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フォンさん、彼女の秘密。

「そうか…」


 フォンさんは噛み締めるように言った。

 だが、すぐに真剣な顔に戻る。


「ルミア様、あなたに質問がある。」


 なんだろう?


「あなたはなんという特殊スキルを手に入れたと言われた?」


 え?特殊スキル?


「特に…ないと言われましたが…」


「そうですか…こんなことがあってもなお、隠すのですか…なんとなくヤスシ様から聞いて想像がついていますが。」


 フォンさんの目がイライラとしている光に満ちている。

 でも何に怒ってるんだろう?


「そして、もう一つ。もしかしてですが、あなた、転生者ですか?」 


「テンセイ、シャ、ですか?」


 少しだけ驚く。


「前世を持ちその記憶を持つ方のことです。」


 な、んで?もしかして…


「はい。多分思っているのと同じです。」


「と、いいますと?」


「私も転生者なんです。」


 やっぱり。でもなんでこんな問いを?


「あの、どうしてこの問いを?」


「ええ。なんででしょうか?」


 にっこりお茶目に笑うフォンさん。

 いや、でも…分からない…。


「ふふ。嘘です。」


「なんか、フォンさん。キャラころころ変わりますね。口調も…」


「あ、これが素です。」


 そうですか…


「続きを話しますね。少し聞いてください。」


 ♢♢♢


 私、フォンは前世、孤児に生まれた。

 家はすごい貧しかった。

 でも、七歳になってスキル鑑定祭に連れられていかせられた。

 そこで出た判定は普通スキルは全部、そして特殊スキルはゼロだった。

 でも、神官は言った。

 学校に勉強に来ないか?と。

 当然集まる周囲の視線。

 でも、学校に行って、いじめられて、ボコボコにして…


♢♢♢


「ストップ!ぼこぼこに?」


「はい。」


♢♢♢


 手下にした。

 で、どんなやつも味方になった。  

 魔法も素晴らしくできた。

 成績も良くて…


♢♢♢

 

「自慢話?」


「いえ、」


♢♢♢


 尊敬された。

 でも、親は家の手伝いをしない私を困ったように見てた。

 で、ある時家におじさんが来ておかあさんを殴った。

 突然のことで驚き、怒りが湧いた。

 おじさんは自分を舐めてかかってた。

 

 破壊衝動が体を駆け巡る。

 気づいたらおじさんもぼこぼこにした。

 今まで見下して来た野郎がその場に平伏してた。


…おもしろい。


 思えばここから始まってた。 

 小さなきっかけだったけど。

  

 ここからはもう終わりだった。


 私はこのまま、世界を滅ぼした。

 はっとする頃にはもう全てが消えていた。

 そして、死んだら、この世界で生きてた。


 その魔術師の名は、リリカ・アーベルツ


♢♢♢


「はひ?」


「だから、これが私の前世。」


 犯罪者!?もしかして殺される?

 

「犯罪者って今思いましたね?私は…力を制御出来なかったから。」


 どういうこと?


「ルミア様。あなた、特殊スキル、あると思う。」

 

 へ?


「リリカと同じ、スキルがね。ちなみにヤスシ様とも。」

 読んでくださりありがとうございます。

「極悪人と聴く除夜の鐘は」もお願いします。

 何回も宣伝、すみません。

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