表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オシロイマツリ 解  作者: MasA
メカクシ編
4/27

発狂

「紗希さん、なんか楽しくなさそうだけど、どうしたの?」とニナが聞く。

「え?あぁ、凌さんから言われたことをね…。いまでも凌さんは神宮寺家を嫌っているんだなと。」と答えた。

「あぁ、確かに私もショックを受けたけど、別に仕方ないかなって思ったなぁ…」とニナが優しげに答える。

「仕方ない、ですって!?私たちはハメられたのよ!鎌崎の人間に!凌さんは関係ないけど、羽根見沢の方の鎌崎の人間によってね!」と声を荒らげる。

「羽根見沢って、吉木館の隣の村だよね。そこに鎌崎の人が住んでるってことか?」と聞いてみた。

「そうよ、鎌崎家は元々、羽根見沢が鬼瓦村と呼ばれていた時。つまり、幕末の時代に吉宮に来たのよ。それでいつの頃か私たちを排除して、寺田家を入れた。別にそのことはいいのよ。ただ、その理由が気に食わないだけ。」と言った。

「理由?理由って、吉宮市街地計画に反対したからって奴だろ?」と勝が聞く。

「それは表向きの理由、本当の理由は羽根見沢の鎌崎家の人間が私の曽祖父に当たる、当時の当主に広尾神社にて呪いを行うことを(そそのか)したのよ。そのせいで、私たちは御三家の地位を失うだけでなく、吉宮にも住めなくなってしまったのよ。」と語った。


この時、私は発狂してしまっていた。だから、正確な事実を訴えることができなかった。

そう。依頼を受けたのは曽祖父だが、それを実行したのは私の祖母の妹である初代神宮寺サラだったのだ。しかも、呪うためというのは寺田家の依頼として「ライバルを蹴落とす」程度のものだったのだ。

それを寺田家の人間が後に「神宮寺家は吉宮を呪った!」と根拠なき告発を行い、神宮寺家は吉宮御三家から排除され、新たに寺田家が吉宮御三家に加わったのだ。

-続く-

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