特訓in訓練場 魔法編2
みなさん、忘れていませんか?
彼のことを…!
実母メフィルに教わってから訓練を続けること三日。
日に日に時間は取られていくけれど、成長の兆しは未だ見えない。
頑張っても頑張っても、想像力の少ない私は、目を開けながら何かを考えるということが出来なかったのだ。
「壊滅的だよ。はぁ〜。最初の第一歩すら出来ないだなんて…。」
あれから、基本的にルミアの指導は実母メフィルが行っていた。(実父マルヴィルに譲らなかったのだ。)
割と魔法に関してはルミアにも厳しいメフィルがくれた貴重な休憩は、基本的に訓練場をぐるっと囲む椅子に座って休憩をとっている。
水を飲んで、水分補給しながらルミアはまたしてもため息をついてしまった。せっかく魔力を手に入れたのに、使えないなんて。情けないと落ち込んでいると、視界に何かが映り込んだ。茶色の毛が。熊?なわけないか。興味はないのですぐに視界から消えた。と声が聞こえる。
「辛気臭いため息を吐いてどうしたんされたんですか?ルミア様!」
「ロイジャ!!!」
なんでかは分からないがあまりにも驚いたせいで、目を見開き…こういってはなんだが…口から水が噴射された。
…もちろん、物理的に。
「あっごめ!ん」
目の前にはずぶ濡れのロイジャ、などではない。
「おぉっと、ウォーターガード!ふぅ危なかった。いきなり何するのですか。」
ロイジャは反射神経がいいのか、体をそらして、そして、
…通り過ぎてから魔法を使った。
いや、使う意味ないでしょ!?
と思うものの、一つだけ気づいたことがある。
「ロイジャ、魔法使えるんだね。」
少しのショックだった。なんとなく、使えなさそうなので。もちろんのこと偏見である。
「まあ、ある程度は。執事になると決めた時から少しずつ練習してたのですよ。…マルヴィル様のもとで。」
え?!?!!
驚きすぎて、またもや新しく口に入れた水を吹き出しそうになった。
が、しかしなんとか耐えて…
鼻に水が入って咳き込んだ。
「がほっ!げほっ!マッ!ルヴィルゥッ!様の!げほ!もとで!?ごほ!」
「はい。マッルヴィルゥッ様のもとで、です。今思うと、なんで出来たのか自分でもよく分からないです。」
相互から信頼のない実父マルヴィルであった。
「ですよね。」
「はい。」
………
話が続かない。自分でいっといてそりゃそうだろ!と思ってしまった。突っ込む人はこの場にいない。
ロイジャ、大変だったんだね。
はっ!もしかしたら、ロイジャなら何かコツを持ってるかも。(実父マルヴィルに教えてもらってたならとへんな信頼が生まれている。)
「ロイジャ!」
「はい。なんでしょうか。」
「コツ、とかない?」
「コツ、で、ございますか?」
聞き返すロイジャ。
私は声と頭で肯定する。
「そう!」
「それでしたら…」
ロイジャは考えるように言った。
読んでくださり、本当にありがとうございます。
コツはなんでしょうか?
ぜひぜひ、考えてみてください!
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