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終末のダンジョン  作者: .犬
終わりの始まり。
14/35

ダンジョン攻略準備4

 輝きの太陽の元、汗を頬に垂らしながらノアスは目を細めて先を見つめる。


 不気味であるがしかし見慣れた建物の前に幾つかのパーティーが集まっていた。どのパーティーも五人から六人ぐらいの形成である。


その中にいる一人の少女が、笑顔でノアスの名前を呼んで手を振った。



「来た! 遅いよ!」



 少女の声に釣られて一斉に視線が集まる。



「そんな大声で呼ぶな」


「あははは。そうだったね。ごめんね」



 エリィは頭に手を当てて、軽く謝る。


 ノアスはため息をついて、周りに視線を配る。「五パーティーで今回潜るのか」



「うん。そうみたい。五パーティーと後はわたしとノアス君入れて合計六パーティーだね」


「俺とお前は同じパーティーなのか?」



 ノアスは眉を顰める。



「そうだよ。もちろん! ノアス君言ったじゃん? チームワークとか期待すんなって。だからノアス君の戦闘を間近で見たわたししか合わせられないかなって。やっぱり独りよりかは、多少連携取れる方が良いと思うし」


「……まあ断ってもどうせ同伴するんだろ」


「わかってるじゃん。えへへ!」



 イタズラ好きな子供のように無邪気にエリィは微笑むと、



「皆揃ったわね」



 一番先頭、つまり建物の目の前で凜とした力強い声が聴こえた。その者はきっちりと手入れされた防具を纏い、背中から澄んだ空のように美しい青髪を垂らしている。



「ダンジョン攻略という事で本日は集まってくれてありがとうございます。今回仕切らせていただく攻略ギルド『ノウゼンカズラ』ギルドマスターのリーリスです。えー、本日攻略の目標は八階層。最近目撃されている八階層の階層主討伐と、出来れば九階層までの開拓を目標とします」

 


 攻略ギルドというのは聞いた事がある。


 モグラの中でも未知の改組に率先して進む連中が集ったギルドだと。


 ノアスは現在十階層を主に狩りをしている。欠片階層主にしか興味が無いノアスは、普通の階層主とはあまり戦った事が無かった。


 なので、普通の階層主に少しだけ興味を示していた。



「リーリスがギルドマスターしている『ノウゼンカズラ』って攻略ギルドの中でも五本指に入るぐらい大きなギルドなんだよ」


「へー」



 エリィの補足の説明をテキトーに返事するノアス。ノアスにとってあまり興味が無い。正確には知りたい事とは関係なさそうなので、特に興味を示さなかったのだ。



「とりあえず初めて顔を合わせるパーティーもいると思うけど、しっかりと連携を取って攻略を無事に成功させたい。不甲斐ないリーダーですが、今日一日宜しくお願いいたします」



 最後にリーリスは深いお辞儀をした。そのお辞儀と同時に周りのパーティーが大きな拍手を贈り、リーリスを先頭にダンジョンに潜った。

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