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幻覚
私は、ちゃんと頑張った。
頑張ってアイツを殺したはずだった。
ちゃんと確認もした。
なのに、なのに…生きている?
おかしい…可笑しい…オカシイオカシイオカシイオカシイオカシイオカシイオカシイ…!
私は、そう思いなんどもナンドモ鉈で殴った、切り刻んだ。そして、細切れにした。さらにゴミ袋にまとめた。最後に山に捨てた。
そして、アイツの家に戻った。
そしたら、殺して埋めたハズのアイツが話しかけてきた。
「ニナチャン、レイナハドウシタ?」と。
オカシイ、礼奈はオマエのはずだ。
なのに、なぜコイツは「レイナはどうした?」と問う?
オカシイ、ならいっそこのアイツの顔をした誰かを殺してしまうか?
そうすれば、私の頑張りがオシロイサマに認めて幸せになれる?
そう思い、アイツの顔をした誰かさんを殺して、埋めた。
そして、あの血なまぐさい家に戻った。
そこで、アイツの残した文書や遺書をひとつ残らず破り捨てて燃やしてやろうと思った。
-続く-




