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街中ダンジョン  作者: フィノ
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159話 扇動 挿絵有り

「橘さんは43階層からですか。」


「ええ、何分急いではいますがタイム・リミット縛りがありますからね。他の方は先行ですか?」


「いえ、45階層でウォーミングアップがてらにモンスターと戦っています。行くのは出来る限り人を揃えてからにしたい。」


「そうですか、二人旅ですが安全に行きましょう。犬はいいですが霧がかなり厄介です、あれだけは乱戦になると見づらい。」


「確かにそうですね。私も初遭遇の時は鑑定していても展開範囲が広くてやられました。気を引き締めましょう。」


 宮藤達を送り出してゲート前には橘と俺の2人。組み合わせを考えたが、合流次第次に歩みを進める予定なので、大多数は先に行ってもらいモンスターに慣れてもらっている。別にもっと人数を残しても良かったのだが、各個人の戦闘速度と言うものもある。


 例えばどんなに頑張っても赤峰に宮藤は速さで追い付けないし、清水や小田も追い付けない。だが、宮藤の殲滅速度に赤峰は追い付けない。得手不得手と言う部分があるので、再度新しいモンスターへの対処を連携含めて、練習する為に先でトレーニングしてもらっている。


 慣れれば個人でもどうにかなりそうだが、現状では全員単独行動は控えたいと言うし、何より望田とエマの練習もある。目標として檻の外から袋叩きにする予定だが、広さに対しての脆弱性や彼女の持つ檻のイメージに対して、中で実際に戦った場合どの程度まで檻に対し流れ弾が当たっても大丈夫なのかを確かめていきたいとのこと。


 まぁ、発生すれば多数が中で暴れるのだ。不安の目は出来る限り潰したい。そんな宮藤達と合流する為に残った俺と橘は2人で先を急ぐ。身体の巻き戻りを見られた事は妻に報告して、積極的ではないが非常時に見られるのは仕方ないと折り合いも付いたし、何より2人ならば乱戦時もそこまで互いに気を配らなくていい。


 問題とするなら橘が死にそうになったらという点だが、その場合脱出アイテムでさっさと逃げる予定なので、その点も踏まえて多人数展開だと誰かが取り残される心配がある。ついでに言えば、魔女がそろそろ痺れを切らしそうなので、ガス抜きがてらに合流するまでは任せようと思う。なので、今回も遺憾ながらゴスロリであると・・・。


(要点はわかっているな?優先順位は橘。娯楽を楽しむなとは言わないが、履き違えるなよ?)


(ええ、ええ、久々の楽しみだもの。中層を目前に不興を買って、楽しみを取り上げられても事だもの。従順に、従順に、ね?ただ・・・、約束は守りなさい?)


(分かっている。中層へ踏み込んだらどこかの機会に好きなだけ暴れさせてやる。)


(暴れるなんてとんでもない!私は掃除をするだけよ?さぁ、行きましょう?)


「まるで始まりの焼き直しですね。違う事と言えば、互いに・・・、いや、私も戦うだけの力を得た。」


「ええ、ええ、貴方は力を得た。でも、それだけじゃない。貴方は1つ歳をとった。違うかしら?」


「違いませんが・・・、今回もそれで行くんですか?」


「懐かしいでしょう?手を取りなさい?誘ってあげる。」


「仰せのままに、ファースト。」


  挿絵(By みてみん)


  挿絵(By みてみん)


 俺はキセルを取り出し、橘は武装して手を取り合ってゲートに入る。ただ、やっかみかもしれないが、俺はフリフリヒラヒラドレスなのに対して、橘は細身ガチガチアーマー。耐久力はそんなに変わらないと思いたいが、断念したとは言え鎧が欲しくなる。そりゃあ、煙をまとっていればそんじょそこらの鉄板何て目じゃないほどに防御力はあるよ?娘の作ってくれたドレスになんの疑いもないよ?ただ、男の子としての部分がカッコよさを求めて叫ぶのだ。


