剣の先生、冬水さん
そして気づけば時は過ぎ、もうそろそろ4時間目が始まろうとしていた。
結局あの、おぞましいルミア教布教用聖典を取り上げることは叶わなかったのだ。パルティアがまた余計なものを作っているのを横目で見て、後で尋も…ゲフン、オハナシアイをしようと思っていたところで剣の先生らしき人が入ってきた。
うわっ!勇ましそう!
第一印象はそんな感じだった。男らしくて顔立ちは整っている人だ。剣よりも刀を扱ってそうな感じである。長めの髪を後ろで一つに結び、袴のようなものを着ている。
入ってくるなり一礼し、気品を漂わせていた。凛と立ちながら口を開く。
「我は冬水と申すものです。」
冬水、か〜なんか、俳句作ってそうな名前。
それにしても、カッコいいな。ヨシュリーナ様とか目がキラキラしてるよ。あの子、イケメン好きだったんだ…
正直、(大変失礼だが)一応パルティアも少女なのでルミア教布教用聖典を作るぐらいなら教師のファンブックでも作っておいて欲しいものである。
誰かが欲しいかは別として。
ていうか、今更すぎるけれど剣の授業って何するんだろう?ルミアは少々の疑問を抱いたがすぐに答えは知ることが出来た。
「我はこれから皆様に剣を教えていくところですが、まず説明をさせてください。知ってるものも多いとは思いますがこの国には魔法剣、物理剣がございます。魔法剣は学年が上がると習います。まれにとても才能のある方がいらっしゃると先に習うこともございます。」
ほー、色々あるんだな。
「しばらくは物理剣について習いますのでそこを理解してくださると幸いです。」
そこから冬水さんは男女別々で解説をしてくれた。解説ばかりもつまらないだろうと実践、もちろん見守られる中で行ったわけだが…
これが難しい。剣を触ることなどないので怖くて手が少し震えてしまう。
他の人も似たり寄ったりだったが、パルティアはどう考えても一つ抜きん出ていた。
命を狙われているのかと心配になってしまう。
「パルティアさんは上手ですね。」
冬水さんも驚いたように目を見開いて褒めている。パルティアも満更でもないのか周囲の称賛を聞いている。とても嬉しそうだ。
「ありがとうございます!」
一時間しかないので時間は一瞬だった。
だが、ルミアは怖がらなければ上手になれると激励を貰ったので頑張らないといけない。
読んでくださりありがとうございます。




