宴での
「乾杯!」
実父マルヴィルの言葉で宴が始まる。
私もオレンジのような柑橘系食べ物チェイのジュースをゆっくりと飲んだ。
すごい美味しい。
流石貴族家だ。
次に、あの美味しそうな肉を頬張る。ちゃんと上品に。ん〜うまぁい!
前を見ると実母メフィルがおんなじお肉を食べていた。美形と肉、何故か絵になる。うん、神々しいです。
この世界では箸がないらしく、ナイフとフォーク、そしてスプーンだけだ。洋風。もちろん、味噌とかもない。
以前少しロイジャに聞いたあの涙脆い料理長の料理はかなりの絶品だ。高級料理店並みに。贅沢な暮らしだね。舌が肥えるわ。
ただ、ここに行き着くまでは着る服と髪型に細かいアンノやミモラに引き止められて、着せ替え人形にされるという苦労を経て手に入れたものだったのだ。疲れた…。ただ、その分美味しく感じる。料理長ありがとう。
斜め前には実父マルヴィルが。実母メフィルに叱られたことが原因なのか、しょんぼりしていて平和である。メフィル何したんだろう。知りたいような、知りたくないような…。
と、思えば少し遠慮がちに話し始めた。実父マルヴィルが急にだ。
「そういえば、スキルはどんな感じだったのだ。」
衝突な質問に私は答える。別にどうなってもよし、だ。もちろんフォークを置いて答える。
「普通スキル三つです。特殊スキルはありません。魔力Sです。」
どうなるんだろな、
「そうか!仲間だな!」
え?なんて?ナカマ?
こんなに強い実父マルヴィルが?流石にこの展開は予想してなかった。
「仲間が増えるのは嬉しいな!ルミアの普通スキルはなんだったのだ?」
慌てたまま答える。
「え、えと、土、水、風、ですが…」
「そうか…。私は火、風、水、だ。一つ違う…。」
ショボーン。犬か!
じゃない!!
話がいきなり進みすぎている。
マルヴィルも特殊スキルなし!ええええ!
「特殊スキルなしだと楽だぞ。普通スキルだけを極められるからな。しかも魔力Sだぞ!ルミア!お前は強くなれる!今から訓練だ!」
え?
「流石私の娘だ!私より魔力も高い!」
は?
バビュン!
私の耳を風の音が掠める。
と、直後実父マルヴィルが体を横に倒す。壁にフォークが刺さっていた。目の前には仁王立ちの実母メフィル。
「食事中にうるさくしないでくださいまし。礼儀がなっておりませんわね。おほほほほほほ。」
にっこり笑うと、その傷のない滑らかな手を固めて、、、
ボカン!!
尋常じゃない音を実父マルヴィルの頭で響かせると、失礼いたしましたわ。と笑って気絶した実父マルヴィルを引っ張っていった。
え?
展開が進みすぎだ!
どういうこと!
頭の中がぐるぐるする。
またしてもルミアはキャパオーバーする。
椅子にもたれかかるように気絶した。
呆れ顔のロイジャが視界に見えた。
最近短くてすみません。
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