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第四章 決戦前夜 第五十三話

総司令部庁舎裏にある練兵場。ここで、アンジェラとベスの決闘が行なわれることになった。ベスの側には水軍陸戦隊の精兵達が声援を贈り、アンジェラの側にも、ヒーリーが呼び出したアルレスハイム連隊の精鋭達が固唾をのんで新隊長を見守っていた。


対峙する二人をじっと見つめるヒーリーに、アルレスハイム連隊副官兼参謀のレイ・ロックハートが声をかけた。


「おい、ヒーリー。お前とんでもないことをしでかしてくれたな。相手は剛腕のエリザベスだぞ。連隊長にもしものことがあったら、どうするんだよ」


同期であるレイの遠慮のない言葉にヒーリーは苦笑した。


「勝てばいいだけさ。お前はともかく、連隊の兵士達も彼女が戦う姿を見ることは初めてだろう?それに勝てば、補給の安全度は増す上に、連隊内での彼女の信頼も確固としたものになるはずだ」


「お前・・・・・・そこまで読んで・・・・・・」


「さぁね。それよりも決闘がはじまるようだぞ」


翡翠色と金色の髪を互いに風になびかせた女将二人はそれぞれの愛剣を手にした。


「いくよ!」


先に仕掛けたのはベスだった。ベスは華奢な体躯に似合わぬスピードとパワーでカトラスを横なぎに振るった。アンジェラは細剣で受け止めたが、ベスの斬撃は重く、アンジェラはその衝撃で弾き飛ばされた。地に倒れたアンジェラをベスは容赦なく斬り掛かった。


「くっ!」


アンジェラはすぐに身を翻し、ベスの一撃をかわすと、わずかに半歩距離をとった。


「どうした!?大口叩いてこの様は。ワイバニアの軍団長ってのは、こんなにも腑抜けばかりなのかい!?」


ベスは言い終わると、距離を詰め、アンジェラに何度も攻撃を加えた。アンジェラはベスの剣を受け止めてはかわしを繰り返し、次第に防戦一方になっていった。


「おい。連隊長防戦一方になっているじゃないか。どうするんだよ。ヒーリー」


形勢を極めて不利と見たレイが隣のヒーリーにつめよった。


「大丈夫だ。アンジェラ殿なら。お前も副官なら、連隊長を信じたらどうだ?」


ヒーリーは横目でレイを見ると、落ち着いた調子で言った。


「信じちゃいるさ。ただ、怪我をするのを見たくはないだけだ」


レイは腕を組むと、アンジェラの方をじっと見つめた。かつての同輩のかわいらしい仕草を見て、ヒーリーは少し笑った。

ついに始まった女将同士同士の戦い。エリザベスの剛剣を前にアンジェラはどう戦うのか!!?

次回、決着!!お楽しみに。

ただいま、アルファポリスファンタジー小説大賞にエントリー中です。

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