装備庁に毎回弄られて形状も変わるし、そのうち本当に宇宙に飛び出すんじゃなかろうか?神志那曰くテラフォーミングは出来るらしいし、エネルギー問題も設計図を漁ればどうにかなると思う。足りないのは宇宙ステーションくらい?まぁ、そんな先の話はどうでもいい。目下、問題はそろそろ起きると言われたスタンピードなんだし。


 何時もゲートに潜る時にある浮遊感を経て仄暗い地へ。しかし、今回はハズレなようだ。出たと同時にビームが飛来する。朝の占いでは割と上位だったが、今回はそれも当たらなかったらしい。無言で煙を出してビームを拡散し、暖かい日差し程度へ。橘は鎧にゴテゴテ付いた布でビームを振り払い、そのまま狙撃してきたモンスターへバーニアを吹かせながら突っ込んでいく。


「気が早いわねぇ。でも、私も久々だしバカ踊りをしましょうか?」


 身体は魔女に貸しているので、俺はあくまで見て考えるだけ。片目は賢者、片目は俺。動く身体は魔女の意思。協力体制とでも言えばいいのか、役割分担にはちょうどいいし、少なからず賢者の視界も見えるので魔女の魔法も見えてくる。まぁ、見えるだけで理解できるかは微妙だが・・・。


「鬼さん、鬼さん、私の方へ。追って追われて立場は逆転。はい、タッチ。」


 紡がれた言葉でモンスター達に煙がまとわりつき背後から穴が空いていく。避けようと跳ねたモンスターも、胴体とは言わないが避けきれなかった脚や腕に穴が開く。半壊し、バランスを崩せばまたそこに煙が集まり、花にむらがる蝶の様にモンスターをそいでいく。


「クロエ!思ったより数が多い。走りながら倒しましょう!」


「いいわよ?方角はあちらかしら?」


 飛び出した橘がモンスターを短剣で刺しながら話す。クリスタルの回収や、弾け飛んだモンスターの身体も回収したいが確かに数が多い。見える範囲でも数十のパチンコ玉に犬に虫、ゴテゴテした豚面に進化したであろう砲撃型とバリエーション豊か。囲まれて面制圧されるより、後を追わせてまとめて倒すなり各個撃破したほうが楽だ。


「あちらでいいでしょう、ついてこれますか?」


「さぁ?貴方の速度を私は知らない。無理だと思うなら運びなさい?」


「仰せのままにお嬢様!迎撃は任せました!」


 叫んだ橘がすくい上げるようにお姫様抱っこをして静かなバーニアを吹かす。おんぶはバーニアが背中にあるので駄目だが、お姫様抱っこか・・・。まぁ、他に運び方もないし仕方ない。落ちない様に首に手を回すと橘が加速する。さて、彼はこれで両手が塞がったので、後ろが見れる魔女にどんどんモンスターを倒してもらおう。


「いらっしゃい、いらっしゃい誘われた者達よ。薄暮の中で彷徨って、輪部は溶け混じり合い、姿を忘れて消えていく。」


 モンスターの霧が人の腕をズタズタにしてくれたように、モンスターをすり潰していく。1度攻撃を受けてより鮮明になったイメージはそのまま自身のイメージとして反映しやすい。ただ、やはり中層間近、その程度なんのそのとコチラに犬が追いすがり、橘に並走しようと展開してくる。


 相変わらず手下だか部下だかを引き連れているが、あれは各個に意思はあるのだろうか?前は食い残しを投げつけてきたが、今度は殴り付けるように一体を投げつけてくる。ただ、それをまともに食らってやる謂れもない。煙の腕を突き出し飛んできたモンスターに合わせれば、勝手に貫かれて自滅する。


 ただ、バイクにも追い付き橘にも追いつくあたり、あの犬の速さはバカには出来ない。だが、賢者の視界の前では物理的に速いだけでは無意味だ。煙を通して俯瞰するようにモンスターの位置も動作も視える。


