後悔
アイツの文書と遺書をとりあえず見ておこうと思い、ちゃんと手に取り読んでみた。
そしたら、アイツは…礼奈さんは、私のことをあんなことを言ってしまったのに最期まで信じてくれていたこと。
さらに、礼奈さんが悪いのではなくあの事件は誰かの教唆によって起こった物であるということ。
これらを今更ながら知った。
もう、戻れない。
いつもの、あの幸せな日々は帰ってこない。
幸せになりたいと思って頑張ったら、幸せが遠くなった。
いや、無くなった。
それどころか、私は彼女の幸せを奪ってしまった!
彼女の遺書には「鉄平と結婚をし右代宮姓を捨てられて非常に感謝しており、今が人生で1番の幸せであること」が記されていた。
彼女は、鉄平おじさんと結婚して幸せになったのに、私は彼女と彼をあんな目に…!
お母さんが言ってたのは、もしかしておばさんの事じゃなかったのかな?
この世に私の居場所はもう無い…。
オシロイサマ…、私の頑張りは間違いだったの?
だとしたら、どうしたら許してくれますか?
「死は救済ですよ…」という声が聴こえた気がした…
-ひぐらしたちが悲しく泣いていた-
数時間後、刑事の大蔵石人によって、彼女、御伽原ニナの死体が発見された。
場所は広尾神社。
死因は首を掻きむしり、喉を掻きむしり、といったなんとも言えない無惨な姿で発見された。
それを知った大田原勝は酷く後悔して次のような言葉を残したとされる。
「彼女の頑張り物語。聞いてはいましたがまさかの勘違いが元になっていたとは…。てっきり正当な復習行為だけかと…。でも、彼女も可哀想なんだと思います。」
-ツミオクリ編 完-
ツミオクリ編が終了しました。
次は、カイコロク編です。




