず、寧ろミュータントだとバレると始末される。


「今回は私も優しめにするが、それだと司さんが暇になるだろうから司さんには厳しくします。」


「ぼちぼちでいいよ。私もあんまり無茶はしないからね。流石に初心者いるのにビルごと爆破とか一人だけ生き残り目指すとかはしないよ。」


「あったなぁ〜・・・、いつだったか莉菜さんがGMしてた時に何食わぬ顔でビル爆破。しかもその時は遥さんがリーダーだったけど言い負けて一人勝ちとか・・・。」


 パラノイア(偏執病)の名のごとく、基本的にこのゲームは全員敵で皆がみんな虎視眈々と相手の揚げ足を取ろうと狙っている。だが、流石に初心者を速攻で5回ロストさせるのも可哀想なので手加減するが・・・、結城君のサポート次第だな。


「基本的に宣言してくれればそれ以上に突っ込まないよ。逆に宣言しないなら突っ込むかも。」


「て、事は僕のサポート次第か。技能やら公に出来ない事は個別LINEで那由多に相談するとして、結社目標はあり?」


「ある。そこで行動に方向性やらを持たせるけど、そこまで重要視しなくていいよ。パラノイアやるとコレが実質クリア目標になるけど、そこそこ簡単なものにするか、指定が嫌ならダイス振るかだな。では、ぼちぼち始めようか。所持金は全員4000円、振った能力は父さんが全部俊敏で千尋が俊敏に1と力に2。加奈子が俊敏2と厚かましさ1か。」


 そう息子が前置きし開始の言葉を語る。パラノイアの定番の様なものだが、これがないとやってる気分にならないので加奈子ちゃん以外は全員静かに聞くが、当の加奈子ちゃんは何を話しているか分からないのだろう。それを見た結城君がこっそりと耳打ちしている。


「市民。あなたは幸福ですか?このザ・コンピューター様が監視して何時も幸福である世界で暮らすアナタは幸福ですか?」


「さてと始まったが、スタートはどこかの広場でいいのか?適当に遊んでいるとか。」


「いいぞ?全員同じ建物にも住む住人で今顔見知り。今日は仕事がなくて広場にいる。」


「建物って言うとマンションとかですか?」


「まて!加奈子それは!」


「ZAPZAPZAP!!加奈子ちゃん。」


  挿絵(By みてみん)


「えっと・・・、もしかして撃たれちゃいましたか?えっ!はや!でもどうして!?」


「父さん・・・、手加減とは・・・。」


「加奈子・・・、マンションって言葉はクリアランス違反。つまり、私達一般市民が知らない言葉だ。近未来を舞台にしつつ、旧世代の知識は秘匿されてるから抽象的に建物とかって言わないと処刑される。で、司さん今回の処刑は?」


「千尋ちゃんが言うそのまんま。ただ、初めてだし世界観と言葉選びへの警告だからクローン消費はなしでいいよ〜。それにGMに確認するときは1言前置きね。」


「警告ありがとう司さん。加奈子、サポートするから気を付けてくれ。流石に乱射はされないと思うけど下手な言葉を話すと処刑される。『気を抜くな!誰も信じるな!レーザーガンを手放すな!』がこのゲームの基本だからね・・・。」


「じゃあ、気を取り直して。スタートしようか。」


「分かった。あ〜、今日も幸福で風が気持ちいい。」


「コンピューター様が管理してくださる世界は素晴らしく幸福だなぁ〜。」


(加奈子、幸福幸福言っとけ。ネガティブ発言は処刑対象になる。ついでに言うと上の人、この場合は赤以上の人に逆らうと殺されるし、この後リーダーとか決めるけどリーダーに逆らうのも違反になる。)


「こ、幸福!幸福〜!」


「トラブルシューター3名、司、千尋、加奈子は直ちに本部ビルへ。時間は放送後30分以内。以上!」


 優しいと言いつつ息子も締めて来たな。さてと、ビルの場所探しからだが本部ビルと言う所を俺達が知っているのか?そこからだが、話の内容からすれば知っている前提だろう。問題は時間内に到着出来るか否か。転送装置なんていう死亡率の高い乗り物もあるが、失敗判定でクローンを減らすのも勿体ない。