「蜂の巣突けば大騒動!プスプス刺されて毒回る。アナタは薬を持ってない。解毒不可能、弱ってく。」


 追い縋るモンスターの一部は紡がれた魔法で肉感的だった部分が腫れ上がり、弾けてドロリと何かがこぼれる。元々機械とも生物とも判定のつかないようなゴミ達だが、今に限って言えばひどく生物的に見える。まぁ、それがどうしたと言われればそれまでだが、それを元にするイメージもあるわけで・・・。


「!!後方数キロ、高圧縮反応!高エネルギービームが来ますよ!」


「あらあら、私達を含めてみんな敵。独り占めしようとしてるわねぇ。」


 ギリギリ煙で視える範囲にいたが、やっぱり鍵は犬か!銀の玉が集まって中央の1つの周りを高速で回っている。どう考えても、指揮官と補助者で役割分担してビーム圧縮してるよなぁ!?魔女の言葉の通りなら、あれより前にいるモンスターごと焼き払うつもりだろう。確かに、クリスタルを回収出来ればモンスターも進化できる。


 なら、興味の対象とレベルアップ両方出来れば効率的な事は間違いない。他のモンスターは俺達を追う事に集中しているようだし、なんの邪魔も入らないなら、このタイミングは最適だろう。だが、見えているなら指を咥えて見ている訳にもいかないな。


「置いてけぼりの残り人、見えてるわよ?アナタの光、眩い光、でも光があるなら影もある。」


 ボワンッと一瞬視界を阻む様な衝撃と音と共に放たれたビームはモンスター達を巻き込みながらこちらへ飛来する。しかし、魔法は完成し橘の背後には黒い穴が・・・。


「影は何処かここ何処か、落とし物は探してる。持ち主を探してる。お返ししましょう、開きましょう。持ち主大好き飛び出るわぁ!」


 ビームは大地を砕き、モンスターを薙ぎ払いしかし、こちらを害する事なく穴に吸い込まれていく。高温でもあるのだろう、熱波は遮っているがそれでも熱く、地面にケイ素も含まれているのだろう一部はガラス化している。そんなビームを発射したモンスターの真下の影から撃ち出して返す。魔女は終始ご機嫌な様で俺も楽しくなってくる。さぁ、思考をしようか。イメージしようか。今までもしていた、だが、これからはなんの憂いもなくモンスターを引き裂きぐちゃぐちゃにするイメージをしようか。


「フフフ・・・、楽しいわよねぇ、気持ちいいわよねぇ。ゴミを踏み躙り犯し、ズタボロのボロッカスにしてもなんの罪にも問われない。」


「クロエ?」


「なに?橘?」


「・・・、いえ高速移動で疲れてないかと。私も依頼されたモノがあるので試したい。」


「好きに楽しめばいいじゃない。パーティーは楽しむものよ?」


「では、少し攻撃を控えて防御に専念してください。地雷を試します。」


「水を差すわね、橘。いいわよ、貴方達の作ったモノを見ててあげる。」


「では!」


 言うが早い、橘は後方に地雷を射出する。円盤状の地雷と分かりやすい地雷は発見しやすいようにかカラフルで、ロリポップのように見える。ここで出すなら高槻達の作品だろう。アレを手にとってモンスターに殴りかかれば、眼の前でさぞ綺麗な花火が見れる。あぁ、花火か。夏の夕暮れ時にしては風情を楽しみ、夜更けには大輪の花を見せてくれる花火。煙はこの前の化粧箱で色が付き、今は白煙だがそれを見て思いついた。属性なんて意味はない。思い一つで変えられる。それでも人は朱を見れば火を思い、青を見れば水を思う。


 青白い閃光はフラッシュの様に広がることはなく、極光の様に縦に伸びる。中身というより中身を包んでいるケースを細工しているのだろう。本来なら広がり周囲を巻き込むそれは、ピンポイントで踏んだモンスターを貫いていく。しかし、火力が足りないのか死に残るものもいる。


