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街中ダンジョン  作者: フィノ
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136話 個室会議 挿絵あり

「何処かで・・・、場所等は不明であると?日本である確証はないと言う事でよろしいですか?」


 松田が確認するように口を開く。場所も日時も一切不明、コレばかりは俺も聞いていないし、魔女や賢者も感覚としてもうすぐ溢れそうというのは分かるらしいが、明確に何時何処で?と言うモノは分からないらしい。そもそも世界を見た時に大都市にはゲートがあり、人の集まるような観光地にもゲートがある。救いなのは人のあまりいない所にゲートがない事だろうか?


 仮に南極にゲートがあったとして、それを監視する人間がいないのでスタンピードが発生しても対応が遅れるし、それを発見したならさっさとどっかの国が自国ないし近くに持ち去っているだろう。なんたってゲートは移動可能なのだから。


「ええ、スタンピードが近いと言うのは知らせを受けましたが明確な所は分かりません。」


 松田と千代田が腕組みをして思案する。確かに対応しづらいのは分かるが、手をこまねいている訳にも・・・。


「クロエさん。政府の人間として口を開きますが・・・、それは我が国や貴女が対応しなければならない案件になりますか?」


「松田さんもそう考えますか・・・、私もその考えは頭を過りました。自国ならいざ知らず、他国で発生した場合我々が対応する必要があるのか?或いは、対応をその国へ一任するべきではないのかと。クロエ、今貴女は冷静ですか?」


 今冷静か?冷静だと思う。確かにスタンピードの発生を魔女から聞いて全損からの巻き戻り検証を、急かされるようにやったのは確かだ。松田や千代田の言いたい事は理解できる。他国の為にわざわざ自国から戦力を出すのか?或いは、せっかく整い出した戦力をみすみす送り出して使い潰すのか?


 災害派遣でも何でもいいが、送り出す事を決定すれば政府への批判は少なくないだろう。政治は政治家に任せるが・・・、駒になるつもりも、またない。松田の言う事も考えたのでこうして話し合いを持とうとしている。


「ちょ、ちょっと待ってください!千代田さんも松田さんも!他の国を見捨てるって言うんですか!」


「望田君落ち着きたまえ。既に世界に対してスタンピードの脅威は知らせてあります。」


「更に言うなら準備は出来ても派遣先も日時も不明では動きようもない。要請があれば動くのも吝かではないですが、それもない段階で派遣の話を出せば侵略と取られる。希望的観測なら技術交流中に発生して、たまたま手を貸した。この線ならどうにか出来るでしょうが、あまりにも希望的過ぎる。」


「ならっ!」


「カオリ落ち着いて。冷静かどうかですが、私にはスタンピードそのものより、発生した後に如何にして幕を下ろすかが気がかりなんです。他国に中位がいれば手放しとは言いませんが抑止にはなる。しかし、いなければ高確率で日本に救援要請が入る。私も海外へなんて行きたくない。しかし、行かざるをえない事態は想定しないといけない。とはいえ、少しでも確率を下げる手段として同時に宮藤さん達を中層へ先行させています。」


 本当問題はソレ。下位が集結して叩き潰せるならそれで構わないが、結果は既に示されている。死亡率約80%、重傷者残り19%、ペテン師1人が最後の無傷な1%、その1%は俺である。そう、残されたような1。・・・、悪いが死ぬ気はないし死ねもしない。


「そうですか・・・、まぁ、派遣要請の件は十中八九あるでしょう。しかし、それはその時でいい。明かりが灯り誘われ、炉に魂を焚べろと言われるまではゲートは冷えている。」


「えらく詩的ですね松田さん。貴方がそんな事を言う人とは思いませんでした。」


「変なもんでも食べたんじゃないですか?それとも財布が寒いですか?前に奢ってもらった時いい額になったと聞きましたけど?ゲートでの拾い食いはセーフスペース以外だと腹壊しますよ?」


