僕が携わった仕事は、正義じゃなく悪でした。
僕の仕事は、少し特殊な仕事です。
最初の面接の時に、ここの社長からこう言われました。
『君を採用しよう! しかし? この仕事の事は誰にも言わない事!
そしてここに用意してある書類にサインをしてもらう! いいかな?』
『あぁ、はい!』
・・・それ以上は、僕は何も聞けなかった。
どんな仕事なのか? 僕は正しい仕事、それは正義の仕事だと
思いここで働かせてもらう事にした。
人の為になる仕事だからと、ここの社長に面接の時に言われる。
僕も、そう信じて! 頑張る事にした。
僕の最初の仕事は、“ある女性を連れて来る”事が
仕事だった。
僕は、彼女のプロフィールと写真をもらい彼女の現在住んでいる
マンションを張り込む事にする。
ただ、何らかの事情があって彼女は一人で住んでいるマンション
には随分と帰って来てないようだった。
僕は、彼女が何者で何故? 僕が連れて行くのかを社長に予め
聞いていた。
『この女は、人を殺したんだ! 警察に届ける前にどうしても
会わせなくてはいけない人がいる! だから、先に警察より
この女を捕まえて連れて来てくれ! それが、お前の最初の
ここでの仕事だ!』
『はい!』
・・・僕は素直に、社長の指示に従った。
ただただ、女性を探して、目的の場所に連れて行くだけ。
簡単な仕事のように感じたが、なかなか? 女性を見つ
けだす事ができなかった。
次に、僕が動いたのは? 彼女の働いていた職場の人達に
聞き込みする事だった。
誰か? 彼女の行き先を知っている者がいなか確かめるためだ。
それでも彼女は、職場の人達と距離を置いていた為、誰も彼女の
事を知っている者がいなかった。
彼女の家族にも会いに行ったら? 彼女とは既に縁を切っている
とはっきりと言われてしまう。
僕は途方に暮れていたが、しつこく彼女のマンションを見張って
いたら? 彼女が真夜中に一人でマンションに入って行く姿を確認する。
僕は彼女が部屋から出てくるのをずっと車の中で待っていた。
1時間後、彼女が部屋から出てくる所を僕は捕まえる。
『スミマセン、島 羽菜香さんですよね?』
『えぇ!?』
『僕と一緒に来てください!』
『やめてください! 一体、あなたは誰なんですか? どうして
私を捕まえるんですか?』
『僕の仕事は、貴女をある場所に連れて行く事です。』
『・・・えぇ!? “ある場所?”』
『それ以上は、僕の仕事外の事なのでわかりません。』
『お願いします! 私を自由にしてください!』
『・・・でも、貴女は?』
『“人を殺したとでも言われたんですか? 私は誰も殺してません!”』
『・・・えぇ!? でも、』
『あなたは、嘘の情報を聞いているだけなんですよ。』
『じゃあ、貴女は何をしたんですか?』
『弟を助けただけです。』
『・・・えぇ!? それだけですか、』
『はい! 弟は、“臓器売買”で勝手に麻酔薬を打たれ眠っている間
に臓器を抜き取られてしまったんです。』
『・・・・・・』
『私は、必死に弟の居場所を探し助けただけです。』
『・・・今、弟さんは?』
『もう亡くなりました。違法に臓器を抜き取られた者は寿命が
縮むんです、そして今度は私の番になったのでしょう。』
『・・・貴女も?』
『はい!』
『僕が、そんな事をさせません!』
『えぇ!? でも、』
『直ぐに、逃げましょう!』
『・・・い、いいんですか? 私を助ければ、今度はあなたの身に
何が起こるかわかりませんよ!』
『それでも、こんな事はよくない事です。』
『・・・そ、そうですね、』
僕は、彼女を助ける為に彼女を匿う事にした。
僕は、正義のヒーローにでもなったかのようにここでも仕事を
何の疑いもなくやってきた。
だけど? 違ったんだと後で気づく。
僕は彼女を助け、数日後には彼女を海外に逃がす作戦を立てていた。
僕は、この件で! “追われる立場に変わる!”
それでも、僕は正義でありたい!
悪の仕事に染まるような人間になりたくないのだ!
僕は、僕の信じた道を進んでいくと決めた。
それが例え、僕の命を狙われたとしても、、、。
正義を貫く事はやめない!
最後までお読みいただきありがとうございます。