 半身を飛ばされ不格好なそれは、前に進もうと足掻くが見苦しい姿を眺めるつもりもない。寧ろ不愉快だ。人の眼の前でなぜゴミが動いている?虫唾が走るとは言わないが、ひどく不愉快だ。


(魔女・・・、早く始末しろ。)


(ええ、言われなくとも。)


 残ったゴミを丁寧に串刺しにして屠る。追いかけてくるゴミを見つけた他のゴミが列に加わり、長蛇の列は途切れない。ゴミだらけの視界(世界)にウンザリする。辺り一帯を吹き飛ばしてしまいたいが、橘がいるので巻き込まれでもすれば事だ。歯がゆい橘がいな・・・・・・、まて。


 娯楽とするにもこれは・・・、この思考はまともか?いかん、魔女の楽しさが伝播してきている。娯楽は別にいい。しかし、快楽はだめだ。それは、1度流されれば求めてやまなくなる。俺の帰る場所は妻の所であり、こんな所で何時までも遊んでいる訳にはいかない。


(扇動をしましょう。)


(それは・・・。)


(それで早く始末が付く。)


「橘、数を減らすからちょっと降ろして?」


「ここでか!?背後にはまだかなりモンスターがいる!止まれば蜂の巣だ!」


「大丈夫よぉ?すぐ終わる。ただ、耳と目は塞ぎなさい?」


 考えあぐねた橘が止まり俺を下ろす。このまま任せていいのか?橘は棒立だが、多分ヘルメットが音と視界を遮断しているのだろう。止めるべき、見守るべきか?主導権を取り返せば事は済む。しかし、扇動する者を見るまたとない機会と考えれば、知っておく必要がある。しかし、耳は分かるが、何故目を塞がせた?


 辺りには口から吐き出される紫煙が広がり、静かにゴミ達の間をすり抜けていく。予想より早い煙の広がりは先頭のゴミが接敵する前に全体を覆い尽くす。これは準備なのだろうか?


『小さな小さな世界の中で、アナタ達は争ってる。


 すべて殺せば一安心、横のモノも助かった。


 でも、それはすぐ敵になる。


 なら、見つけた瞬間殺しましょう。


 肩が触れたら殺しましょう!手が触れたら殺しましょう!


 私が見ていてあげる・・・、最後まで、最後まで。


 残る最後の1まで、目を離さず見ていてあげる。


 意志がないなら従いなさい?


 意思があるなら動きなさい?


 最後の1には褒美をあげる・・・。


 始めなさい!!!』


 朗々と俺の口から紡がれた知らないモノの言葉は、確かに寸分違わずゴミに届いたのだろう。どれが始めたのかは分からない。ただ、どれか1つが別のどれかの胸を撃った。それを皮切りに、辺りからは機械的な部分を砕いたような鉄の擦れる音、肉の部分を潰したであろう水っぽい音が幾重にも幾重にも木霊する。


 見ている俺達には目もくれずひたすらに、ただひたすらにゴミ同士がつぶしあいしかし、血で地を汚す事なくクリスタルとなり消えていく。瞬きを忘れたように見入っていたそれは、どれほど続くのか?殺し殺され消えて行き、漆黒のクリスタルの絨毯の上には到頭ボロボロの1が残された。


「割と時間が過ぎましたけどもういいですか?そろそろ耳目を塞ぐのが怖くなってきたんですが・・・。」


「怖がりねぇ、いいわよ?最後の仕上げだけだし。」


 ガチャリといつ取り出したか分からないティーカップがソーサーの上に置かれる。口の中にあるコーヒーの味が今飲んだ事を知らせる。橘の腰をポンポンと叩いた後、魔女は徐ろにゆうゆうと一歩踏み出した。クリスタルの野はカラリカラリと言う足音を奏で、ボロボロのゴミの前に立つ。崩れ落ちそうな程ボロボロのゴミは到頭立っている事も出来ず、両足であろう部分から跪く。