「私はいいと思いますよ?歌人的に。」


 似合わない事を言ったと思ったのか。居心地悪そうにしている。松田は悪いやつではないが何処か胡散臭いので気取った事を言うのが似合わない。まぁ、それは置いておくとして政府側としては動くのは発生が確定してから・・・、ゲートのメーターが動き出してからと言う事だろう。


「国内で対策準備を進めるのはいいんですよね?」


「そちらの方は寧ろ存分にやって下さい。作戦についてはなにか構想が?既存のものならいざ知らず、スィーパーを使っての作戦となると、我々のそれはクロエさんが立案するモノに劣る。中位が強力な力を持っている事は知っていますが、何が出来るかまでは熟知しているとは言えませんからね。」


 あまり買い被って貰っても困るが、一応作戦というものはある。出来るかどうか?有効かどうか?はこれから検証しなければならないとして、被害を減らせて死者数を減らすそんな作戦。横にいる望田の肩をポンと叩く。


「彼女が作戦の要。そして手伝ってくれるなら、それ同様にエマも要となるでしょう。まぁ、やることは至極単純ですが。」


「ほう、既に構想があると?千代田君、録音を。内容を精査して米国へ協力を取り付ける際に文章が必要です。」


 千代田が頷き胸ポケットからスマホを取り出し録音アプリを立ち上げる。今まではオフレコの秘密会議。しかし、この作戦は録音して緊急時に対応策として残されるんだろうな。まぁ、全ては個人に依存するのでかなり・・・、いや、相当にこれから先人材の育成や引き抜き合戦が始まる予感がする・・・。


 これが兵器なら壊せばいいし、似た様な物を作ればいい。事実として、ステルス戦闘機は日本でも作られているし、空母っぽい物も作られている。技術があって理論を知れば後は人を集めて作り上げる事は出来る。それこそ、核兵器だってギャグじゃないが、作るなよ!絶対に作るなよ!と呼びかけられても作る所は実験して作っている。キスして仲直りしないかな・・・。


「彼女は防衛職です。なら、ゲートを中心として4kmに円筒形に防柵をしてもらい、その外に同じ様に防柵する。中の4km圏内には先制攻撃として地雷を徹底的に埋設し、エマには浮遊機雷を随時設置してもらいザコを初撃で徹底的に減らす。その後・・・、残りを掃討する。言葉にするならこれが作戦の全容です。最後の地雷処理は屋根を落とせば全て爆発するでしょうし、残りが心配なら追跡者に探してもらえばいい。或いは、スクリプターなら編集も可能でしょう。」


 この作戦に既存兵器は一切登場しない。仮にするなら、ヘリや戦闘機にガンナー載せて掃射や爆撃かけるくらいだが、飛空型のモンスターもいるので撃墜された時の被害の方が大きい。因みに、ガンナーの中位はライフシーカーとなる。めちゃくちゃ視力と聴力が向上するらしく、上手く制御しておかないと分子が目視出来るとか出来ないとか・・・。人間顕微鏡かな?斎藤辺りは話を持っていったら目指しそうではある。


 地雷については俺を消し飛ばしてくれた物を埋設すればダメージゼロではないだろう。一応、調合師が調合したものなので、判定はグレーだが武器と同等と考えていいと思うが、魚がミンチにならなかった事を考えるとこれも検証行き。ただ、くれと言って数時間でアレが作れるなら使わないという手はない。取り扱いはC4と同じなら火に焚べようが殴ろうが爆発しないので楽だし、コスト面さえ大丈夫なら扱いやすいと思う。ただ、問題はその威力に望田が耐えられるかと言う所だろうか?


