5話:理想の生活の始まり
「優美様。起きてください。着きましたよ。」
女の人らしき優しい声が耳に届く。うっすら目を開けるとそこにはメイド姿の黒髪ロングの女性が膝枕をしていた。
「ん…?んぅ…」
なんとなく甘えたくなる。なるほど。寝る子は育つの精神年齢低下は本能に響くのか。そんな事を考えて寝たフリをしておると、
「起きないとモンスターに襲われちゃいますねぇ…今普通の森の中ですからゴブリンとかも…」
「えっ?!」
急いで起きるとそこは秘境の中だった。そこにはくすくす笑っているメイドさんがいる。嵌められた。
「むぅ…まぁいいや。おはよう。名前教えて」
何を聞けばいいのかわからず唐突に名前を聞いてしまう。メイドさんは笑顔で
「はい。私はアザゼルと申します。世界の管理者である超越神ゼノ様より優美様に永遠に仕えるように仰せつかっております。文字通り永きにわたって宜しくお願い致します。」
なんか凄そうな人来たな…てかあの白いのゼノって言うのか名前かっこいいな。
「知ってると思うけど私は優美。これからよろしくアザゼル。」
「はい。身の回りの世話と護衛はお任せください!」
とりあえずお腹空いたな
「なんか食べ物出すけど希望ある?あ、そうだ秘境の権能一部与えとけばいいのか。」
「い、いいのですか?」
何故か驚いているようだ。
「私は寝る日と起きる日を交互に繰り返すから寝てる日にご飯とか出せないでしょ?」
「私達ヴァルキュリアは基本的に食事は趣味の範囲なのですが…」
「いいから食べるの。私がご飯食べる時に一緒に食べるのもあなたの仕事ね。1人で食べるのは嫌だもん。私は我儘だから覚悟しといてね。」
そう言うとアザゼルは微笑みながら
「私のご主人様は我儘お嬢様ですね。わかりました。」
快く了承してくれて内心安心していた。コミュニケーションは大事だしね。取れるところで取らないと仲違いの原因になる。
「じゃあご飯にしよっか。」
これが私の望んだ生活。これからが楽しみだ。
ご飯を食べながらそう思う優美であった。
早速安らかな眠りのための環境が整ってしまいましたがこれからタイトルに沿った形に強制的にしていきます(焦)