「いい子ねぇ、意味を求めて彷徨うゴミ。見届けた私がアナタに意味をあげる。熟れなかった果実・・・。それがアナタの形。だってまだ青いのだもの。」


 キセルを差し込まれたゴミからは、1つのクリスタルが背から吐き出される。ただそれだけでゴミは動きを止めて、少しづつ指先から消えようとする。多かったモンスターはそれが最後。引き連れてパレードの様を呈していたモノはもういない。


「あれで終わりですか?」


「ええ、今はおしまい。先を急ぎましょう?」


「分かりました、何をしたかは知りませんが合流を急ごう。」


 橘にお姫様抱っこをされてまた飛び立つ。幸いと言っていいのか、次へ進むゲートは程なくして見え44階層へ。今度は入った直後の襲撃もなく更に飛翔する。その後幾度かの襲撃があり、服を破られたり橘は装甲越しに牙が貫通したりとダメージを負いながらも45階層ゲート近くへ。箱とクリスタルの回収はぼちぼちと言ったところか。見逃す箱も有ればクリスタルもある。出来る限り乱戦は避けているが、それでも挟み撃ちに遭う事もあれば、戦闘中に横合いから攻撃してくる手合もいる。


「ゲートは目前ですがこのまま楽に行けると思います?」


 飛んでいた橘が地に降りて聞いてくる。空飛ぶゴミに目をつけられたのか、やたら飛行型が多い。球体に鳥に霧に後はなにかなアレ?カナブンとか?ダンゴムシでも吸収したのか、やたら固く途中からは糸を巻き付けてモーニングスター代わりに振り回していた。ただ、暴れて糸を切るのでその都度巻き直すか、別の似たようなヤツを捕まえては魔女が楽しそうに振り回した。


「さぁ?楽な道しか歩まないなら、そもそもここに立たなければいい。辛い道しかないと思うなら、逃げ出せばいい。自身の足で歩むなら、笑いながら進めばいい。」


「ごもっとも。なら、笑いながら行くとしましょう。」


「ええ、ええ、それがいい。それはいい。ぶすくれて血反吐を吐こうとも、笑って逝けるなら意味はある。」


「そろそろタバコ吸います?暗示にしては少々深すぎて、賢者にしても導き所か魅入られそうだ。」


「それはまた後で、出た後で。ゴミがわんさか待っている。アレを片したら解きましょう。」


「そうですね・・・、話している間に集まりだした。先行するので援護よろしく!機を見てゲートへ飛び込みましょう!」


 地表を滑るように移動した橘の先には、岩場から出てきたモンスターの群れ。捕食でもしていたのか、数体はボロボロだが、生きのいいヤツは襲いかかってくる。


「悪いが私もここの所鎧を壊されて腹が立っているんですよ。壊れたと持ち込めば文句を言われ、直してもらって潜ればまた壊されて、鍛冶師なんかに加工してもらっていますが、未だに最適解はでない。」


 先頭のゴミを蹴りつけ、吹っ飛んだモンスターに地雷の爆破を重ね吹き飛ばす。器用なものだ、重ねる角度を調整したのか爆発はモンスターを貫く様に展開されている。それでも残ったモンスターは首を大きなハサミで切断し、その切断を他のモンスターにも重ねだす。それでも刎ね飛べばいいが、抵抗するモンスターもいる。


「チョッキンパッチン、音がなる。閉じた刃は今見てる。それならなんで繋がってるの?転がりなさい?その首は。」


 抵抗したモンスターの首に煙が巻き付きゴロリと落ちる。首が急所かはわからないが、それでクリスタルに成るなら問題ないだろう、橘の打ち漏らしを狩りながら移動して到頭45階層へ。さて、先行している宮藤達を探すか、外で合流しないとな。


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[一言] 缶詰デカのガレージキットとか人気出そうだな あとは卓変身ヒーロー写真集とか夏目百面相とか
[一言] まさに身体が闘争を求める 鑑定士…鑑定士とは(哲学)…うごご…
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