 消し飛んだ時は生身?で爆発を受け入れるようなイメージだったので、防御も何も無かったが魔法ならどうにかなる。最悪、望田の防壁の中に煙を流し込んで補強するかな?次のスタンピードはいわば試金石になる。中位がいればどうにか対処出来るといったものの。


「作戦的には籠の鳥ですか。既存兵器の出る幕は地雷くらい・・・。コストのかからない戦は政府側としては喜ばしいですが、かなり危険なやり口ですね。」


「被害は少なく、人命優先で考えましたが危ないですか?」


 ざっくり土台を考えて危険の芽を潰したが、最後はやはり中で戦う事になる。どんな戦でも最後は人で、立って勝利を宣言しない事には終われない。最後の方に出て来るモンスターが、地雷や機雷で消し飛んでくれるなら喜ばしいが多分無理だろう。それに、戦う場所次第では地雷使えないしね。松田はその事を危惧しているのかな?


「クロエ、先に聞きますがこれを放送しようなどと考えていませんよね?」


「考える訳がない。人の死はイベントショーじゃない。そこまで落ちぶれてはいません。仮に撮影するなら戦闘前にそこで命を賭けて戦った人達がいたという記録です。」


 確かに最近守銭奴の様に色々手を出したが、人の死を売り物にする程落ちてはいない。寧ろ、その資金集めも売れるか分からない自身の写真集とかだぞ?今思えばよくあんな際どい衣装を着たもんだ。もっと大人しい着物とかにしとけばよかった・・・。しかし、スカイ・クロラの様に戦をショーにしようと考えているのではないかと思われるのは心外だ。


「多分、千代田さん達の懸念はそこじゃありませんよ?」


「そこじゃない?カオリどういう事?」


「私が思うにですね、大々的にこの戦法を広めると・・・、いえ、中位のスィーパーの力を外部に漏らすと、要らぬ火種を着けるのではないかと言う所なんです。」


「それは・・・、機密扱いにでもしてもらわないとね。」


 論点はそこか。確かに中位を使った大々的な作戦と言うのは今までない。ソレが明るみに出ればどの国も躍起になって中位を求めだす。先程出した作戦の構想は拡大解釈すれば、次の戦争に転用できる作戦でもある。包囲殲滅戦は昔からあるが、必要な兵も食料も何なら武器さえ大量に要る。しかし、出した作戦で必要なのはわずか2人。その2人さえ揃えれば瞬時とは言わないが都市陥落が狙える。いや、都市でなくてもいい。兵器貯蔵施設に国の中枢、或いは原発でも、とにかく打撃か人質として有効な施設を攻撃するとして、それを防ぐにはたった2人の人間を探し出して取り押さえる必要がある。


 人種不明、外見不明、年齢も性別も不明。文字通り完全な不意打ち。日本が海外からの旅行客でさえ相当に厳しい入国制限をかけている訳が分かる。汝、隣人を愛せよとは言うが、その隣人が何をするか分からないのでは、愛する前に正体を突き止めたくもなる。そして、突き止める事が出来ないのなら、災いを遠ざけるしかなくなる。


「機密・・・、千代田君。機密にするとして、我が国はいい。しかし、海外だと想定した場合漏れないという保証は出来ると思うか?」


「無理でしょう。良くも悪くもスタンピードの合図はどの国も知っている。発生が隠せないなら、対処も対応も教えろとメディアが騒ぐ。そうなってしまえば後はズルズルと明るみに出るしかない・・・。問いますがクロエ。戦場一帯を隠す事はできますか?」


「ふむ、可能です。ビームを外部に漏らさないと言う触れ込みなら怪しまれないでしょう。誰が何を出来るかは分からないでしょうからね。」


「それならいけますよね?千代田さん。」


「望田君。嬉しそうに言いますが、今の所立案された作戦の肝は君ですからね?それと、松田さん。エマ少佐はどうします?このまま待たせ続ける訳にも行かない。」


 望田がプレッシャーをかけられて嫌そうな顔をしているが、千代田の言う事は正しいな。彼女がいないと檻が作れない。檻のあるなしで被害も作戦範囲もかなり変わってくるしなぁ。