「さて3人ともどうする?」


「なら僕から。GM、僕達はそこを知っているって前提でいいよね?走って間に合う?」


「結城君、知ってる前提でいいんですか?名前も場所も言われなかったですけど。」


「私は放送聞いた直後から走る。汗をかかない速度だけど、時間に間に合わないと思ったら全力で。」


「私も同じく。ただ、何処かに寄る時間があるなら寄ってから向かうかな。必要なら俊敏で判定してもいい。」


「行動は早っ!私もはし・・・、いえ。GM周囲に何か乗り物はないですか?」


「あるよ。この世界で作られた転送装置。無料でその装置は必ず指定場所に送ってくれる。」


(加奈子乗るなよ?乗ると死ぬ。)


(いや、必ず指定場所に送ってくれるんですよね?)


(パラノイアの乗り物はプレイヤーの安全は保証してないんだよ。でも、サイコロ次第では成功して一番に着けるから仲間を撃つチャンスでもある。)


(協力しつつ足を引っ張る・・・、分かりました。技能は使えるんですよね?)


(判定甘くするって言うから大丈夫だよ。判定してもらう?走らなくても多分撃たれはしないけど。)


(なら振ってみようかな?)


「私は転送装置を使います。ただ、技能として装置の操作メンテを使います。」


「了解、加奈子は自動成功で良いよ。」


「くっ!いつもの癖が裏目に!転送装置は死の棺桶だったのに!」


「千尋と父さんは俊敏で判定な。千尋は直接行くからダイス一回。父さんは寄り道するならダイス2回。5以上なら成功な。」


「私は成功だ。汗はかいてない判定でいいな?」


「千尋はそれでいいけど父さんは?」


「LINEするから頼む。」


 取ったミュータント能力はテレポート。上手く使えば回避から潜入まで使える素敵技能だが、乱発するとすぐにミュータントとバレて残機が1確実に減らされる。今回はキャラの数値は分かるものの技能は伏せられたのでメモして暴いていくしかない。もしくは、集まって司令が出されたら共有されるかな?


(秘密結社デス・パレードの協力者に接触して爆弾なんかを手配してもらう。手配したものは装備受領時にこっそりと貰うか、何処かには隠してもらって後で回収する。行き方はテレポートで。)


(OK、テレポート成功なら後は走って着いた事にする。)


「父さんはまだついてないけど、2人は先に人通りの少ない閑散としたビルの前についた。先に中に入るか待つかだけどどうする?」


「加奈子、先に入ろう。遅れたら処刑対象だし。それとGM、私達は呼んだ人が誰でどこにいるかは知っているか?」


 他のプレイヤーと二人きりと言うのもマズい。このゲームで信じられるのは自分と秘密結社だけ、第一教会所属で今回の目標はどのプレイヤーかのロスト。流石に加奈子をロストするのは可哀想だし、実質的に司さんを狙い撃たないといけないな。


「いや、千尋ちゃん置いていくのは可哀想なので待ちましょう。みんなで揃って到着できれば幸福ですよ?」


「先に言うがコミーじゃないよな?みんなで揃ってとか言うと・・・。」


「まさか・・・。」


(加奈子、ここでプロパガンダ!)


「個人資産は平等に分配され、公平かつ貧富の差のない平等な世界を目指します。均等に分配する事により他者を害せずまた、貧困にあえぐ事もありません。富とはそもそも1人で築くものではなく、多数の協力者の元に成り立ちけして1人では作れるものではありません。平等、分配、均一化を行い誰ひとり欠ける事なく、また、誰もが富める社会を目指し我々は行動するのです。プロパガンダ!」


  挿絵(By みてみん)


「私は耳を塞いで・・・!」


「駄目だ千尋。確認取りながら加奈子に聞いてただろ?その時点で判定無しでプロパガンダをもろに食らってる。」


「ぐぬぬ・・・、結城の差し金か!」


「那由多の場所説明を聞けば、このタイミングと指してくれてるからな!加奈子もなんだか堂に入ったプロパガンダありがとう。どっかで勉強した?」


 流石に祖国の根底思想とは口が裂けも言えない。最も、祖国も資本主義に傾向し裕福層と言う言葉もあるから、風前の灯の様なものだがそれでも、誰も悲しまず平等な世界を追う事は間違っていないだろう。先ほどのプロパガンダが多少なりともファーストに響けば嬉しいが・・・。対象のアシストはいい。ゲームとしても多少理解は出来た。秘密結社目標で1人同士を作るも完遂できたが、私がコミュニストを割り当てられたのは何かの警告ではないかと悩む。


