表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
138/473

第三章 メルキド侵攻 第五十一話

一同は頷くと、会議を解散し、すぐに進撃の準備をはじめたが、勅令によってベティーナ案は却下された。


「軍団長どもは、余を殺す気か? 進撃速度を速めれば、余がますます危険にさらされるではないか。盆地を調べ尽くせ! 余の安全を確保しながら進むのだ」


意識を取り戻したジギスムントはベティーナ案を聞くとすぐに怒り出し、配下の各軍団に慎重な行軍を徹底させた。常に上空には龍騎兵を飛ばし、前方はおろか、左右にも、安全が確認されている後方にさえも見張りの部隊を展開させ、メルキド軍の奇襲に備えた。その徹底ぶりは病的とも言えるほどであった。


「敵もやるものだ……」


ヴィヴァ・レオは呆れ顔で言った。アーデン盆地上空をひっきりなしに飛び回る龍騎兵はアーデン要塞からでもよく見て取れた。


ヴィヴァ・レオの策は見事に功を奏した。ワイバニア軍はアーデン盆地での緒戦によって見事なまでに進撃速度を落とし、通常2日で通過出来るはずのアーデン盆地を一週間かけても、なお通過出来ずにいた。


「スプリッツァー達との約束を守れそうだ」


メルキド最強の軍団長は静かに自分の作戦の成功を喜んだ。


星王暦二一八三年六月五日、ワイバニア軍は未だアーデン盆地の中央にいた。


時を前後して星王暦二一八三年六月一日、フォレスタル王国に亡命していたワイバニア軍元第七軍団長アンジェラ・フォン・アルレスハイムはフォレスタル王国第三王子にしてフォレスタル第五軍団長ヒーリー・エル・フォレスタルに呼び出されていた。


「私を指揮官に……ですか?」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