「エマ少佐か・・・、望田君は確かレンジの音でモンスターを倒せていたね?4km四方の中をそれで殲滅する事は?」


「正直に言って厳しいです。そんな巨大な物をイメージして作った事もないですし、それを維持し続けるとなるとあまり他のイメージは・・・。全部を電子レンジ見立てでもいいですけど、それだと扉開いちゃいますよね?少しチャチャ入れるくらいなら大丈夫だと思いますけど。」


「温め終わったら取り出すと。冷えてようが炭化していようが確かに中の物は取り出して確認する。クロエさん。エマ少佐は作戦的には必要だと考えますか?」


「被害を考えないなら、地雷発破後に全員でなだれ込めばいい。ただ、その際は頭数は減らせても、随時出てくる後続は毎回叩き潰す必要がある。逆にエマならなんの準備もなしにじゃかじゃか安全圏から攻撃できるし、応用力も高い。やるのは包囲殲滅戦で長篠の戦いよろしくガンナー、ライフシーカーやエマによる徹底的なザコ減らしからの掃討戦です。」


 やあやあ我こそはと名乗りを上げても、その間にモンスターは攻撃してくるし転送で背後を取られる事も避けたい。何なら、転送後目の前に人がいれば問答無用で攻撃してくる。要は立ち上がりでの被害を限りなく0にしたい。逆を言えば排出が止まれば後は袋叩きの総力戦で潰してしまえばいい。秋葉原の資料や証言でも犬は別として不意打ちでの被害は山程報告されてたし。


「同盟国に手を貸せですか・・・。頭の痛い話ですね。ゲートが光りだしてからの対応ですが・・・、米国以外だと話が変わって来る。その点はどう考えます?」


「どの国でもそうですが現地のスィーパーとの共同戦線、時間の許す限りの袋叩きからの掃討戦へ移行するくらいしかありませんね。行きたくはありませんが、交渉した人間の責任として私は行きましょう。本当に行きたくはありませんが。その辺り、国連では話が出てるんじゃないですか?」


 国として見た時にありがたい事に、日本はそこまで嫌われてはいない。来るなと言われればそれまでだが、自国民を危険に晒してまで面子を取る事を選択すれば、その政治家は次は落選決定だろう。なら、呼ばれる前提で準備を進め、呼ばれないなら後は無理と言い出すまで待つしかない。別にその国の舵取りをうちがするわけでもないしね。ただ、中層のモンスターが暴れまくる地に後から安全に入り込めるかと言う懸念はあるが・・・。何ならそれ以前に四方に散ったモンスターも探さないといけないし、労力はうなぎ登りだろう。


「私達としては貴女を国外に出したくはない。何ならゲートにも入らずのほほんと本部庁舎の本部長室で書類に埋もれていてもらいたい。それが安全確実ですからね。・・・、エマ少佐は口が堅いなら来てもらいましょう。後から連絡がなかったと騒がれても面倒だ。」


 自堕落になれる話を聞いた!まぁ、書類は回ってくるようだが・・・。しかし、祭壇の事もあるので入らない訳にも行かないよな。誰が見つけてもいいが、発見した時にそこに行けないのでは話にならないし。


「松田さん、それは一存で決めても?」


「千代田君、あくまで今はタラレバの話の段階です。私は何1つ明言しませんよ?スタンピードが発生したら(・・・)手伝ってもらえますか?米国で発生したら(・・・)同盟国として援軍は必要ですかとね。場所も日時も全く不明、ただ近々ある事だけ知らせを受けている。それは今までと変わりないでしょう?どの道、ここで話した後は大井さんにも話は持っていかないといけないし、黒田さん達にも話さないといけない。少なくとも橘君は本部長ではなく、まだ警察官ですからね。」