 対象はゲーム中最強のバックボーンとしても喜び、プロパガンダも強力だと言われ、現に佐伯はプロパガンダによりコミュニストになった。仲間として引き込み、死ぬまでコミュニスト。クローンナンバーが変わればプロパガンダ効果はなくなり、そのクローンにも記憶が引き継がれるので、次にプロパガンダを使うのは警戒されるが、2人同時でもいいし、何よりファーストは私がコミュニストだとはまだ知らない。


 到着しないと言う事は別れて影でなにかしていると思うが、LINE内の会話なので知る事は出来ない。ただ、佐伯の方はコミュニストなので情報を引き出そうと思えば、ファーストが到着する前に今からでも引き出せるだろう。


「いえいえ、教科書からの受け売りですよ。では千尋ちゃん、平等なので隠し事はなしです。私の秘密結社は分かると思いますが、千尋ちゃんの秘密結社はどこですか?私が知らないのは不平等です。」


「・・・、第一協会。場所はここから90km離れた所にあるな。一度コミーと争ってこの辺りに本拠地か協力者がいると聞いたが、どこだ?私も本拠地を教えたんだ、加奈子が言わないのは不平等だろう?」


 おぉ~、千尋ちゃんからのカウンター。コミーに成って情報を引き出そうとすると、教えた分教えてくれと言われる。そして、解答しないともれなく殺されるし。実質第一教会の本拠地は行かないだろうし、この周りにコミーの本拠地があると指定されたなら知らないとは言えないな。


「えっと・・・、この呼び出された建物です!」


「ぷはっ!私達を呼び出したのはコミーなのか。中々笑えない冗談だが二人共ZAPしていいかい?」


「父さんは今到着だから加奈子の『呼び出された建物です』から会話に入って。プロパガンダの件は一切知らないように振る舞う事。」


「はいはい。汗もかいてないが遅れてしまったようだ。まぁ、時間には間に合ったし、早すぎても上位者様の仕事を邪魔してしまう。さて、入ろうか。中は普通の建物でいいか?」


「いいぞ?情報を出そう。ビルの高さは5階建てで受付嬢からクリアランスはみんなより上。寧ろ、面倒だから登場人物は基本的にみんな上。呼び出した人は5階のオフィスにいて場所も分かってるけど、正面で父さんが来るのを待ってたから階段で上がるなら俊敏で判定。嫌ならエレベーターだな。当然、2人は加奈子の技能の事は知らない。転送装置弄る前に走り出したからな。」


「先に本拠地より技能を暴露させるべきだったか。まぁ、嘆いても仕方ない。私は加奈子とともに行動するから行動は最後でいいな?」


「加奈子のロールは後にして、先に父さんはどうする?エレベーター使うなら2人用だから1人溢れるけど。」


「スネ夫的嫌がらせか!」


 さてどうしよう・・・。汗はかきたくない寧ろ汚れたくない。下手に汚れるとこの後出てくる係決めで、清潔係官が出たら間違いなく皮膚を抉られる羽目になる。一番軽くて1ミクロン、汗かいたと考えると5mmはしないと不安は残るし、大汗とでも言われたら1cm抉られた上にまだ汗が流れて汚いと言われるかも。


 やはりテレポートに頼るか。他の二人は階段を選択しないだろうし、仮に階段で来るなら清潔係官が選ばれても全員汗だく判定なら検査しようとはしない。


「階段を間に合う速度で汗をかかない様に使う。階段を登りきれば自動的に上司と面会でいいのか?」


「いや?それは他の2人の行動次第かな?さて、2人はどうする?」


「なら、私と千尋ちゃんはエレベーター・・・。」


「で上る・・・、の前に!GMここはコミービルでOK?加奈子、ここがコミービルならかなり有利にできるぞ?同士が上司なら色々と融通してくれるかも。」


「なら私も平等に融通してもらおうかな?今はコミーだし。」


「ビルとしては一般的なビルで本拠地じゃない。ただ、コミーの協力者はいるから・・・、ダイス振ってくれ。奇数で成功、偶数で失敗。成功なら後でなにか渡すよ。」


「なら加奈子が振るといい。なんだかんだでTRPGのダイスロールは楽しみだからな。」


「だね〜。たまに意味もなく目星とか振りたくなるし、ゲームに成れると日常生活でも振りたくなるよ。たまに魔法使う時心配ならダイス成功をイメージするし。」


 中々いい事を聞いた。確かに不確定なものを確定するならサイコロで成功した事をイメージするなら分かりやすい。面倒なのは同じ様に失敗もあり得るが、成功率を考えるとスタートで50%の成功率を確保できるならかなりいいだろう。コイントスも50%だが、そこから確率が増やせないのでダイスの方がいいのだろう。


