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第四章 決戦前夜 第四十六話

星王暦二一八三年六月二十三日、ヒーリー・エル・フォレスタル率いるメルキド増援軍約四〇〇〇〇人はガスパール河畔のアークプリマス港に到着した。メルキド、フォレスタル国境であるこの大河は幅五〇キロにおよび、渡河には船を必要としていた。河岸に立ったヒーリーは海にも似たガスパール川の大きさに圧倒されていた。


「毎度のことながら、この大河の大きさには恐れ入るな」


ヒーリーは河原に寝そべると、ヴェルにもたれた。兵士達には港町で問題を起こさぬように厳命し、一日の休息を取らせていた。フォレスタルを出ると、休む間もない戦いの日々になる。ヒーリーなりの心遣いだった。


「さて、夕方まで昼寝と……」


大あくびをするヴェルをまくらにゆっくりと昼寝と洒落込もうとしたヒーリ−の上に影がかかった。


「ん?」


「こら」


「うわっ! メアリ!」


天敵である参謀長を見たヒーリーは飛び起きた。


「お目覚めですか? 軍団長閣下」


美貌の参謀長は鋭い眼鏡を上げて言った。


「提督にご挨拶にいきますよ」


「叔父上は苦手なんだ。メアリとピット爺だけでいいじゃないか」


「だめです。あなたは総司令官なのよ。兵の輸送を水軍にお願いするのだから、あなたが挨拶に行かないでどうするの?」


「そうだぞ、ヒーリー。それが総司令官の筋ってもんじゃ」


メアリとヒーリーは同時に後ろを振り向いた。そこには右目を眼帯で隠した大男が立っていた。フォレスタル王国国王ジェイムズの実弟であり、フォレスタル水軍総司令官、ウォルター・エル・フォレスタルその人だった。

フォレスタル編突入です。

現在、アルファポリスファンタジー大賞にエントリー中です。


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