表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/99

スキルについて

4部分

子供の人数変更しました。

 そして王が口を開いた。


「皆の者、ここまでのご足労大義であった。この水無月の一大イベント、スキル鑑定祭でどのようなスキルを得ることが出来るのかと胸を躍らせてきたことだろう。」


 体育祭の開会式か!

 正直今となってはどうでもいいことだが、琴音の小学校の時の校長先生の挨拶はかなり長かった。めちゃくちゃ長かった。これで体育祭が終わるのかというぐらいに長かったのだ。周りに座っている男子の半分くらいは寝てた。

 と、今はそんなことではない。集中集中。


「まず、スキルについて知っているものも多いだろうが、一応話しておく。スキルは、スキル鑑定の魔法を神官にかけられることで得られる、自分の底にねむっている、力の事だ。得られるスキルは特殊スキルと一般スキルの二種類に分けられる。いただくスキルは基本一個ずつだな。ただ、才能のあるもの、まあ、この中で十人ぐらいはさらに多く得られるかもしれぬな。一般スキルは火、水、土、風だ。その属性の攻撃魔法や防御魔法を使うことが出来る。次は特殊スキルについてだ。特殊スキルは一般スキル以外のものだが、種類がかなり多い。まだ見つかっていないスキルもかなりあると言われている。その為、使い方は基本自分で見つけるものだ。取り敢えず発動してみると分かるものが殆どだが、何通りかの使い方があるものや、単純に場合によって使っても効果が無いものもあるからな。あとは...そうだな。魔力についても話そう。スキル鑑定祭では魔力も同時にはかる。S、A、B、C、D の内のどれかだ。Sが一番多い。だが、Sはこの国にもほとんどいない。AはSより多いもののあまり見かけない。Bが最も多い。A以上の魔力があれば、真面目に勉強し、王族近衛魔術団に入ってくれると嬉しい。」


 待ってるぞ。美しい王様にそう声を掛けられた男の子達は一様に胸をおさえた。

 王様の美人パワースゲー!!

 しかし、そんなことには目もくれず王様は話を続ける。


「逆にDならば使える魔術は最低限だ。とはいえ、訓練方法で割とのびるから安心してくれ。それはともかく、これは覚えておいてほしい。スキルが良くとも、勉強が出来なければ意味が無いのだ。だから、スキルにおごらず精進せよ!」


「「「「「はっ」」」」」


「話は以上だ。これより、スキル鑑定祭を執り行う。前に神官が出てくるので、順番に、はかってもらうように。」


「「「「「御意!」」」」」


王様が席を立った。みんなが跪く。


「王様が退場されます。」


という言葉と共に美人な王様は去っていった。ぞろぞろと神官たちが慌ただしげに出てきて、配置につく。


「では、始め!」

 

 王様の入場、退場を言っていた、恐らく宰相であろうデキ男臭のする男が声を掛ける。

 まず最初は一番前の人からだ。私の列の一番前の男の子が神官の方へ行った。

 男の子が前へ行くと、神官はその子に向かって手をかざす。手元が黄色に光ると神官は閉じた目を開けた。


「一般スキルは火と水、特殊スキルは集中、魔力はB ! いきなり凄い人が出てきましたね~」

 

 お~、とパチパチと手を叩く神官。周りの視点が神官とスキルを見てもらっている男の子に刺さる。男の子は仮面しているので表情は分からないが、手はプルプルと震えている。不憫...。

 対して神官は吞気だった。頑張ってね~と言いながら男の子に手を振って送った後、次の人どうぞ~と声をかけている。ある意味強者だ。

 次に出てきたのはさっきのを見たからか、少しオドオドとした感じの女の子だった。な、な、な、なんと、私と同じ暗い紺色のポンチョを着ている!なんだか親近感が...。そのポンチョの中からは手入れをされていると分かるさらさらの髪がのぞいている。いいとこの子なのかもしれない。


「おっ、お願いしまひゅ!」


噛んでる。可愛い。

神官はその子に手をかざし、黄色に光らせた後、


「一般スキルは水、風、特殊スキルは努力、魔力はA 。凄い才能です!...とはいえまあこの子はね..。でも、良かった。」


神官は真面目な顔で何事か呟いていた、がすぐに笑顔に戻った。


「努力スキルは、努力できる強い心がないと手に入れることが出来ないものなんですよ~頑張ってくださいね~。」


 ばいばーい、とまたもや手を振って送り出す神官。小さいため、適応力が高いのだろう。子供たちはもう明後日の方向を見ている。

 神官のペースはそのままで何人か鑑定してもらい、帰っていった。次は私の番だ。

 神官の前まで進み出ると、彼は私へ手をかざす。神官の手元が黄色に光った。

面白い、続きが気になると思ったら、下の★★★★★を押すか、ブックマーク登録してくださるとありがたいです。お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