 中々松田の胆力と言うか、面の皮は厚いようだ。さっきの話をエマにしたとして『そっか、同盟国とのスタンピード発生時の協力体制シミュレーションか!』とはならないだろう。寧ろ、この面子でその話を出されたら何かしらの情報を掴んだと探りを入れられる事間違いなし。やはり政治は面倒だ。出来るだけ関わらないようにしよう。


「なら私が呼んできますね!」


 望田が立って部屋を出る。一旦ブレイクとしてタバコを吸うが、さてはて探りを入れる或いは、入れられたとしてその矛先はどの道俺だよな。隠し玉の虚像を作ってもいいが今から口裏合わせをしてもボロが出る。なら手っ取り早いのは・・・。


「私はエマに私の職を伝えようかと思う。」


 プカリと煙を吐き出しながら口を開く。誰がスタンピードの件を伝えたのか?それを考えた時、他の誰よりも説得力のある名前は今の所俺以外にない。タラレバの話でもいいのだが、どの道行く先は誰が知らせて本当に起こるのかという所に行き着く。なら、さっさと名前を出してカナリアよろしく、ピーピー危険を知らせた方が時間的な節約はできる。


  挿絵(By みてみん)


「それは・・・、教え子に甘いととっても?」


「まさか。タラレバの話で濁しても、誰が知らせたかの探りはある。なら、先に職を知らせた上で半ば確証を持って動いてもらった方がスムーズでしょう。幸い、国防総省のアライルさんやウィルソンさんは情報分析能力に長けているように思う。まぁ、高卒の私が言う事ではないでしょうけどね。」


「肩書だけなら東大卒とかにしましょうか?」


「能力に見合わない肩書も学歴もいりません。そもそも本部長ですら手に余る。元々ただの会社員ですよ?私は。それに後からスキャンダルにされても困るでしょう?本部長クロエの学歴詐称疑惑とか。」


 いいはしないが、後からそれで脅されても困る。戸籍は改ざんされて女性だが、他までいじりだすとキリがない。まぁ、その性別の改ざんも今の所、俺が男だった事を知る人間がいるので脅しとしては使えるのかな?いや、正面から言われても男の部分が0で手術した履歴もないので失礼の一言で潰せるだろう。


 寧ろ、知り合いでもないのに正面から言って来た人間がいたら拍手するかもしれない。した後に、失礼と切って捨てるのまでは一連の行動として、どこでそう思ったのかは聞いてみたい。気をつけてない訳ではないし、座る時に足を閉じるや話し方も丁寧にはしている。飯の量は・・・、高槻からのありがたい免罪符があるのでいいだろう。それ以外となると・・・、歩き方とか?ガニ股ではないので大丈夫だと思いたい。


「それを言うなら性別さえも既に詐称状態ですけどね。そう言えば、写真集は娘が大変喜んでいました。ありがとうとございます。」


 亜沙美ちゃんは喜んだのか。まぁ、欲しがってると言っていたしな。しかし、少女が女性の写真集で喜んでいいのだろうか?千代田も娘には甘いようだな。渡してくれとは言ったが、なんと言って渡したかも気になりはする。


「どこを取っても今は少女。戸籍さえ女性でエマ曰く美魔女です。」


「ふふっ、楽しんで下さい。腹立たしい事に写真集は穴が空くほど見ましたよ。」


「松田さんそれはセクハラですよ・・・、2度と作りません。それよりも、前は独り占めしていると聞きましたが、千代田さん回収しましたか?」


「ええ、格闘の末指輪から吐き出させました。」


「剛腕が痛かったですね。」


 笑いながら話しているがそれで良かったのだろうか?売り物を隠されても困るし良かったとしよう。データはもうないのだし。


「エマを連れてきました。」


 望田がエマを連れて戻ってきた。さて、エマを交えて再度話すとするか。

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[一言] クロエが海外のスタンピード対応に出張るとスタンピード対策は日本に丸投げとか考える国が出るだろうしね
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