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第四章 決戦前夜 第十八話

「間に合うかどうかは分かりませんが、第十二軍団に救援を!!・・・・・・軍団長?」


エルンストがハイネに意見を具申すべく、ハイネを見た。エルンストはその表情を見て驚きを隠せなかった。絶体絶命の危機であるはずなのに、ハイネが笑みを浮かべていたからである。


「ふ、ふふふ・・・・・・面白い!こうでなくてはな!!」


ハイネはこの戦いで初めて高揚感を感じていた。全力を出し尽くせる敵手と見えた武人としての悦びが、彼の精神を支配していた。これほどの窮地に陥っているはずなのに、戦いを愉しむとは。ハイネ・フォン・クライネヴァルトはやはり戦士なのだ。エルンストは少しばかりの不安をもって6つ下の若き軍団長を見つめていた。


「第二、第三歩兵大隊は敵軍後方に展開。蜂矢の陣で背後より急襲せよ。司令部大隊はただちに方向転換。敵の攻撃に対応せよ。第一騎兵大隊は敵軍左翼、第二騎兵大隊は敵軍右翼に展開せよ。龍将三十六陣”虎吼”で敵をむかい討つ!!重装歩兵大隊と、弓兵大隊は本隊に合流させよ」


ハイネはすぐさま命令を下した。


「第一歩兵大隊はいかがしますか?巨兵大隊を抑えるのもそろそろ限界かと思いますが・・・・・・」


「わかっている。エルンスト。そろそろ、彼らを出してやらねばなるまい」


「では、やりますか!?アレを・・・・・・」


ハイネの言葉にエルンストは問いただした。ハイネは少し笑うだけだったが、エルンストには、それだけで十分にハイネの意図が理解出来た。エルンストは伝令の龍騎兵に命じた。


「第一龍騎兵大隊は合図と共に出撃し、攻撃を開始せよ。ひっくり返してやれ!世界を」

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