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第六章 ミュセドーラス平野大決戦! 第七十三話

「軍団長……わたし達は戦わなくていいんでしょうか? その、先鋒軍はずっと戦い詰めですし……」


「誰と?」


幕僚からの問いをワイバニア軍第七軍団長ベティーナ・フォン・ワイエルシュトラスは質問で返した。


「その……目の前の敵です!」


「一人で?」


ベティーナの問いに幕僚は固まった。フォレスタル軍に戦う意志がない以上。戦力に劣る第三、第七軍団が戦いを仕掛けるのは下策だった。


「今戦っても、こちらの損害が増すばかりよ。せめて、あと一個軍団が来るまで待ちなさい」


「軍団長……」


胸甲に身を固めた幕僚が一歩前に出た。胸の印が彼が高い位にあることを示している。


「アルトゥル、どうしたの?」


ベティーナは副軍団長のアルトゥル・フォン・シュレーゲルに尋ねた。


「やはりここは戦うべきだと愚考します」


「愚考ね」


ぴしゃりと否定したベティーナに、副軍団長は顔をこわばらせた。


「敵第四軍団の残余のことを言っているのでしょう?」


「はい、敵第四軍団はその戦力を半減させております。今はおそらく戦力の再編中でしょう。となれば、相手は二個軍団、フォレスタル相手では十分に勝算があります」


アルトゥルは拳を握りしめた。


「敵の総兵力は? アルトゥル……」


「およそ、一万七千かと……」


「残念、二万五千よ。対するこちらの兵力は二個軍団あわせて一万八千。数では明らかに向こうに分があるわ。それに、向こうには無傷の龍騎兵大隊がある。たしかに、敵第四軍団の戦力が再編中であるのは間違いないわ。でも、だからと言って、戦力はゼロじゃないわ。敵の戦力を見誤っていると、大変なことになる。シラーの腕なら、二個軍団は任せられるけど、正面の一個軍団と戦うとなると、攻守の均衡のとれたわたし達第七軍団は不利は免れないわ。相手は、勇猛果敢でならすフォレスタル歩兵最強集団ですもの」


ベティーナの予想はおおよそ合っていた。現在のワイバニア軍では勝つこと自体は不可能ではなかったが、極めて大きな損害をこうむっていただろう。勝利を手堅く勝ち取るためのもっとも有効な手段は、大兵力を投入して敵を粉砕することだったのである。

 

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