 一応、この件は祖国への報告に上げるか。対象自体も魔法の腕は悪くないし、下位の魔術師を鍛える時のイメージとして使えるかもしれない。しかし、このパラノイアと言うゲームは注意力が求められるな。本気でやればかなり高度なゲームになるのではないだろうか?市販のゲームの様だしそのうち買ってみようかな?


「成功です。」


「分かった、LINEで融通品は教える。それで移動方法は?指定しないなら同士の手引で1000円払って到着した事にするけど。」


「賄賂か、死なないなら安いな。私はその話に乗ろうと思うが、結城と加奈子が乗らないなら行動を共にする。」


「結城君どうしたらいいと思いますか?聞いた話では特に不明点はないですけど。」


「いいと思うよ?減った所持金は後から司さんから毟り取ればいいし。流石にこの後賄賂が足りなくて詰む事はないだろうからねぇ。親友、そこんとこ・・・。」


「メタ禁止。お前をZAPするぞ?ついでにこのオファーも無し・・・。」


「GM様の優しいお心遣い感謝します。オファーは受けようか。甘いと言う言葉を信じよう。」


 2人はエレベータールートか。1人ならどの道階段ルートだがどうするかな。間に合うなら普通に上がるが厳しいならテレポートに頼る事になる。ただ、ビル内でテレポートを使うなら見られて殺害される可能性があるので、トイレに行くか物陰で判定だな。


「私のロールか。先ずは走って間に合うのか?間に合わないなら次のエレベーターを待ちたい。受付嬢がいるなら受付嬢にエレベーターの待ち時間を聞いても?」


「話しかけたら受付嬢から蔑まれてゴミを見るような目で帰れって言われたな。勝手に使うならそのまま乗れたけど、確認取ったから5000円要求されてる。」


「うっ・・・、なら階段で間に合うか?俊敏でダイス振っていい?」


「なら、先ずはダイスを3回振って合計しくれ。」


「15だな。」


「なら、それにビルの回数を掛けて75。父さんの俊敏と体力の合計が13。そうだな・・・3回ダイス振って合計を3倍して13を足した数が上回れば成功でいいよ。」


「地味に厳しい数字だな・・・。」


 ダイス3回で15が出た。悪い数ではないがそれって平均値が出てるって事だよな?仮に次ダイス振って3倍した数が45なら失敗。更に言えば3回とも7以上の目を出さないと合計数で勝てない。息子よ・・・、かなり厳しい確率を押し付けてきたな・・・。コロコロと転がして心配した出目が45説は無かったものの、合計で足りずこのままでは間に合わない・・・。


「取り敢えず全力で走りつつ他の階のエレベーターを確認!」


「駄目だな。上位クリアランスの方がエレベーターを持っている。」


「くっ!」


(隠れてテレポートを使用。)


(じゃあ、スマホのシークレットダイス判定だが・・・。)


 息子から送られてきたのは4のスクショ・・・。追加の文章で失敗したから上司の前にテレポートしたらしい。他の2人が中に入るまでに言い訳を考えろとある。言い訳を考えていいならまだ生きる目があるのだろうが、さてどうしようかな?


「2人ともついたぞ〜。」


「考える時間とは!?えぇい、隠れる場所は?」


「ない、眼の前にいる。一応相手は1人だ。」


「銃は?」


「向けられてる。」


「ならばすぐにしゃがむ!」


「発射されたビームは躱せたけど、窓が割れて廊下を歩いていた他のレッドが死んだな。2人はどうする?中に入るか?」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
評価、感想、ブックマークお願いします
― 新着の感想 ―
[一言] 時枝さんの国でプロネイアが流行ったら反逆しようとする人増えそう
[一言] ゲームではビームで死ぬけど現実ではその程度では死なないよね 将来的にスィーパー対応版とかにバージョンアップするんだろうか
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